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児童家庭支援センター「高知みその」「高知ふれんど」が新しい建物に|みその児童福祉会高知支部の複合棟「misono」に行ってみました

児童家庭支援センター「高知みその」「高知ふれんど」が新しい建物に|みその児童福祉会高知支部の複合棟「misono」に行ってみました

子育てに困った時や悩んだ時に相談に乗ってくれる「児童家庭支援センター」。高知市新本町 1 丁目にある「高知みその」「高知ふれんど」の建物が新しくなりました。

社会福祉法人「みその児童福祉会」の高知支部が新しく建てた複合棟で、名前は「misono(みその)」。乳児院の「高知聖園(みその)ベビーホーム」、児童養護施設の「高知聖園天使園」も入りました。

「子どもたちの安全を守り、地域の子育て支援に力を入れていく拠点」とのこと。ココハレ編集部が取材しました。

南海トラフ地震を見据え、4施設を集約しました

「みその児童福祉会」は岡山市に本部がある社会福祉法人です。岡山のほか、名古屋、鳥取県の米子、広島、高知に支部があります。

高知支部は高知市新本町 1 丁目にあり、次の 5 施設を運営しています。

  • 高知聖園天使園…児童養護施設
  • 高知聖園ベビーホーム…乳児院。里親家庭サポートセンター「結いの実」、社会的養護自立支援事業「おひさま」も運営しています
  • 高知聖園マリア園…保育所
  • 児童家庭支援センター「高知みその」…「にんしんSOS高知みそのらんぷ」も運営しています
  • 児童家庭支援センター「高知ふれんど」…障害児相談支援事業所も兼ねています
施設の一角にあるマリア像。みその児童福祉会のシンボルです
施設の一角にあるマリア像。みその児童福祉会のシンボルです

高知支部長で「高知ふれんど」のセンター長を務める谷本恭子さんによると、この地での活動が始まったのは 100 年ほど前。「シスターたちが行き場のない子どもを保護し、養育してきた」そうです。

これまでは敷地内に各施設が独立してありましたが、老朽化のため、建て替えることに。南海トラフ地震を見据え、保育所の高知聖園マリア園以外の 4 施設を同じ建物に集約しました。

完成した複合棟「misono」。4階建てです
完成した複合棟「misono」。4階建てです
保育所の高知聖園マリア園は2022年に完成しました
保育所の高知聖園マリア園は2022年に完成しました

完成した複合棟「misono」は 4 階建て。1 階と 2 階に「高知みその」「高知ふれんど」が入りました。

3 階以上は子どもたちの居住スペースです。3 階に天使園、4 階にはベビーホームが入り、災害時でも子どもたちは別の建物に避難せずに生活を送れるようにしました。

子育て中のお父さん、お母さんが主に利用する「高知みその」と「高知ふれんど」を谷本さんに案内していただきました。

プライバシーが守られる面談室、リラックスして過ごせるプレイルーム

「高知みその」と「高知ふれんど」の入り口は複合棟の 1 階。向かって右側にインターホンがあります。

右側が「高知ふれんど」、左側が「高知みその」
右側が「高知ふれんど」、左側が「高知みその」
駐車場は建物の裏側にあります。入り口がこちら
駐車場は建物の裏側にあります。入り口がこちら
外構工事が完成するのは2025年春の予定です
外構工事が完成するのは2025年春の予定です

1 階は主に事務スペース。面談室やプレイルームは 2 階にあります。

「高知みその」の事務スペース
「高知みその」の事務スペース
面談室はプライバシーが守られる空間
面談室はプライバシーが守られる空間
こちらは心理室
こちらは心理室
箱庭がありました
箱庭がありました

プレイルームは乳幼児向けの部屋と、大きい子ども向けの部屋があります。

大きい子ども向けの部屋には卓球台がどーんと置かれていました。こたつやパソコンもあり、子どもが好きな物を選んで、リラックスして過ごせそうです。

プレイルームは広々
プレイルームは広々
こたつがあったり
こたつがあったり
パソコンがあったり
パソコンがあったり
乳幼児向けのプレイルームもあります
乳幼児向けのプレイルームもあります

「子どもたちが帰ってこられる場所」や「赤ちゃんの子育てを練習できる部屋」も

「misono」には「子どもたちが帰ってこれる場所」も設けられました。

谷本さんによると、施設を巣立った子ども向けの部屋とのこと。「『ちょっと疲れたな』『一人になりたいな』という時に実家のように戻って、気持ちをリセットしてもらえたらと思います」

子どもが一人で過ごせる部屋
子どもが一人で過ごせる部屋
気持ちをリセットできますように
気持ちをリセットできますように

さらに、母子向けの部屋も設けられました。和室にキッチンやお風呂、洗面スペースが付いています。

こちらは出産を控えた妊婦さんや、出産後に家がまだ決まっていない人、赤ちゃんの子育てに不安を感じている人などが使うそう。「スタッフと一緒に子育ての練習もできます。親子の暮らしを支える場として活用していきます」

妊産婦が親子で過ごせる部屋
妊産婦が親子で過ごせる部屋
お風呂や洗濯機、キッチンもあります
お風呂や洗濯機、キッチンもあります

子どもたちの生活は「一つの家庭のように」

天使園とベビーホームでは「一つの家庭のように子どもたちの生活が完結すること」を意識しました。

天使園には 4 ホームあり、玄関はそれぞれ別。一つのホームにダイニング、お風呂、キッチンがあります。ご飯はキッチンで職員さんが自ら作るそう。

「個室も作ったので、子どもたちが自室で過ごせるようになりました。キッチンでは職員が料理するのを手伝う子もいます。より家庭的な、当たり前の生活を経験してもらえたらと思います」

天使園には四つのホームがあり、それぞれ独立しています(提供写真)
天使園には四つのホームがあり、それぞれ独立しています(提供写真)
食事はホーム内のキッチンで、職員さんが作ります(提供写真)
食事はホーム内のキッチンで、職員さんが作ります(提供写真)
子どもたちには個室があります(提供写真)
子どもたちには個室があります(提供写真)

ベビーホームにもキッチンやお風呂があります。

ベビーホームの生活スペース(提供写真)
ベビーホームの生活スペース(提供写真)
ベビーホームでも食事は職員さんの手作りです(提供写真)
ベビーホームでも食事は職員さんの手作りです(提供写真)

「地域交流ホール」では2025年春からこども食堂が始まります

1 階には「地域交流ホール」が設けられました。講演会や研修会を開くスペースで、「地域の皆さんにも活用してもらいたい」とのことです。

ホールにはキッチンがあります。2025 年春から、こども食堂の活動も始まる予定だそうです。

1階の地域交流スペース
1階の地域交流スペース
こども食堂も始まります
こども食堂も始まります

「親や家族と離れ、地域とも離れて暮らす子どもたちはいろいろな思いを抱えています」と谷本さん。高知支部では入所する子どもたちの生活をより豊かにしていくとともに、「できるだけ家族と離れずに暮らせるように」と児童家庭支援センターを立ち上げました。

「新しくなったmisonoを拠点に、地域の家庭支援と子育てに優しい地域づくりを模索しながら、子どもたちが笑顔で過ごせる社会を目指していきます」

子育てに優しい社会を目指しています
子育てに優しい社会を目指しています

 

地域交流ホールでは 11 月 9 日(土)、「misono」の竣工祝別式が行われます。24 日(日)まで、「みそのアート展 オレンジピース」が開かれ、子どもたちの作品が展示されます。

アート展期間中の 16 日(土)には記念演奏会が開かれ、地元の愛宕中学校吹奏楽部、岡豊太鼓が出演します。フルートの二重奏も披露されます。10:30~12:00、入場無料です。

 

みその児童福祉会高知支部

  • 住所:高知県高知市新本町 1 丁目 7-30
  • 電話:088-803-5550(高知ふれんど)
  • ウェブサイト:https://www.misono-j.or.jp/

この記事の著者

門田朋三

門田朋三

小 3 と年長児の娘がいます。「仲良し」と「けんか」の繰り返しで毎日にぎやかです。あだなは「ともぞう」。1978年生まれ。

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