「一緒に相撲しよう!待ってるよ」香南相撲倶楽部が番組を制作しました|週間高知の子どもニュース(2022年2月12日~18日)
今週の高知の子どもたちは地元の名所をガイドツアーしたり、地域の課題を子ども議会で質問するなど、学びの成果を披露しました。
部員の減少に悩む香南市の香南相撲倶楽部では、所属する児童がPR用の 30 分番組を制作しました。「一緒に相撲しよう!待ってるよ」と呼び掛けています。
2022 年 2 月 12 ~ 18 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。
目次
三崎小6年生が竜串ガイド 高知県土佐清水市、奇岩など自然PR
(高知新聞 2022 年 2 月 13 日掲載)
土佐清水市の竜串湾にそびえる海中展望塔「足摺海底館」周辺でこのほど、三崎小学校(同市三崎浦4丁目)の6年生8人が保護者向けにガイドツアーを行い、クイズなどを交えて自然の豊かさを伝えた。
児童はこれまで、環境省土佐清水自然保護官事務所などの協力でシュノーケリングや間伐体験などを行い、山川海が一体となって自然が保たれていると学習。10日は、学びの成果を多くの人に伝えようと、ガイドに臨んだ。
児童は遊歩道沿いの奇岩を示し「竜串特有の砂岩でできている」と説明。二枚貝が移動した跡である生痕化石なども紹介した。
海底館では、50周年を迎えた建物を案内しながら「(竜串湾は)魚にとって隠れ家が多く、餌も豊富ですみやすい環境」と魅力を伝えた。また、流れ込んだ土砂で造礁サンゴが被害を受けた高知西南豪雨(2001年)にも触れ「住民や環境省が泥を除去してサンゴを移植した。たくさんの方々のおかげで美しい海が守られている」とまとめた。
田城美琴さん(12)は「海中の様子が見られるところや、水族館も地元の魅力。海外や地域の人に自然の良さを知ってもらいたい」と話していた。(山崎彩加)
香南市は相撲どころ!小学生力士が地元CATVでPR番組制作 部員減の香南相撲倶楽部、魅力発信
(高知新聞 2022 年 2 月 16 日掲載)
集まれ小学生力士―。部員の減少に悩む香南市の香南相撲倶楽部(くらぶ)で、所属する児童がPR用の30分番組を制作した。新型コロナウイルス下で勧誘もままならない中、知恵を絞り、半年以上をかけて仕上げた力作。今月から香南ケーブルテレビ(CATV)で同市内に放送中で、「一緒に相撲しよう! 待ってるよ」と呼び掛けている。
香我美小学校の相撲道場を拠点とする同倶楽部は設立30年を迎え、後に角界入りする力士も育ててきた県内少年相撲界の〝東の雄〟。監督は、父と弟が大相撲宮城野部屋の元力士で、高知農業高校相撲部出身の岡林勝盛さん(62)が務めている。
かつては30人近く所属していた同倶楽部だが、昨春に6年生8人が卒業し、9人にまで減少。コロナ下とあって稽古の見学にも誘いにくく、大会も次々と中止となり、相撲の魅力をPRする機会を失っていた。
そこで立ち上がったのが、相撲歴5年の森川光応(ありまさ)君(11)=香我美小5年。同市内の小中学生サークル「香南っ子映像倶楽部」でも活動していることからCATV番組でのPRを発案し、映像倶楽部メンバーの仲井陸将君(12)=佐古小6年、岩井景虎君(11)=同5年=を誘って昨年6月から番組作りを始めた。
CATVのディレクターに手ほどきを受け、構成に取材、編集と奮闘。相撲未経験の仲井君と岩井君もまわしを締め、ぶつかり稽古や四股踏みを体当たりでリポートした。岡林さんも「四股には(大地の)邪悪な霊を足で退治する意味もある」「あいさつや礼儀、土俵上での思いやりは全てに通じる」など、さまざまな所作の意味や相撲の魅力を丁寧に説明した。
「相撲王国」と呼ばれた本県の相撲史も盛り込んで番組が完成。カメラを回した森川君は「相撲で体も強くなり、最後まで諦めないようになった。番組で魅力が伝わり、一人でも多く入部してくれればいいな」と期待していた。(横田宰成)
サテライトオフィス、ゆるキャラ…田野小6年生が提案 高知県田野町で「子ども議会」
(高知新聞 2022 年 2 月 18 日掲載)
安芸郡田野町の町議会議場で17日「子ども議会」が開かれ、田野小学校の6年生14人が町執行部に鋭い質問をぶつけた。
児童は4グループに分かれ、税金の使い道や町の振興策など、事前に調べた内容を踏まえて質問。町おこしとして「企業誘致を行ってはどうか。検討しているか」と尋ねた児童らに、執行部は「空き家などを活用し、サテライトオフィスやシェアオフィスの整備をしなければならない」などと答弁していた。
児童たちは皆、自分の言葉で堂々とやりとり。「田野町に興味を持ってもらうため、町公認のゆるキャラをつくってはどうか」など、具体的な提案も行っていた。
竹石徹平君(12)は「とても緊張したが、グループで協力して調べた成果が出せた」と満足げ。常石博高町長は「児童たちの真摯(しんし)な思いを受け止め、今後の町政に反映させていく」と話していた。(植村慎一郎)