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年末年始の帰省で気付く、実の親への違和感とは|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら」⑳

年末年始の帰省で気付く、実の親への違和感とは|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら」⑳

子育ての悩みに寄り添ってきた「いるかひろば」の土居寿美子さんが子どもへの関わり方を紹介します

子育てで困った時、悩んだ時、相談に乗ってくれるのが地域子育て支援センターです。

コラム「こころのとびら」は、高知市の地域子育て支援センター「いるかひろば」を運営する特定非営利活動法人の理事長・土居寿美子さんが執筆。たくさんの親子に寄り添ってきた経験から、わが子への関わり方を紹介します。

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いつもとは違う環境から見えてくることがあります

新しい年が明けました。2022 年もどうぞよろしくお願いいたします。

皆さん、年末年始はいかがお過ごしでしたでしょうか。ご家族で過ごされた方、それぞれのご実家で過ごされた方、リラックスできた方、逆に忙しくてゆっくりできなかった方…。

いずれにしても、子育て真っ最中ではリラックスできる時間はなかなか取れないかもしれませんね。本当に毎日ご苦労さまです。

 

お正月休みで、いつもとは違う環境から見えてくることもあったのではないかと思います。「いつもは夫の帰宅が遅くて大変。一日中いてくれてうれしい反面、子どもとのペースが崩れてイライラした」という話は“あるある”ですね。

さらに毎年寄せられる相談の中で、お正月明けに多い相談の傾向があります。ほんの一例を紹介します。

・久しぶりに実家に帰り、私の両親が子どもに対して言っている言葉を聞くうちに、「私はこんなふうに言われることが嫌だった」ということを思い出した。自分が子どもの頃は「こんなもんだ」と思っていたが、自分が家族を持ち、自分たちなりの子育てをしている中で、親の意見を押し付けたような関わりだけはやめようと頑張っている。

・親の言うままに生活し、大人になり、結婚した。全て親が敷いたレールの上で過ごしていたのかもしれない。両親は私がいい子でいないと、私のことを見てくれなかった。帰省し、孫と両親が関わる中で、「私と同じことを孫にしてほしくない!」と強く思うようになった。

子どもの行動を頭ごなしに注意したり、他のきょうだいと比べたり、親が望む通りの「いい子」でいることを求めたり…。自分が結婚し、違う環境で育ったパートナーと一緒に過ごし、さらに子どもを育てるようになったことで、「これが普通だ」と思っていた親子関係への違和感に気付くようです。

お正月休み、いろいろな過ごされ方があったかと思います
お正月休み、いろいろな過ごされ方があったかと思います

帰省することを楽しみにしているご家庭もたくさんあると思います。その反面、帰ることをうれしく思えない方たちもいらっしゃるんだということを毎年感じさせられます。実家に帰るのがしんどいという方、実の親や義理の親との関係に悩んでいるという方は、「できることなら帰らない」というのも一つの選択肢だと感じます。

親には直接言えない。でも引っ掛かる…。そんな違和感を言葉にして私のような第三者に打ち明けられるということは、とてもすごいことです。親との関係に疑問を抱いたり、「嫌だ」と感じることは悪いことではありません。毎年この時期には「よくぞ話してくださった」とお伝えしています。

なかなか人には言えない気持ちを抱えながら育児をされている現実を、私は重く受け止めています。そして、寄り添っていきたいと思っています。

 

 

土居さんに相談したい場合は、「いるかひろば」に問い合わせをしてください。

高知市地域子育て支援センター「いるかひろば」はこちら

土居さんへのインタビューはこちら

この記事の著者

門田朋三

土居寿美子

高岡郡梼原町出身。保育士として 2005 年から高知市の港孕保育園に勤務。07 年から、港孕保育園内にある地域子育て支援センター「いるかひろば」の常勤スタッフとして、親子に寄り添った支援に取り組んできました。2019 年 11 月に特定非営利活動法人いるかひろばを立ち上げ、理事長に。20 年から、いるかひろばをNPOとして運営しています。趣味はバレーボール。洋服やケーキなど何かを作ることも好きです。好きな言葉は「一所懸命」。

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