「ぶっちゃけママ」イヤイヤ期
”魔の2歳児”と毎日格闘!ママ記者3人が「イヤイヤ期」をぶっちゃけます
「ぶっちゃけママ」は、お母さんたちが子育ての本音を語り合う座談会です。今回は高知新聞のママ記者3人がイヤイヤ期真っ最中のわが子との毎日を紹介。「ご飯いや!」「お風呂いや!」…自我が芽生え始めた“魔の2歳児”との格闘をぶっちゃけます。
(高知新聞 2018 年 1 月 5 日朝刊掲載)
ぶっちゃけるママたち
ピノコ 40 歳。チョコレートに夢中。長男は 1 歳 10 カ月。
あさり 35 歳。だいすけお兄さんのブログを毎日チェック。長男は 2 歳 8 カ月。
ともぞう 39 歳。禁酒 4 年目に突入。長女は 2 歳 5 カ月。
朝、着替えてくれん
ともぞう 3 人とも初めての子育て。イヤイヤ期はどうですか?
あさり 息子は 2 歳半になると、体全体で「いや!」と表現するようになりました。時間がなくてご飯を食べさせようとすると、「僕が(自分で)食べたい」と。泣いて、手が付けれんなります。
ピノコ うちの息子は「おむつはこうよ」「いや」から。「これがイヤイヤ期か」と思って保育園の先生に聞いたら、「まだ違う。本当のイヤイヤ期は子どもを蹴飛ばしたくなるから」って。
ともぞう なんて的確な表現(笑)。
ピノコ ここ最近、「いやだ!」って「だ!」が付きだして、自分の意思で言ってるんだなと思う。散歩中、横断歩道は危ないから私が抱っこすると、反り返って怒る。「この親子、大丈夫?」って思われてるかも。
あさり 1 人目は気になりますよね。
ともぞう うちの娘は朝、着替えてくれん。保育園に行く 30 分前から「着替えようね」って小刻みに伝えるけど、「まだー」。普段は自分を抑えるけど、今朝はカッときてしまった。「いちいち怒らんとって」って言い返されたけど。頑張って育ててきた大事なわが子やのに、何でイライラしたり、大きい声で怒ってしまうがやろ。
ピノコ 私は育児と家事でいっぱいいっぱいになって、うまく対応できんことがある。大きい声で怒ったら息子が泣いたことがあって、反省した。
あさり 私は怒るより、泣かせてます…。
ピノコ・ともぞう 泣かせる⁉
あさり どうしてもご飯を食べてくれんときとか、急に「うぉー」って低い声を出すんです。「お母さんは黒バラ女王に乗っ取られた」という設定で、「黒バラ女王はー、ご飯を食べない子がー、大好きなんだよー」とか演技してます。
ピノコ すごい手が込んじゅう!
あさり いいのか、悪いのか…。時間があるときだけです。
アドバイスより共感を
ともぞう イヤイヤ期は発達の過程なんですよね。親が気長に対処せないかんと分かっちゅうけど、難しい。
ピノコ 時間に余裕があったら、同じことしても怒らんよね。
ともぞう イライラの解消法は?
あさり 会社でピノコさんに愚痴ります。
ピノコ 保育園の先生も頼りになるよ。連絡帳に「私って情けない母親です」と書いたら笑い飛ばしてくれて、救われた。
ともぞう 育児のアドバイスは育児書やネットにあふれちゅう。それは自分で調べるき、「分かる分かる」って聞いてほしい。
ピノコ アドバイスよりも共感ね。
あさり 子どもと少し離れる時間を夫がつくってくれるだけでも、気持ちが楽になる。家事もはかどるし。
ともぞう 分かる。頭を空っぽにしてお皿を洗って、すっきりするときとかあるもん。
私のことも褒めて
ともぞう イヤイヤ期っていつまで? 「 3 歳になったら楽になる」って聞くけど。
ピノコ 保育園の先生は「いっときよ。そのうち口も聞いてくれんようになる」って。
あさり 「いっとき」「いっとき」が毎日…。
ともぞう 「子どもは褒めて育てよう」という記事を前に書いたけど、疲れたときは「私のことも褒めてよ」と思う(笑)。
ピノコ 私は不安に思うことを小児科で質問するがやけど、先生に褒められたときはうれしかった。「いっぱい質問してくれるのは、お母さんが頑張りゆう証拠」って。
あさり 通りすがりの人に笑いかけてもらえるのもうれしい。スーパーのレジでお菓子にシールを貼ってもらうのも。「見ててくれゆう」と安心します。
ともぞう イライラの原因の一つ一つは別に大したことじゃないね。気の持ちよう。
ピノコ 「早くご飯を食べて」とか「保育園に遅刻する」とか、親の都合やしね。
ともぞう 服を着てくれんかっても、「風邪ひいたら、ひいたときのことよ」って思えたらいいんですけど。
ピノコ おおらかに向き合いたいよね。
ともぞう 毒を吐きつつ…ね(笑)。
子どもの頑張りを認め、できていることを褒めてあげて
JA高知病院小児科 本浄謹士(ほんじょう・きんじ)先生からアドバイス
2 歳児は曜日の感覚が薄いんですよ。土日を家でのんびり過ごし、月曜の朝「保育園行くよ」とせかされたら、そりゃ嫌ですよね。子どもなりに家庭のペースに合わせようと頑張っていることを認めてあげてください。
怒ってしまったときは、どんな行動に怒ったのかを振り返ってください。よくない行動であれば、いい行動に変わるように肯定的に伝えましょう。「ご飯食べんと、ケーキないよ」より「ご飯食べたら、ケーキがあるよ」の方がお互いハッピーです。「できていない」と否定するのではなく、できていることを褒めてあげてください。