ミニ列車で子どもたちに喜んでもらいたい!|元JR運転士・山﨑俊一さんが高知の“汽車じぃ”として活動しています

園やイベントでミニ列車を走らせてみませんか?“汽車じぃ”が訪問します!
子どもを乗せて走るミニ列車、イベントなどで見かけたことはありませんか?
このミニ列車で子どもたちを喜ばせようと、ボランティアを始めた男性が高知にいます。
山﨑俊一さん。JR四国の元職員で、特急「南風」を走らせていた運転士さんです。
「園やイベントでミニ列車を走らせたい」と話す山﨑さん。“汽車じぃ”の活動を始めたきっかけを、ココハレ編集部がインタビューしました。
目次
JRの運転士として42年!鉄道好きの魂は“三つ子”から
山﨑さんは高知市内で暮らす 63 歳。現在はホテルの施設管理の仕事をしています。
高校卒業後、国鉄(現在のJR)に就職。42 年間、運転士として土讃線を担当しました。
国鉄を選んだのは「鉄道が好き」という、とてもシンプルな理由。「三つ子の魂百まで。鉄道は子どもの頃からずっと、今でも大好き」なんだそうです。

定年退職後の夢だったのが、子どもたちを喜ばせること。地域のイベントでミニSLを走らせていた人に出会い、「自分もやってみよう」。ミニ列車を譲り受け、自費でも購入しました。

しかし、ここで問題が発生!ミニ列車は「ミニ」とはいえ、走らせるには広い場所が必要です。山﨑さんのミニ列車のレールは円状で、10 メートル四方の平地で走らせるタイプ。
「そんな広い庭は、もちろん家にはないわねぇ」。そこで、園やイベントに自ら出向くことにしました。
「10メートル四方」ってどのくらい?準備に密着しました
そもそも「10 メートル四方」ってどのくらい?ということで、実際にミニ列車を設置してもらいました。
場所は高知新聞住宅総合展示場「ライム」の駐車場です。ミニ列車を走らせるには坂や小石、雑草などがない平らな場所が必須条件。アスファルトやグラウンド、園庭が適しています。体育館のような屋内でもOKです。



つながったレールがこちら!「10 メートル四方」は向かい合わせの駐車場の広さがあれば、余裕でした。

レールの設置が終わると、車両を運びます。
座席部分は 4 両あり、2 両目から子どもが座ります。小さい子どもが落ちないように、囲い付きの車両もあります。




ミニ列車はバッテリーで動きます。通常は先頭車両に運転士が座りますが、山﨑さんのミニ列車では最終車両に座ります。
「子どもの写真や動画を撮りたい親御さんがおるきね。じぃが邪魔せんように、自分は一番後ろ」
なるほど!気遣いがうれしいです!




準備は山﨑さん 1 人でこつこつと。1 時間ほどで終わりました。

ミニ列車は時速2キロ…ゆっくりゆっくり進んで安全です
せっかく設置したので、子どもに乗ってもらいたい!ということで、ココハレサポーターズの松本容子さん親子が試乗してくれました。
ミニ列車の時速は 2 キロ。ゆっくりゆっくり進むので、1 歳の次女ちゃんも怖がらずに乗ってくれました。




実際に走る様子がこちら。
「ミニ列車が走るのに合わせて音楽が流れたら、子どもたちはもっと楽しいかも」という松本さんの提案に、山﨑さんは「なるほど」。
さらなる改良が進みそうです。

退職後のボランティアとして続けていきます
ミニ列車はこれまでに数回、実際に子どもたちを乗せて走らせました。
「近所の保育園に飛び込みでお願いしたり、つながりのある専門学校の学園祭に出してもらったり。走らせる機会を自分でつくっていかないかんと思うてね」
子どもたちに「ありがとう!」と言われ、「うれしかったねぇ。お金では買えんこと」と笑顔。「退職後のボランティアとして“汽車じぃ”を続けていきたい」と考えています。

準備、撤収にかかる時間はそれぞれ 1 時間ほど。園で走らせる場合は「 9 時に行って、朝の準備をしている間に設営して、給食時間中に撤収する」という想定です。
「ミニ列車を走らせる場所さえ構えてくれたら、バンでどこへでも行きます。“汽車じぃ”を呼んでくれたらうれしいです」
「うちの園で走らせたい」「イベントに呼びたい」という場合は、山﨑さんにご連絡を。メール(anpan32d@kcb-net.ne.jp)で受け付けています。
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