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週刊高知の子どもニュース 2021年1月31日~2月6日

2 月 2 日は節分でした。2 日が節分の日になるのは 124 年ぶりだそう。幼稚園や保育園には鬼がやってきたでしょうか。

高知市の桂浜水族館では「怖すぎる」と話題の鬼がうらど龍馬保育園と浦戸小学校の子どもたちの前に登場。見た目とは違って優しい鬼でした。

四万十市の不破八幡宮でも中村幼稚園の子どもたちが豆まきをしました。宮司さんによると、節分は疫病退散のお祭りでもあるそう。新型コロナウイルスが早く終息しますように。

2021 年 1 月 31 日 ~ 2 月 6 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。

須崎中学が長崎へ募金60年 生徒会呼び掛け、総額1400万円超

須崎中生徒会が始めた長崎平和募金(須崎市の同校)
須崎中生徒会が始めた長崎平和募金(須崎市の同校)

(高知新聞 2021 年 1 月 31 日掲載)

須崎市下分甲の須崎中学校で、毎年生徒会が協力を呼び掛けている長崎平和募金が今年で60回を迎えた。同校の伝統として後輩に受け継ごうと、29日は全校集会で平和学習を行った。

募金は1961年度にスタート。自ら被爆しながら被爆者治療に尽力した故永井隆博士の著書「この子を残して」に感動した生徒たちが小遣いを持ち寄り、修学旅行先の長崎市で被爆者へのお見舞いとして贈った。以来、同市で日本赤十字社長崎原爆病院を慰問するなど体験学習を続けた。

修学旅行先は2011年から関西などに変更されたが、募金活動は継続。これまでの募金総額は1400万円を超えている。現在は全額を長崎市に寄付し、平和関連事業や原爆資料の収集・保存・展示に活用されている。

全校集会では、生徒会執行部が長崎市の映像や歴史の説明を交えながら募金の趣旨を説明。池田美羽会長=2年=が「60回続けてきた先輩たちに感謝している。これを機に原爆の恐ろしさや被爆者の気持ちを知ってほしい」と協力を呼び掛けた。放課後には、生徒らが早速小銭を募金箱に入れていた。

募金は2月末まで行う。募金箱は須崎市役所や道の駅「かわうその里 すさき」にも設置する予定。(富尾和方)

岡本弥太文学賞 詩・俳句67点入賞 香南市

表彰状を受け取る佐野心咲さん(香南市の「のいちふれあいセンター」)
表彰状を受け取る佐野心咲さん(香南市の「のいちふれあいセンター」)

(高知新聞 2021 年 2 月 1 日掲載)

高知県香南市香我美町岸本出身の詩人、岡本弥太(1899~1942年)を顕彰し、香南市内の小中学生の優れた詩や俳句に贈る「岡本弥太文学賞」の表彰式が1月30日、香南市野市町西野の「のいちふれあいセンター」で行われた。

香南市教育委員会が2002年から開催し20回目。11校から詩105点、俳句1249点が寄せられ、67点(詩19、俳句48)が入賞した。

最優秀は、詩で野市東小4年の佐野心咲(みさき)さん、俳句で佐古小4年の大坪直弘君と香我美中2年の羽方茉瑛(まひか)さんが選ばれた。

佐野さんの詩「フグか?ブタか?」は、父と釣りをした際にフグが「ブー」と鳴いた場面を描いた作品。佐野さんは「詩は自分の気持ちを素直に書けるから好き。自習のノートにもっと書きたい」とはにかんだ。

表彰式では香我美小児童らによる一絃琴の演奏や、弥太の詩の朗読も披露された。(川嶋幹鷹)

桂浜水族館で怖すぎる鬼と節分イベント コロナやっつけよう

子どもたちと鬼のじゃんけんで盛り上がった節分イベント(高知市の桂浜水族館)
子どもたちと鬼のじゃんけんで盛り上がった節分イベント(高知市の桂浜水族館)

(高知新聞 2021 年 2 月 3 日掲載)

節分の日の2日、高知市浦戸の桂浜水族館に赤青の鬼が現れた。見た目の怖さとは裏腹に、人類とともに新型コロナウイルス終息を願う優しい存在。地元の小学生や保育園児とにこやかにじゃんけん勝負を楽しんだ。

2017年から桂浜水族館が毎年行う催しで、会員制交流サイト(SNS)上などでは「怖すぎる鬼が登場する」と話題に。この日は、うらど龍馬保育園の園児4人と浦戸小学校の児童24人を招待した。

トドのショーの後、バットを持った鬼たちが登場。「コロナをやっつける」との願いを込め、腹に「殺(ころ)な」「生きる」と書いた鬼の姿に、会場から「ぎゃーっ」「出たあ」と悲鳴や歓声が上がった。

だが、恐ろしい演出はここまで。赤鬼に扮(ふん)した元職員の盛田勝寛さんが「わたくし、鬼です。手下の青鬼と、福の神も一緒に来ました」と丁寧に自己紹介。来館者とじゃんけんし、勝った子どもに福の神がお菓子を手渡した。

浦戸小2年の吉岡一護さん(8)は「最初は怖かったけど、じゃんけんして優しい鬼だと思った。豆まきは家でやります」と喜んでいた。(河本真澄)

園児180人豆まき 四万十市・不破八幡宮

豆をまいて鬼を退治する園児たち(四万十市の不破八幡宮)
豆をまいて鬼を退治する園児たち(四万十市の不破八幡宮)

(高知新聞 2021 年 2 月 3 日掲載)

高知県の四万十市不破の不破八幡宮で2日、恒例の「節分祭」が行われ、近くの中村幼稚園の園児約180人が力を合わせて鬼を追い払った。

子どもたちに伝統文化に触れてもらい、郷土愛を育もうと、不破八幡宮が2012年から開催している。

神事の後、境内に赤と緑の鬼が現れると、園児は「鬼はー外!」と声をそろえて豆をまいた。保育士がさらわれそうになり、目に涙を浮かべたまま立ち向かう園児もいた。

年長の遠近由里子ちゃん(6)も、鬼が去るまで“前線”で応戦。「本当は怖かったけど、先生を連れていってほしくなかったけん、勇気が出た」とはにかんでいた。

亀谷文裕宮司(36)は「節分は疫病退散のお祭りでもある。新型コロナウイルスの収束と、地域の平穏を願いました」と話していた。(今川彩香)

川上音頭30年ぶり踊る 香美市の香北中生が復活へ先導

軽快な踊りを披露する香北中生ら(香美市香北町美良布)
軽快な踊りを披露する香北中生ら(香美市香北町美良布)

(高知新聞 2021 年 2 月 3 日掲載)

♪サアサ踊ろよ 川上音頭 踊る姿が花になる…。高知県香美市香北町でかつて住民に親しまれた川上音頭がこのほど、約30年ぶりに香北町美良布の街で披露された。香北中学校2年生による復活運動の一幕。生徒たちは住民とともにうちわを振り振り軽快に舞い、「踊りを通して地域の輪を広げましょう」と呼び掛けた。

川上音頭は旧香北町民が「誇れる踊りを作ろう」と企画。1978(昭和53)年に大川上美良布神社の夏祭りで初披露された。作曲は「南国土佐を後にして」で知られる武政英策さん、作詞は香北中学校や大宮小学校の校歌を手掛けた熊瀬一朗さん。軽やかな曲調と振り付けは住民らに愛されたが、平成の始めごろから他のイベントに押され廃れていったという。

生徒は総合学習で地域活性化を探る中、音頭に着目。地域の伝統を復活させ、PRにも活用しようと考えた。踊りを企画した当時のメンバー、千頭和子さん(77)に1年生の秋から指導を受け、生徒らも地元の小学生や住民に振りを教えてきた。

1月31日は、生徒4人を含む住民20人が香美市役所香北支所周辺の約1・8キロを踊り歩いた。生徒は往時の法被を着て住民を先導。沿道の見物人を前に、赤や青のうちわをくるくると回して軽快な踊りを披露した。

踊りの列に加わった住民は「昔を思い出す」「何十年も踊ってないけど体が覚えちゅうもんやねえ」と笑顔。千頭さんも「消えかけていた地域の踊りを、子どもたちが掘り起こしてくれてうれしい」と話していた。

生徒は今年、大川上美良布神社の夏祭りでも住民らと“復活の踊り”を披露する予定。野島果恋さん(14)は「伝統を受け継ぐために、若い世代にも知ってほしい」と、さらなる普及へ力を込めた。(小笠原舞香)

選挙啓発ポスター全国コンクールで最優秀賞 橋村君(松田川小)

大臣賞に選ばれた作品
大臣賞に選ばれた作品
橋村龍ノ佑君
橋村龍ノ佑君

(高知新聞 2021 年 2 月 3 日掲載)

積極的な投票や選挙違反の根絶を呼び掛ける「明るい選挙啓発ポスターコンクール」小学生の部で、高知県宿毛市和田の松田川小学校2年の橋村龍ノ佑君(8)の作品が、最優秀の文部科学大臣・総務大臣賞に輝いた。

公益財団法人明るい選挙推進協会などが毎年、小中高校生を対象に募集。2020年度の小学生の部には全国4万1074人(高知県内158人)が応募し、各学年1人ずつ大臣賞を決めた。

橋村君の作品は、投票箱に投じられる一票一票に人々の笑顔を描き「みらいをきめよう その一ぴょう」とのメッセージを記したもの。投票箱に票が吸い込まれていくような表現のユニークさや、未来に笑顔を届けるというメッセージ性が高く評価された。

1月29日に松田川小学校で表彰状が贈られた。橋村君は「たくさんの人が笑顔になれる選挙を思って描いた。18歳になったら選挙に行きたい」と話していた。(新妻亮太)

「伝統米」おいしいよ 南国市・国府小5年生が食育で販売

住民や保護者に「伝統米」を販売する国府小学校の5年生たち(南国市国分の同校)
住民や保護者に「伝統米」を販売する国府小学校の5年生たち(南国市国分の同校)

(高知新聞 2021 年 2 月 4 日掲載)

地元農家らと米作りに取り組む高知県南国市の国府小学校5年生16人が2日、収穫したコシヒカリを販売した。伝統の食育授業を「下級生にもつなぎたい」との思いも込め、今年は「伝統米」と命名。住民らが次々と買い求めた。

国府小学校で米作りが始まったのは1987年で、児童の親世代から続く看板授業の一つ。学校近くの田んぼに手植えし、精米までを体験している。

今回は、昨夏収穫した23キロを販売。「売り上げは来年の苗をかうことに使わせていただきます」などと案内状を手作りし、保護者らに配っていた。

事前予約が予想を上回る人気ぶりで、この日の販売は4・5キロ。児童らは「地域の人と作った伝統米。お早めに」「150グラム150円。おいしいよ」などとアピール。住民らが次々と訪れ、20分ほどで完売した。

毎年購入している近所の女性は「古里への思いが詰まったネーミングがすてき」とにっこり。案内状を手掛けた横山心優さん(11)は、「米作りは手間もかかるし、思ったより大変。食文化の大切さを下級生にも引き継ぎたい」と話していた。(横田宰成)

北川小5年生が映像フェスタ四国一 モネの庭の魅力を取材

受賞作の続編に向け「モネの庭」を取材する北川小学校の5年生。手ぶれを防ぐため三脚を新たに導入した(北川村野友甲)
受賞作の続編に向け「モネの庭」を取材する北川小学校の5年生。手ぶれを防ぐため三脚を新たに導入した(北川村野友甲)

(高知新聞 2021 年 2 月 5 日掲載)

安芸郡北川村の北川小学校の5年生9人が、同村野友甲の「モネの庭マルモッタン」を紹介する映像を制作し、総務省四国総合通信局などが開いた「四国コンテンツ映像フェスタ」の小・中学生部門で最優秀賞を受賞した。丹念な取材で、画家クロード・モネの作品世界を再現した庭園の魅力を、存分に伝えている。

9人は2020年度、総合的な学習で村について学ぶ「北川学」でモネの庭の魅力発見に取り組んでおり、2学期に動画を制作。タブレットで園内を撮影し、編集した。

完成した2分55秒の作品では、フランス・ジヴェルニーの本家モネの庭から特別に許可されて造られた庭だと説明し、咲き誇る花々や園内を飛ぶ青いハチの映像などを紹介。

「一つの花ではなく全体の色合いを楽しんでもらいたいので、遠くから見てください」といった鑑賞のこつをナレーションで伝え「日本で一つだけのモネの庭。ぜひ来てくださーい!」と締めくくっている。

ウェブ投票や専門家らの審査で「取材力が高く、一度行ってみたいと思った」「手入れをしている人に感謝する心は素晴らしい」と評価され、最優秀賞に選出。児童たちは、早くも2作目に着手。「カフェや休園中の様子も紹介したい」「もっと多くの人に魅力を伝えたい」と、意欲を新たにしていた。

同フェスタには今回、小・中学生、アマチュア、プロ・セミプロ・自治体の3部門で計77点が出品された。入賞作は同フェスタのユーチューブチャンネルで公開されている。(北原省吾)

特製かりんとう食べて! 具同小児童育てたコメ使う 四万十市

かりんとうをPRする具同小学校の児童(四万十市具同田黒の同校)
かりんとうをPRする具同小学校の児童(四万十市具同田黒の同校)

(高知新聞 2021 年 2 月 5 日掲載)

四万十市の具同小学校の児童が育てたコメで作ったかりんとうが今年も完成した。収穫米とともに販売して一部売上金を四万十川清流保全基金に寄付しており、児童は「食べた人に笑顔になってほしい」と話している。

同校では毎年、5年生が授業で米作りを体験している。3年前からは四万十川の水質保全に配慮して、農薬を減らした栽培法を採用。今季は67人が学校近くの田んぼ約14アールで370キロほどを収穫した。

かりんとう作りは昨年からで、今年はプレーンに加え、児童が育てたサツマイモを使ったものや、アレルギーに配慮して小麦粉と卵を使わない黒糖味を提案。市内で特産品開発や販売を手掛ける「LLPしまんと」に製造を依頼した。

黒糖を味見した戸田椛(もみじ)君(11)は「ほんのり甘い」と満足げな表情。福本美叶(みと)さん(11)は「コメもサツマイモも、思いを込めて作った。地域の人がたくさん助けてくれたけん、食べて喜んでほしい」と笑顔だった。かりんとうやコメの販売会を3月上旬に市内で開く予定。(平野愛弓)

本山町でクライミング学ぼう 4月にスクール開校 3月まで体験イベント

講師の指導を受けて懸命に壁を登る子どもら(本山町吉野の「吉野クライミングセンター」)
講師の指導を受けて懸命に壁を登る子どもら(本山町吉野の「吉野クライミングセンター」)

(高知新聞 2021 年 2 月 6 日掲載)

スポーツクライミングの競技人口拡大に向け長岡郡本山町は4月、嶺北地域の小学生を対象にクライミングスクールを開校する。入校には体験イベントへの参加が必要で、同町吉野の「吉野クライミングセンター」で今後3回予定している。

同センターは2002年の高知国体用に完成。高さ4~15メートルの各種クライミング壁がある。スクールは施設の積極活用も目的に、町と県山岳連盟の野田由美子さん(52)=大豊町=らが企画した。

体験イベントは競技を続けられるかどうか考えてもらうため、昨秋から不定期で開催。1月31日は町内外から親子ら13人が集まり、命綱なしのボルダリングに挑戦した。

野田さんから「腰を壁に近づけて」などと指導を受け、参加者はホールドと呼ばれる突起物に手足を掛けて壁を登った。本山小3年の秋山愛華さん(9)は「上まで行けてうれしい。またしたい」と笑顔だった。

野田さんは「楽しみながら、しなやかな筋力や知能も育まれるクライミングの魅力を子どもたちに伝えたい」と話している。

スクールは毎週水曜午後5時半~6時半。定員10人で月謝千円。体験イベントは2月13日、3月13、20日に開く。問い合わせは町政策企画課(0887・76・3915)へ。(竹内将史)

いの町・神谷小学校でドローン体験会

(高知新聞 2021 年 2 月 6 日掲載)

高知県いの町神谷の神谷小学校で4日、3~6年生14人がドローンの操縦に挑戦した=写真。昨年、いの町楠瀬の旧三瀬中学校を活用しドローンスクールを開校した高知市南御座の情報機器販売会社「エレパ」が、地域貢献活動の一環として神谷小学校で体験会を開いた。

エレパの担当者が映像を織り交ぜて、空撮や林業といったドローンの活用方法を紹介。全長10センチほどのトイドローンの操縦では「真っすぐ飛ばん」「思ったところに行ってくれん」と、四苦八苦。しばらく練習するとこつをつかんで、上手に操る児童もいた。

最後には校庭に集まる児童を担当者が空撮するなどのデモフライトも行った。6年の吉川依吹君(12)は「思い通りに飛ばすのは難しかったけど、楽しかったのでまたやってみたい」と笑顔だった。(土佐・山崎友裕)

能津小児童が間伐体験 日高村で森林整備の大切さ学ぶ

間伐体験をする能津小学校の児童たち(日高村本村)
間伐体験をする能津小学校の児童たち(日高村本村)

(高知新聞 2021 年 2 月 6 日掲載)

高知県高岡郡日高村本村の能津小学校の児童たちが4日、民有林で間伐に挑戦し、森林整備の大切さを学んだ。

自伐型林業の普及などに取り組むNPO法人「土佐の森・救援隊」の指導を受け、環境学習の一環で毎年実施。この日は、3~6年生11人が学校裏手にあるヒノキ林に入り、枯れた木などを伐採した。

子どもたちはノコギリで、切り倒す向きを決める「受け口」「追い口」と呼ばれる切れ込みを入れる作業を体験。「腰を落として、ひく方に力を入れて」などとアドバイスを受けながら交代で切り、木が音を立てて倒れると「やったー!」と歓声を上げた。

救援隊メンバーの片岡正法さん(71)は「間伐で光が差し込むようになり、地面に植物が生えて山の保水力が高まる」と説明。6年の岡林准也君(12)は「人がおる方に倒れたら危ないき、緊張した。1本の木を切るのにすごい苦労するんやって分かった」と話していた。(楠瀬健太)

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ココハレ編集部

ココハレ編集部

部員は高知新聞の社員 6 人。合言葉は「仕事は楽しく、おもしろく」。親子の笑顔に出合うことを楽しみに、高知県内を取材しています。

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