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【サポーターズコラム】子育て支援センターでおもちゃの独り占め、トラブルの予感…様子を見守るべき?すぐに仲裁すべき?|上野萌栞さん

【サポーターズコラム】子育て支援センターでおもちゃの独り占め、トラブルの予感…様子を見守るべき?すぐに仲裁すべき?|上野萌栞さん

子育て、おでかけ、家族の出来事…ココハレサポーターズがコラムで紹介します!

ココハレの企画を考えたり、親子で参加したりして、ココハレを盛り上げている「ココハレサポーターズ」。2024 年度は 7 人のお母さんたちが活動しました。

「サポーターズコラム」では日々の子育てのこと、おでかけの思い出、家族の出来事などをそれぞれが紹介しています。

地域子育て支援センターでは 1~2 歳になると、わが子と他のお友達との関わりが生まれてきます。おもちゃを独り占めした時や取り合いなど、子ども同士のトラブルの予感がする時、様子を見守るべき? それとも、すぐに仲裁すべき? 迷った上野萌栞さんに、支援センターの先生が声をかけてくれました。

おもちゃの独り占め勃発!「すぐに止めず、見守りたい」と考えました

「だめー! 今つかってるからー! ぜんぶあーちゃんのからー!!」

支援センターで 2 歳のわが娘の大きな声が響きました。娘が威嚇(いかく)している相手は、自分に近づいてきた 1 歳のお子さん。お気に入りのアンパンマンのパンのおもちゃを取られると思ったようです。

うーん。手を出さず、知っている言葉を使いこなしておもちゃを独り占めしている。

2 歳という年齢を考慮すると、なかなか頑張っている方ですが、ここは支援センター。おもちゃは娘のものではなく、わがままが通るはずもありません。

アンパンマンのおもちゃが大好き
アンパンマンのおもちゃが大好き

そんな状況にもかかわらず、私はすぐ娘に声をかけられませんでした。

なぜなら、「けがをしない、させないよう見守って、子どもの力だけで解決させたい…」と思ったからです。

「私の子育て」VS「世間体」…固まってしまいました

でも、「子どもの力だけで解決させたい」というのは私の子育てへの思いです。

相手のお子さんや保護者さんを巻き込んで嫌な気持ちにさせたくはありませんし、「みんなで仲良くね」「あーちゃんのじゃないよ」と仲裁した方が世間体もいい。

こういう時、「どうぞができるかな?」と譲るよう促す方もいれば、「すみません!」と謝る方もいる中で、ただ見ているだけの母親はどのように思われるでしょうか。

相手の気持ち、世間体…いろいろ気になります
相手の気持ち、世間体…いろいろ気になります

やっぱり仲裁しよう。そうすると、私の本音が湧き上がってきます。

「子どもに言いたいことを言わせろー!!」

「大人がしゃしゃり出て、勝手に解決していいと思ってるのかーー!」

「泣かせてはじめて自分がしたことを考えるんだー!」

心の中で反対運動が起き、私は固まってしまいました。

「支援センターは特殊な場所なんですよ」

そんな時、先生から娘に声がかかりました。

「これはみんなのだよ」

至極真っ当、おっしゃる通りです。

「いやー!」と逃げ回っている娘の様子を見て、対応を間違えたかもしれないと後悔すると同時に、自分の教育方針もブレブレなことにも気づきます。

ああ…泣きそう…。

あまりにもパンのおもちゃが好きなので、ばあばが作ってくれました
あまりにもパンのおもちゃが好きなので、ばあばが作ってくれました

すると、先生が言いました。

「お母さん。あーちゃんは自分で考えてるね」「支援センターは園と違って特殊な場所。他のお母さんが気になるだろうけど、保育園に入ったら子ども同士のけんかは日常よ」「園の先生は一生懸命子どもを見ていて、後ろにも目が欲しいくらい。かすり傷くらいはご容赦していただければ…」

娘をみつめて、ぺこりと頭を下げた先生の声は優しく、子どものことも、子どもに関わる大人たちのことも考えてくださっているのが伝わってきました。

そっか…。私だけで子育てしてないのか。

声かけが…とか、対応が…とか、「私の子育て」は正解なのかというプレッシャーがありましたが、娘には娘の社会があって、いろんな人と出会って、関わって、話したり、考えたりして、勝手に未来に進んでいくのか…。

そう思ったらなんだか気が楽になりました。

娘には娘の社会があると気づかされました
娘には娘の社会があると気づかされました

むしろ、娘のことで悩む「完璧じゃないお母さん」は人間らしくてかわいげがあるし、子どもにとっても良い気さえしてきます。

全ての大人が、子どもとの関わりで自分にプレッシャーをかけることなく、補い合って、協力し合って、子どもたちに愛情を注げたらいいなと願います。

私が落ち込んでいると、娘はよく、「まま! あたらしいかおよ! それー!」と、新しい顔を持ってきてくれます。それがとってもうれしくて、そのたびに、「完璧じゃないお母さんでよかったな」と思っています。

 

ココハレサポーターズのコラムは「#サポーターズ」で紹介しています。第 1 期、第 2 期サポーターズのコラムもご覧いただけます。

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この記事の著者

門田朋三

ココハレサポーターズ

高知県内で暮らし、子育てをしているお母さんたち。子育て情報や話題のスポットなどを保護者目線でお伝えしていきます。

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