【イチ押しニュース】高知大付属特別支援学校の若松さんがアーチェリーの全国高校選抜大会に出場します!
高知大付属特別支援学校高等部 2 年の若松双葉さんが、アーチェリーの全国高校選抜大会に出場することになりました。
若松さんには知的障害を伴う自閉症があります。アーチェリーを始めたきっかけは中学生の時に参加した体験教室。的までの距離を 20 メートル、30 メートル、50 メートル、70メートルと伸ばし、昨年 10 月の全国高校選抜大会予選で優勝しました。
「的の真ん中に少しでも多く当てられるように」と意気込んでいるとのこと。大舞台を楽しみながら、頑張ってくださいね!
特別支援学校生が全国高校選抜へ 高知大付属の若松さん、アーチェリー参加「的の真ん中に」
(高知新聞 2022 年 3 月 25 日掲載)
高知大付属特別支援学校高等部2年の若松双葉さんが、27、28両日に静岡県で開かれるアーチェリーの全国高校選抜大会に出場する。同校から高校生のスポーツ大会にエントリーすること自体がまれで、全国大会出場はほぼ例がないという。学校を挙げての応援も受けながら、「緊張すると思うけど、的の真ん中に少しでも多く当てられるように頑張る」と張り切っている。
若松さんには知的障害を伴う自閉症がある。中等部2年の冬、県立障害者スポーツセンターの体験教室に参加したことがきっかけでアーチェリーを始め、現在、週3回ほど練習に励んでいる。
高等部1年から県内の大会に出場。公式戦の多くが五輪と同じく的まで70メートルの距離で行われるが、初心者は20メートルほどから始める。若松さんは30、50メートルと順に距離を伸ばし、昨年5月、県高校体育大会(県体)で初めて70メートルに挑戦。337点で2位となり、6月の四国選手権にも出場した。
同10月の全国高校選抜大会予選では直前まで調子が良くなかったが、本番では本領を発揮。436点まで伸ばして優勝した。
学校も全面的にバックアップしている。昨年春、若松さんが県体に出られるよう、担任の二宮啓教諭を顧問に「アーチェリー部」を立ち上げ。県協会事務局長の藤沢誉文・高知国際中高教諭を校外コーチとして高体連に加盟した。
今回、校内と県立障害者スポーツセンターなどでカンパを募り、学校の塀には応援の横断幕を掛けた。「おそらく開校以来初めてではないか」(二宮教諭)という。
杉元美栄副校長は「若松さんは校内の課題にも一生懸命取り組んでくれます。どうしても狭い世界で生きがちになる中、四国や全国と大きな舞台に挑んで世界を広げていくのが素晴らしい。本当に応援したい」と話している。
藤沢コーチは「週3回の練習は、他の選手と比べて少ないが、自宅での筋トレの成果も出て体幹が強くなり、フォームが安定して、量も撃てるようになってきた。持ち味の思い切りの良さを生かして、いつも通りの弓で自己ベストを出してほしい」と、期待を込める。目標は予選突破も見込める500点台だ。
若松さん自身にとって初の全国舞台に向け、「(9、10点が獲得できる)的の真ん中の黄色いところに矢をまとめたい」と意気込んでいる。(細川喜弘)