小学生の防災学習にもオンライン導入|京都大の教授らが興津小の児童に遠隔授業
新型コロナウイルス対策で、オンラインミーティングやウェブ会議が一気に普及しました。それは、大人のビジネスの世界だけではなく、小学校の防災学習の現場でも進んでいます。
四万十町の興津小学校といえば、2008 年度の「ぼうさい甲子園」で小学生の部の最優秀に当たる「ぼうさい大賞」を受賞するなど、防災学習に力を入れていることで有名です。
その興津小で、教室と京都大学の矢守克也教授や学生らをオンラインでつなぎ、遠隔授業が行われました。
防災学習 オンライン化 興津小 京大教授らと授業 四万十町
(高知新聞 2020 年 6 月 5 日朝刊より)
防災学習に力を入れている高岡郡四万十町の興津小学校は、京都大学防災研究所の協力で10年以上続く授業を新型コロナウイルス対策でオンラインに切り替えた。このほど1回目が行われ、児童3人がパソコン画面越しに意欲を語った。
同校は地区の津波避難場所や危険箇所を遊びながら学べる「防災すごろく」づくりに取り組んでおり、「ぼうさい甲子園」(兵庫県など主催)で何度も賞を獲得している。年に7、8回、同大学の矢守克也教授や学生が同校を訪れて授業している。
しかし、コロナによる出張禁止で実施できなくなったため、ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」で遠隔授業を行うことに。5月22日は同校の5、6年生3人は教室で、矢守教授や学生ら6人は自宅から参加した。
今年取り組むのは、「防災すごろくのAR(拡張現実)化」。すごろくの上にスマートフォンをかざすと、その場所を紹介する動画が流れるシステムをつくる打ち合わせをした。今後は動画撮影時も、モバイル機器を使って同大学の指導を受ける予定。
6年の榊山零央君(11)、小嶋一平君(12)、5年の竹添珠央(みひろ)さん(10)は「避難所にある備蓄品も紹介したい」「避難に使う道をもっと分かりやすく表したい」などとアイデアを出していた。(井上太郎)