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重い月経痛で学校を休んだ場合も「出席」に|土佐塾中高校で生徒向けの「生理休暇」が導入されました

重い月経痛で学校を休んだ場合も「出席」に|土佐塾中高校で生徒向けの「生理休暇」が導入されました

高知市の土佐塾中高校に 2025 年 1 月から「生理休暇」が導入されました。重い月経痛で学校を休んだ場合でも欠席扱いとせず、「出席」とする制度で、高知県内では初めて。全国でも珍しいそうす。

導入の中心となったのは前生徒会長の大崎望稀(みき)さん。生理のたびに欠席する友人や、大学受験に影響しないように「無理してでも学校に来る」との声をきっかけに、全校アンケートを実施。職員会に出席して制度導入を訴えました。

大崎さんは「大人には制度があるのに、なぜ私たちには認められないの?」と感じたそうで、「動けば変えられる。勇気を出して行動してほしい」と同じ高校生たちにエールを送っています。

同様の制度が県内に広がっていくことはもちろん、生徒が主体的に考え、行動するきっかけになることも期待したいですね。

高知初、生徒向け「生理休暇」実現した生徒会長 発端は友人への思い「大人には制度があるのに」「動けば変えられる」―変わる学校

(高知新聞 2025 年 6 月 12 日掲載)

高知市の土佐塾中高校が県内で初めて生徒への「生理休暇」を導入した。重い月経痛で学校を休んだ場合も「出席」として扱う。前生徒会長の3年、大崎望稀(みき)さん(18)が、つらい思いをしている友人たちが無理をしないようにと生徒会で取り組み、1月から運用が始まった。大崎さんは「生理痛への理解が深まり、高知や全国の学校に制度が広がってほしい」と願っている。

生理休暇の導入に取り組んだ前生徒会長の大崎望稀さん。「社会に出ても使われる制度にしたい」(高知市北中山の土佐塾中高校)
生理休暇の導入に取り組んだ前生徒会長の大崎望稀さん。「社会に出ても使われる制度にしたい」(高知市北中山の土佐塾中高校)

大崎さんに制度導入の思いが芽生えたのは、中学3年の時だった。「友人が生理のたびに熱が出て、休んでいた」。ほかにも、保健室で休んだり早退したりする子もいると養護教諭に教わった。

月経痛がいくらひどくても、学校を休めば欠席だ。調査書には欠席日数が記載される。「大学受験に響くかもしれない。無理してでも学校に来る」という声も周囲から聞こえた。

一方、働く女性には生理休暇を取る権利がある。労働基準法は企業に休暇導入を義務付ける。「大人には制度があるのに、なぜ私たちには認められないの?」と感じた。

教員約60人に1人でプレゼンテーションする大崎さん。1月の導入につながった(2024年10月、土佐塾中高提供)
教員約60人に1人でプレゼンテーションする大崎さん。1月の導入につながった(2024年10月、土佐塾中高提供)

調べると、大阪府の私立高が21年度に生理公休を導入したと知った。「私たちも」と力が湧いた。

高校1年時の24年2月、生徒会長選に生理休暇導入を公約に掲げて立候補し、当選。生徒会の仲間たちと本格的に動き始めた。

同年5月に賛否を問う全校アンケートを実施。中高生1060人のうち637人が回答し、賛成者は9割に上った。

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ココハレ編集部

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部員は高知新聞の社員 4 人。合言葉は「仕事は楽しく、おもしろく」。親子の笑顔に出合うことを楽しみに、高知県内を取材しています。

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