四万十市の一條大祭できらびやかな衣装の稚児行列が練り歩きました!|週刊高知の子どもニュース(2023年11月20~26日)
秋祭りで子どもたちが活躍するニュースが届きました。
四万十市の一條神社の大祭では、色鮮やかな衣装に身を包んだ稚児行列が市街地を練り歩き、土佐の小京都を彩りました。
いの町の椙本神社でも秋の大祭が行われ、おなばれの一行を子どもみこしが「わっしょい、わっしょい」と元気に先導しました。
2023 年 11 月 20~26 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。
目次
親子に「投票行こう」 高知県選管などが高知市で呼び掛け
(高知新聞 2023 年 11 月 20 日掲載)
高知県選挙管理委員会と県明るい選挙推進協議会(植田通子会長)は19日、高知市の中央公園北口で県知事選(26日投開票)の啓発イベントを行い、アンケートや選挙ポスター作りを通して投票を呼び掛けた。
スタッフは「投票に行きましょう」と通行人に声を掛け、投開票日の記されたティッシュを配布。アンケートでは2時間で回答した317人のうち、251人が「必ず行く」「期日前投票に行った」とした。
「まだ分からない」という男性(42)は「4人の子育て中で忙しくて。近くに期日前投票所がないから行けるかどうか…」。
子ども向けに、候補者になった気分でオリジナル選挙ポスターを作る体験も開かれた。「学校の九九で一番になる」との〝公約〟を掲げた小学2年の女子児童(8)は「地震、津波からどう守るかに興味がある。将来、立候補と投票を両方やってみたい」と話し、父親(37)は「娘が政策を考えていたなんてびっくり。防災政策を重視して投票します」と笑顔で話した。
このほか、日用品などが当たるガラガラ抽選会などもありにぎわった。(相良平蔵)
起震車体験やクイズ 朝倉で防災フェスタ 高知市
(高知新聞 2023 年 11 月 20 日掲載)
高知市朝倉地区の住民らを対象にした防災フェスタが19日、高知学芸中高校で開かれ、親子連れら約500人が起震車体験や津波・地震に関するクイズを通して防災意識を高めた。朝倉地区連合防災会の主催。
オープニングで、高知市消防団の古式はしご隊が伝統のはしご乗りを披露。はしごの先端で仰向けになる「背亀(せがめ)」などの技に拍手が送られた。
会場では、木とひもを使った火起こしやはしご車の体験も。高知高校の生徒による非常用持ち出しグッズの紹介や、高知大学サークル「防災すけっと隊」による菓子袋を利用した防災ポーチ作りなど、楽しく備える工夫を凝らしたブースが並んだ。
起震車に乗った高知市の岡柊助君(6)は「めっちゃ揺れて怖い」。母の宏美さん(44)は「自宅は家具を固定してるけど、跳ねるような揺れを体感すると不安。もっと対策したい」。
連合防災会の隅田純一会長(79)は「朝倉には津波は来ない想定なので、防災意識が低い。揺れへの対策が進むよう今後もイベントを続けたい」と話した。(山崎彩加)
重症心身障害児が木の玩具で交流 笑顔あふれる 佐川町に150人
(高知新聞 2023 年 11 月 21 日掲載)
高知市内で重症心身障害児者のデイサービス施設を運営するNPO法人「みらい予想図」が19日、佐川町加茂の佐川おもちゃ美術館で利用者やその家族らによる交流会を開き、約150人がぬくもりある木のおもちゃを通じて親睦を深めた。
同法人は2017年、全盲で知的・身体障害のある山崎音十愛(おとめ)さん(18)の母、理恵さん(56)が設立。同年、同市朝倉南町で重症児デイサービス施設「いっぽ」を開設し、21年には同市南金田で高校卒業後の生活介護も提供する施設「ずうーっと」の運営も始めた。
この日、同館は無料で貸し出し。参加者たちは卵形の球のプールで泳いだり、桜を模した花を摘み取ったりして3時間ほど遊び、館内には笑顔があふれた。
参加者は「障害がある子どもが遊べる施設は少ないので、思い切って息子と遊べた。音を聞いたり目で動きを追ったりできるおもちゃがたくさんあり、親子の思い出がまた一つ増えた」などと喜んでいた。
一行は同町乙の町健康福祉センターかわせみに移動し、軽食を囲みながら、日頃の悩みや不安などを共有した。
また、14日には同館を監修するNPO法人「芸術と遊び創造協会」(東京)が重症児や医療的ケア児らに配慮した70種のおもちゃを、みらい予想図と県療育福祉センター、同館にそれぞれ贈呈した。(乙井康弘)
化粧品にユズを使うのはなぜ? 北川小の4年生 「ウテナ」から学ぶ
(高知新聞 2023 年 11 月 23 日掲載)
高知県北川村産のユズを使った商品を販売している化粧品メーカー、ウテナ(東京)がこのほど、同村の北川小学校で4年生7人に授業し、化粧品に使った際のユズの効能を紹介した。
同社は2016年から村産ユズを使ったヘアオイルなどを販売。以前は廃棄されていた種からオイルを抽出し、商品化している。
16日の授業では、同社マーケティング部の佐藤健太さん(44)が化粧品にユズを使う理由を説明。種子には肌の潤いを保ったり、酸化を防いだりする成分が多く含まれ、果皮にはリラックス効果が高い香りがあることなどを伝えた。
児童は、ツバキなど5種類の種やオイルを触って特徴や香りを比べ、ユズの良さを実感。「種と皮で役割が違うとは知らなかった」「北川のユズが化粧品になって全国で売られているなんてすごい。友達にも広めたい」などと話していた。(深田恵衣)
色鮮やかに稚児行列 四万十市で一條大祭
(高知新聞 2023 年 11 月 24 日掲載)
「いちじょこさん」として親しまれている四万十市の一條神社(中村本町1丁目)の大祭で23日、 色鮮やかな衣装に身を包んだ稚児行列が市街地を練り歩き、土佐の小京都を彩った。
大祭は江戸時代末期に始まり、土佐三大祭りの一つとされる。きらびやかに着飾った約50人の子どもたちは、同市中村大橋通1丁目の須賀神社を出発し、母親らに手を引かれて一條神社へしずしず。沿道の見物客らは「かわいらしい」とカメラを向けていた。
妹やいとこらと参加した同市古津賀3丁目の渡辺晟生ちゃん(5)は「楽しかった。またやりたい」。母親の彩織さん(37)も「私も約30年前に参加した伝統行事。親子でいい記念になった」と話していた。
大祭は3日間で、初日の22日は御神火奉納の提灯(ちょうちん)行列などが行われた。23日は稚児行列のほか、奉納神楽や少年野球、少年剣道、弓道の各大会も開かれた。(芝野祐輔)
子どもら「わっしょい」 いの町で「大国さま」秋の大祭
(高知新聞 2023 年 11 月 24 日掲載)
「いの大国さま」として親しまれる、いの町の椙本神社で23日、秋の大祭が行われた。ご神体を担いだおなばれの一行が町中心部を練り歩き、住民らが無病息災を祈った。
一行は神事の後、神社を出発。子どもみこしが「わっしょい、わっしょい」と元気に先導し、白装束の男衆ら約150人が100メートルほどの行列をつくった。獅子舞やてんぐにおびえた子どもの泣き声が響き渡り、訪れた人々は無病息災や家内安全を祈ってみこしの下をくぐった。
商店街では、神様と神社にちなんで、地場産品の「紙」と「ジンジャー(ショウガ)」をPRする「Kami祭」を開催。スタンプラリーの「生姜(しょうが)焼き街道」に参加する店舗が提供する料理の早食い競争などでにぎわった。
大祭に合わせ、近くの町立図書館では、来月迎える開館25周年を記念し、絵本作家の柴田ケイコさんがイラストを描いたメモ帳やポストカードの販売などが行われた。(谷川剛章)
橋上子ども和太鼓が小中閉校に伴い、22年で幕 宿毛市
(高知新聞 2023 年 11 月 25 日掲載)
宿毛市橋上町の児童生徒らによる「橋上子ども和太鼓クラブ」が、子どもたちが通う橋上小学校と橋上中学校の閉校に伴い、22年の歴史に幕を下ろす。ピーク時には35人が在籍し町内での演奏会を企画するなど、地域を力強く盛り上げてきた。有終の美を飾る「ファイナルコンサート」を26日、練習拠点としてきた橋上中体育館で開く。
同クラブは2001年、橋上小教諭だった土田章雄さん(65)=同市貝塚=が「人前で堂々と表現することで、自分に自信を持ってほしい」と、受け持っていた複式学級の5、6年生9人と和太鼓に取り組んだのが始まりだ。
翌02年、同市の一大イベント「市民祭宿毛まつり」のステージに立ちたい、との声が子どもから上がった。中学進学者も続けられるよう、小中の枠を超えた同クラブを発足。運営を保護者が支え、土田さんも指導を本格化させて宿毛まつり出場を果たした。
さらに1年後。児童は「橋上の全地区の人と交流できる場がほしい。そこで演奏したい」と区長らに提案。熱意に打たれた大人たちが「橋上ふれあい祭り」を開催して演奏の機会をつくり、10年ほど続く地区の夏の行事になった。土田さんは「子どもが地域を盛り上げ、地域は子どもたちを支える好循環が生まれていた」と振り返る。
初期メンバーが結婚し、その子どもがクラブに入るなど、活動は世代を超えた。一方、地域の子どもは年々減り、両校は本年度末の閉校が決まった。現在のメンバーは、橋上出身の児童生徒を中心に小学4年から高校1年までの9人。始まりと同じ人数になった。
「ドン、ドドドン」。人数は減っても体育館がびりびり震えるほどの豪快な音色は健在だ。最終公演を控えた今月中旬の練習には6人が参加。ばちが長く、きれいに見えるように所作などを確認した。「失敗してもいい。チャレンジしよう」。指導に熱が入る。
地元の祭りで演奏する先輩たちに魅了されクラブに入った岡井悠さん(15)=橋上中3年=は、以前は引っ込み思案だったという。「みんなの前で演奏する中、自信が持てるようになった。和太鼓は続けていきたい」。橋上小5年の所谷和佳(ののか)さん(11)は「ばちが重く、最初はたたくだけで精いっぱい。今は太鼓の音が心地いい」。成長する子どもたちの姿に、土田さんは「クラブの役割は果たせたのかな。寂しいけど、悔いはない」と目を細めた。
メンバーは「支えてくれた地域の人たちに演奏で感謝を伝えたい」と張り切っている。(坂本出)
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