限られた時間で、できる限り|「子育て時間」⑨ 4歳と1歳のパパ・浜田達也さん
育児、家事、仕事のやりくりは?高知のパパ、ママにインタビュー
育児に家事、仕事…。限られた時間をどうやりくりしていますか?
高知のお父さん、お母さんの 1 日のスケジュールを紹介する「子育て時間」。今回は 4 歳の女の子と 1 歳の男の子を育てるパパ・浜田達也さん(高知市)にお話を聞きました。
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家族構成と仕事について
浜田達也さんは 41 歳。37 歳の妻と 4 歳の長女、1 歳の長男の 4 人家族です。
仕事はフルタイムで、土佐市の金子生花店に勤めています。お店での接客や配達などの業務のほかに、学校や保育園でフラワーアレンジメントなどを教える「花育(はないく)」に取り組んでいます。高知県内の施設やイベントでの会場装飾や、花を使ったデモンストレーションも手掛けています。
妻はパート勤務をしています。
1日のスケジュール
そんな浜田さんの 1 日のスケジュールがこちら。
6:30 | 起床。自分の準備 |
6:45 | 子どもを起こして着替えさせる。寝ている状態で着替えさせることも |
7:00 | 朝ご飯。パン、ヨーグルトが中心 |
7:25 | 家を出発。晴れた日は自転車で10キロ走って通勤 |
7:55 | 職場に到着。スケジュール確認や業務の準備など |
8:30 | 開店 |
17:30 | 店の業務終了。業務以外の仕事に取りかかる |
19:00ごろ | 閉店。店を出る |
19:40ごろ | 帰宅。子どもたちは夜ご飯が終わったぐらいなので、歯磨きをさせた後にお風呂に入れる。自分のご飯は後回しになることも… |
20:20 | お風呂終了。21 時には寝させたいので、寝る準備 |
21:00 | 寝かしつけスタート。長女、長男にそれぞれ絵本を読み聞かせ(帰宅が遅れてできない日もある) |
21:30ごろ | 子どもたちが就寝。保育園の準備を手伝う。終わったら、妻とコーヒーを飲みながら、1 日を振り返る。その後で仕事を片付けたり、テレビを見たり |
0:00 | 就寝 |
子どもとの時間が取れないのが悩みです
浜田さんは生花店の仕事に加えて、花育やイベントの仕事に積極的に取り組んでいます。「花に触れてもらうことで心を癒やし、育てたい」という思いで仕事を引き受けています。仕事が充実する一方で、子どもとの時間が取れないのが今一番の悩みです。
平日は子どもたちが登園する前に家を出て、帰宅は夜ご飯後。土日も基本的には仕事で、イベントがあるとさらに帰りが遅くなるそう。「一緒にいられないことが多いので、休みの日は長女に『一緒にブロックしてね』『一緒にしりとりしようね』と約束させられてます」
育児も家事も「限られた時間で、できる限りのことをする」のが目標。保育園のお迎えができる日は必ず歩いて行き、30 分ほどかけて散歩しながら帰ります。長女から保育園の話を聞いたり、道端で花を見つけて観察したり。「いろんなものに触れ、会話をすることを大事にしています。長男とは会話はまだなので、全力で笑わせてます」
子どもたちが寝た後の日課は、保育園の準備と妻とのおしゃべり。「 15 分ぐらい話します。夫婦間の会話って大事ですよね」。1 日を振り返り、気持ちをリセットして明日を迎えています。
子どもに伝わる言葉は?
花育では花を通じて心に寄り添うことを大切にしています。子どもから大人まで、目の前の相手にどんな言葉で語り掛けたらいいのか。それは、自分の子育てにも通じることだそうです。
長女が 3 歳のころ、保育園の運動会でびっくりしたことがありました。浜田さんは朝、「かけっこで一番取ってね」と長女に声を掛けました。すると、張り切った長女はなんと、レース中にコースをショートカットして一番に。帰宅後、「一番やったろう?」と得意顔の長女に「ルールは守ろうね」と伝えると、泣いて怒りました。
「長女は自分なりに頑張って、『褒めてもらえる!』と思っていたんですね。親の何げない言葉がきっかけで、この子の中での最上位が『一番』になるのかと驚きました」。「どう説明したら伝わるだろう」と悩み、長女の気持ちをくみながら、かけっこのルールを教えました。「翌年はずるせずに 2 番だったので、伝わったんじゃないでしょうか」
子育てでも花育でも、子どもの理解度を踏まえて話をすることで、コミュニケーションを取る力や楽しさを育てていきたいと考えています。「幼い頃からいろんなものに触れて、人の輪に入って、失敗も経験しながら、自分のやりたいことを見つけてほしいと思います」