【サポーターズコラム】「ママ!ママ!」と呼ばれてうれしいけれど…余裕がない時に見習いたいアンパンマンの精神|甲木彩美さん

子育て、おでかけ、家族の出来事…ココハレサポーターズがコラムで紹介します!
ココハレの企画を考えたり、親子で参加したりして、ココハレを盛り上げている「ココハレサポーターズ」。2024 年度は 7 人のお母さんたちが活動しています。
「サポーターズコラム」では日々の子育てのこと、おでかけの思い出、家族の出来事などをそれぞれが紹介していきます。
幼児期の子育てで「大変だな」と感じることの一つが、子どもへの密な関わり。長男が 1 歳になった甲木彩美さんは一日に何度も「ママ!ママ!」と呼ばれてうれしい一方で、余裕がない瞬間もあるそう。そんな時に意識している「アンパンマンの精神」とは?
お皿に顔を近づけて?!息子の「まねっこ力」に驚きました!
昨年の今頃、私は新米ママとして毎日必死でした。生まれたばかりの息子のお世話に追われ、初めての育児に戸惑う日々。そんな中で気づいたのは、息子の「観察力の鋭さ」です。
生まれて間もない頃から、周囲の人や物をじっと見つめ、目で追いかける姿が印象的でした。「よく見てるなぁ」と思っていましたが、それは 1 歳になった今、さらに顕著になっています。
ある朝、息子と一緒に朝ご飯を食べていた時のこと。スプーンを口に運ぶのではなく、顔をスプーンに近づけて食べているではありませんか!

思わず「スプーンをお口に持っていってね」と注意したその瞬間、ハッと気づきました。
あれ?これ、私の食べ方じゃん!
そうなんです。私、熱々の丼ものや麺類を食べるとき、ついお皿に顔を近づけて食べていたんです。
息子はそれをしっかり観察して、見事にまねしていたんですね。「子どもは親の鏡」とはこのこと。1 歳でも、親の行動をしっかり見ているんだなと実感しました。
アンパンマンに負けた…!ママの立場が…!
息子のボキャブラリーが増えてきたのは、生後 11 カ月の頃。「パパ」「ばぁば」「マンマ」はもちろんのこと、なんと「アンパンマン」の「アンパン」まで言えるようになりました。
「ママ」よりも先に「アンパン」と言う日が来るなんて…。ママの立場、危うし!

でも、最近になって「ママ!」と何度も呼んでくれるようになりました。
家事をしていて手が離せない時も、別の部屋から大きな声で「ママ!ママ!」と呼ばれます。できる限り「はーい」「なあに?」と返してあげるけれど、どうしても手が離せないこともあります。ワンオペでしんどい夜もあります。
正直、イラッとしてしまったりもしますが…。

そんな時、私は思います。息子が大好きなアンパンマンの精神を、ママも見習わなくちゃ、と。
「困っている人がいたら助ける」「何度やられても立ち向かう」「優しさを忘れない」
アンパンマンは、顔をかじられて力が出なくなっても、バイキンマンにやられても、諦めずに立ち向かいます。そして最後には「新しい顔よ!」と元気を取り戻し、またみんなのために飛び立っていく。
子どもにとって、アンパンマンはただのヒーローじゃありません。「人に優しくする」「助け合う」「諦めない」…そういう大切なことを教えてくれる存在なんだと思います。
あっという間に過ぎていくこの瞬間を大切に
だったら、ママだって負けていられません。
息子が何度も「ママ!」と呼んでくれるなら、できる限り「はーい」「なあに?」と笑顔で答えてあげたい。どんなに疲れていても、どんなに手が離せなくても、「ママ!」と呼んでくれるのは今だけかもしれないから。
そう思うと、不思議と心に余裕が生まれます。

息子の言葉は、これからもっと増えていきます。親をよく見ているし、まねっこも上手なので、私の話し方や口調までもまねをするようになるでしょう。
だからこそ、今のうちから「美しい日本語を使う」「穏やかな口調で話す」「優しい言葉を選ぶ」を意識しておきたいと思います。
赤ちゃんの耳はお母さんのおなかの中にいる時期から発達し、生後はたくさんの音を吸収しています。なにげなく流れている曲でも、小さな耳はしっかりキャッチしているんですよね。だからこそ、言葉だけでなく、普段聴く音楽も大事にしたい。
息子が聴くCDは、正しく美しい日本語の歌詞、歌詞を邪魔しないBGM、繊細で美しい伴奏であることを意識しています。

息子に良い言葉を届けられるように、まずは私自身が気をつけたい。そして、息子が大好きなアンパンマンのように、優しくて、強くて、あたたかいママでいたい。
「ママ」という言葉が息子にとって安心できるものでありますように。そう心がけながら、あっという間に過ぎていく子育てのこの瞬間を大切にしたいと思っています。
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