双子、三つ子育児の実際は?妊娠中から知っておきたいことは?|高知市の多胎交流会「さくらんぼ」に行ってみました
妊娠すると気になるのが、出産後から利用できる子育て支援。双子、三つ子の妊娠となると特に、先輩パパママや専門家から情報が欲しいところです。
高知市では市内在住の妊婦さんや、3 歳未満の双子ちゃん、三つ子ちゃんとその保護者を対象に「さくらんぼ」という交流会が開かれています。
「双子育児の先輩ママや専門家も参加し、妊娠中から知っておきたい情報が得られる」と聞き、ココハレ編集部が行ってみました。
目次
【高知市の多胎家庭支援】3歳未満の家庭を対象に「育児家事サポート」と「ピアサポート」が行われています
高知市では双子や三つ子を妊娠、出産した人を対象に、「多胎家庭支援事業」が行われています。どちらも高知市に住民票があり、3 歳未満の多胎児を子育て中の人が対象で、次の二つがあります。
- 育児家事サポーター派遣…育児支援、家事支援、外出支援があります。3 歳の誕生日前日まで利用できます。
- 多胎ピアサポート支援…交流会「さくらんぼ」が 2 カ月に 1 回開かれています。多胎児を妊娠中の人も対象です
多胎家庭支援事業は児童家庭支援センター「高知みその」(高知市新本町 1丁目)に委託されています。
ココハレ編集部が今回おじゃましたのは交流会の「さくらんぼ」。2024 年 9 月 15 日に高知市塩田町の市保健福祉センターで開かれました。
「みその」のスタッフに加えて、助産師で双子ママでもある谷泰子さんが専門家として参加しました。
さらに、先輩ママによるピアサポートとして、双子、三つ子の親子が集まる子育てサークル「ツインズ プチポワ こうち」から、杉原香織さんと西森千春さんも参加しました。
交流会はゆったりスタート。三つ子ちゃん家庭も参加しました
この日は妊婦さん家庭が 2 組、双子家庭が 1 組、三つ子家庭が 1 組参加しました。
交流会のスタートは 10:00 からですが、双子ちゃん、三つ子ちゃんのおでかけは準備に時間がかかる!時間厳守ではなく、ゆったりスタートしているそうです。
きょうだいも参加OK。おもちゃや絵本も用意されていて、親子で過ごせる子育て支援センターのような雰囲気です。
この日は特別に、くろしおくんが登場。児童虐待防止を呼びかける「高知オレンジリボンキャンペーン」のお知らせをしました。
この後は車座になり、おしゃべりがスタート。妊婦さんからの質問に、谷さん、杉原さん、西森さんが答えていきました。
多胎育児に必須!双子ちゃんは「同時抱っこ」「同時授乳」
「双子育児、三つ子育児あるある」の一つが「泣きの連鎖」。谷さんが「 1 人が泣いて、もう 1 人はおとなしくしているというのは、残念ながらないんですよ」と切り出しました。
「泣き対策」に重要なのが「同時抱っこ」で、谷さんが赤ちゃんの人形で実演しました。こつは「利き手じゃない方から抱っこする」。利き手は力がより入るので、後からなのだそうです。
多胎児の授乳はミルクのイメージがありますが、母乳で育てているお母さんもいるそうです。
「多胎育児はただでさえ、時間に追われます。母乳の同時授乳ができたら一番の時短になります」と谷さん。同時授乳も、こつは「飲ませにくい方、抱きにくい方から飲ませる」だそうです。
「添い乳」も右側、左側と両方できるようにすると、とても楽になるそうです。
多胎育児の場合は特に早めに産後ケアにつながることがおすすめ。谷さんも「小梅助産院」(高知市春野町)を拠点に、産後ケアに取り組んでいます。
双子用ベビーカーは「サイズを測ってから購入を」
多胎育児の悩みの一つがお金の問題。おむつ代やミルク代、洋服代など、出費は一気に 2 倍、3 倍となります。
この日話題になったのが双子用のベビーカー。「買うべき?」「買ったとしても乗ってくれる?」と盛り上がりました。
双子用のベビーカーは横並びタイプと縦並びタイプがあります。三つ子ちゃんのお母さんが横並びタイプを持ってきていたので、みんなで押してみました。
横並びタイプでの注意点は「必ずサイズを測ること」。買ったものの、マンションのエレベーターに入らない、いつも利用するスーパーの通路で使えない…というのが“あるある”だそうです。
縦並びタイプだと幅問題はクリアできますが、「子どもが後ろに座りたがらない」というこれまた“あるある”が…。
1 人用のベビーカーを購入し、1 人はベビーカー、もう 1 人は抱っこひもという方法もあります。移動が身軽になりますが、杉原さんは「大人 1 人で出かけた時に、抱っことベビーカーのチェンジができないんです」。確かに…。
ちなみにこの時は、たまたま居合わせた人に手伝ってもらったそう。双子ちゃん、三つ子ちゃんを連れている人がいたら、ちょっと気にかけていきたいなと思いました。
交流会「さくらんぼ」は11月、1月、3月にも開催されます
このほか、産後ケアや駐車場の申請についても紹介されました。
双子、三つ子を育てるパパママ同士の集いということで、ざっくばらんに、細かい質問もできる「さくらんぼ」。同じ境遇のパパママとつながりをつくっておくと、子育ての助けになりそうです。
2024 年度は 11 月、1 月、3 月にも開催されます。
【 2024 年度・多胎交流会「さくらんぼ」】
- 開催日:2024 年 11 月 17 日(日)、2025 年 1 月 19 日(日)、3 月 16 日(日)
- 時間:10:00~12:00(受け付けは10:00~11:30、出入り自由です)
- 対象:高知市在住の多胎児を妊娠している人、多胎児(参加時に 3 歳未満)とその保護者
- 参加費:無料
- 申し込み:児童家庭支援センター「高知みその」に前日までに電話で申し込んでください
- 申し込み、問い合わせ:088-872-6488
- インスタグラム:https://www.instagram.com/kochi_misono/?hl=ja
双子、三つ子の子育てサークル「ツインズ プチポワ こうち」の活動を、ココハレで紹介しています。