家事は夫と連係プレー|「子育て時間」②小学4年、2年のママ・片岡聡子さん
育児、家事、仕事のやりくりは?高知のパパ、ママにインタビュー
育児に家事、仕事…。限られた時間をどうやりくりしていますか?
高知のお父さん、お母さんの「 1 日のスケジュール」を紹介する「子育て時間」。今回は小学 4 年生、2 年生のママ・片岡聡子さん(高知市)に話を聞きました。
家族構成と仕事について
片岡聡子さんは 49 歳。41 歳の夫と小学 4 年の長女、2 年の次女の 4 人家族です。
仕事はフルタイムで、勤務先は土佐リハビリテーションカレッジ(高知市大津乙)。理学療法士と作業療法士を育てる専門学校で、片岡さんは作業療法学科長を務めています。
「作業療法とはリハビリの中でも、その人の生活に必要な『作業』を取り戻していくお手伝いをする仕事です」。作業には身の回りのことから、仕事、子育て、地域活動などさまざまなことが含まれます。対象も子どもから高齢者まで幅広く、片岡さんは脳卒中患者を多く担当してきました。
1日のスケジュール
そんな片岡さんの 1 日のスケジュールがこちら。
4:00 | 夫が起床。家事と朝の準備。洗濯機を回す。 |
5:00 | 片岡さん起床。夫から家事を引き受ける。たまっている仕事や課題もこの時間に。 |
5:30~6:00 | 夫が出発。 |
6:15 | 子どもたちを起こす。朝ご飯。洗濯物を干す。 |
7:20 | 子どもたちが出発。残りの家事と身支度。掃除機はこの時間に。余裕があれば晩ご飯の準備。 |
8:15 | 出発。 |
8:30 | 出勤。 |
18:00ごろ | 退勤。 |
18:15ごろ | 帰宅。先に帰っている夫と役割分担し、晩ご飯を作るか、子どもたちの宿題を見るか。 |
18:30~19:00 | 晩ご飯を食べ始める。子どもの習い事がある日は後ろにずれる。 |
20:00 | お風呂。夫婦どちらかが子どもと一緒に入り、入らない方は家事など。 |
21:30~22:00 | みんなで就寝。 |
素直に言えるようになった「ありがとう」
片岡家の1日は早朝から始まります。先に起き、出発する夫が洗濯などの家事を始め、片岡さんにバトンタッチ。帰宅も夫の方が早く、晩ご飯の準備などをしながら、17 時頃に帰ってくる子どもたちを出迎えます。
片岡さんが帰宅後は「晩ご飯を作るか、宿題を見るか、その日の状況に応じて夫婦で役割分担している」とのこと。家事や育児の細かい役割を固定せず、臨機応変に対応する「連係プレー」で乗り切っています。
ですが、最初からうまくいっていたわけではありません。「家事は全部、私がしていました。でも、出張などが入るようになり、私がいなくてもできるように、夫に少しずつ覚えてもらいました」
夫は家事力が上がるにつれて、率先して家のことをしてくれるようになりました。すると、片岡さんに葛藤が生まれました。「『本来、家事は私がやるべきなのに』って。嫌がらない夫を見てイライラしたり、友達に『いいだんなさんやん』と言われると、そういうことじゃないともやっとしたり」
そんな「完璧主義」に限界が来たのが 2 ~ 3 年前。今では夫に「やってくれてありがとう」と素直に言えるようになりました。「『母親はこうあるべきだ』という肩の力が抜けて、本当の意味で感謝できるようになりました」
子どもの成長に合わせて
1 日で一番忙しいのは帰宅後、全員が晩ご飯を食べ終わるまで。平日は長女のサッカーの練習が 2 回、このほか、オンラインでの英語のレッスンを長女と次女が 1 回ずつ受けていて、晩ご飯の時間が後ろにずれることが多いそう。「保育園時代は朝ばたばたして大変でしたが、今は夕方がばたばたです」
休日もサッカーの練習や試合が多く、家族 4 人で過ごす時間が取れなくなったことが今の悩みです。
「土日は子どもたちとずっと一緒にいて、『ママ見て、ママ見て』と言われてしんどかったのに、今は近所の友達と遊ぶことが増えて、『あれ?私 1 人?』って。『子育てはあっという間』と先輩ママに言われるたびに『全然違う』と思ってましたが、振り返ると『あっという間』ですね」
以前は「母親がこんなに働いていいのか」という罪悪感がありましたが、「娘たちは『お母さんが仕事するのは当たり前』と思ってくれています」。子育てに余裕が生まれた今は、大学院での研究も再開。子どもの成長に合わせながら、キャリアを積んでいます。