ぐずったり、歩き回ったり…乳幼児連れでも安心して美術鑑賞を|高知県立美術館の新しい試み「ベビーフレンドリーアワー」をココハレサポーターズが体験しました〈PR〉
「河田小龍展」の11/26(火)にベビーフレンドリーアワーを開催。美術館の休憩スポットも紹介します
子育てを始めると、足が遠のいてしまう施設の一つが美術館。「子どもが騒いで迷惑をかけるかも…」と考え、鑑賞を諦めたという人も多いのでは。
そんなお父さん、お母さんたちに美術鑑賞を楽しんでもらいたいと、高知県立美術館が「ベビーフレンドリーアワー」という新しい試みを始めます。
「乳幼児連れの鑑賞に配慮した時間帯」「ぐずったり、歩き回ったりしても安心」と聞き、ココハレサポーターズが一足お先に体験しました。
「ベビーフレンドリーアワー」の初開催は 2024 年 11 月 26 日(火)。この記事の最後でご紹介します。
(提供=高知県立美術館)
※記載されている内容は 2024 年 11 月 1 日時点のものです。
目次
【ベビーフレンドリーアワーとは】0~2歳の親子で気兼ねなく過ごせる時間です
美術館というと、しーんとした静寂な空間で、美術作品をじっくり鑑賞する場所。子ども向けの企画展でなければ、乳幼児を連れて行くなんてハードルが高すぎる…。
高知県立美術館が始める「ベビーフレンドリーアワー」はそのハードルを下げてくれる試みです。
企画したのは学芸員の茂木恵美子さん。自身も子育て中のママです。
学芸員の茂木さんも、出産後は子どもを連れて美術館を訪れるのが難しくなったそう。
「無理して連れて行っても、全然見られないということがありました。『こういうケアがあったら親子で来やすいな』という気づきもあり、美術館は親子でゆっくり過ごせる場所だともっと知ってほしいと企画しました」
高知県立美術館の「ベビーフレンドリーアワー」は「主に 0~2 歳の親子が気兼ねなく、安心して鑑賞できる時間帯」として設けられます。
館内には「赤ちゃんが来館しています」と掲示されます。赤ちゃんがぐずったり、幼児が館内を歩き回ったりした時は、スタッフの皆さんがサポートしてくださるそうで、「一般のお客さまにも配慮しながら、安心して気持ちよく鑑賞していただけるような場所づくりを心がけていきます」。
実際はどんな感じなのでしょうか。ココハレサポーターズが体験してきました!
【鑑賞】子どもは10分で飽きる?!サポートを受け、休憩も取りながら
今回、参加したのはココハレサポーターズの 3 人です。
- 市川美里さん… 5 カ月の長男と参加。美術館は「久しぶりです」
- 上野萌栞さん… 2 歳 1 カ月の長女と参加。ジブリ展では「走ったり、大きい声を出したり…」
- 松本容子さん… 11 カ月の次女と参加。「ミニチュアライフ展みたいな企画だと鑑賞できるかな」
3 人が訪れた 9 月 19 日は「少女たち ―夢と希望・そのはざまで― 星野画廊コレクションより」という企画展が開かれていました。明治から昭和の日本画や洋画が展示されていて、展示室内はとても静か。
サポーターズの 3 人は「うちの子、大丈夫かな」「前に県外の美術館に連れ行ったら、すぐに泣いちゃって…」と話しながら、展示室に向かいました。
展示室内はベビーカーでの鑑賞もOKです。エレベーターもあり、移動は楽々。
ベビーカーは展示室の入り口で預けられ、貸し出しもあります。
3 人はそれぞれ鑑賞をスタート。子どもたちも美術館の雰囲気が珍しいようで、静かに作品を見ています。
大人向けの企画展ということもあり、10 分くらいで飽きてきた子どもたち。上野さんの長女は美術館のすべすべの床に興味津々。
市川さん、松本さんの赤ちゃんも「あー」「うー」と声が出ます。あやす声も含め、静かな館内にはやっぱり響きます。
子ども連れでの美術鑑賞は「やっぱり気を使うよね」とサポーターズの 3 人。
そんな中、「ベビーカーを預かりましょうか」とスタッフに声をかけてもらったり、授乳室を案内してもらったり。展示室への出入りも自由なので、休憩も取りながら親子のペースで鑑賞していました。
【ギャラリートーク】子どもが飽きないようにコンパクト開催
「ベビーフレンドリーアワー」では、茂木さんによる「ミニギャラリートーク」が行われました。
作品が描かれた時代背景や制作の裏話が紹介されるので、ただ鑑賞するよりも知識が深まり、心も豊かになるような。
「ミニ」なので、時間は 15 分程度とコンパクト。サポーターズの 3 人も「ちょうどいい長さですね」。
「ベビーフレンドリーアワーの時間帯にぜひやってほしい」「別の作品で 2 回開催してもらえたら、その間にちょっと外に出たり、おむつ替えできて助かる」とリクエストしていました。
体験を終えたサポーターズは「スタッフの皆さんがにこやかな雰囲気で迎えてくれてうれしかった」と笑顔。
「子ども連れでも気兼ねなく鑑賞できる時間は貴重」「子育ての気分転換にもなるよね」と、「ベビーフレンドリーアワー」の意義を感じたようでした。
【休憩スポット】2階に絵本コーナーあり!広い廊下もおすすめ!
館内には子ども連れでも過ごせる休憩スポットがあるということで、茂木さんが教えてくれました。
2 階の「石元泰博展示室」の入り口にある「アート情報コーナー」です。
一見すると、おしゃれカフェのような雰囲気。子ども連れでは近づいてはいけない気がしますが、「実は絵本もあるんですよ」と茂木さん。
椅子もあり、一休みできそうです。
もう一つ、茂木さんのおすすめがこちら!
2 階の奥にある回廊は開放的なスペースで、窓の外の景色も良く、ゆったりした気分になりました。
茂木さんは「お子さんが気分転換したくなった時や体を動かしたくなった時に、ぜひ歩かせてあげてください」と話していました。
企画展によっては作品が展示されますので、ご注意ください。
【乳幼児向け情報】2階に授乳室、おむつ替えコーナー、休憩コーナー
館内には授乳室、おむつ替えスペースが完備されています。
赤ちゃん連れでゆっくりできるのは 2 階の「展示室C」前にある休憩コーナーです。向かって左側に、授乳室とおむつ替えスペースが設置されています。
おむつ替えを手早く済ませたい場合は、2 階の多目的トイレ前におむつ台があります。1 階の多目的トイレにもおむつ台があります。
2024 年度は中止されていますが、無料の託児サービスが再開に向けて検討されているそう。
対象は生後 6 カ月以上の乳幼児で、サポーターズの 3 人も「無料はうれしい!」。
再開すれば展覧会や舞台公演ごとに行われるとのことで、事前予約制です。詳しくは高知県立美術館のウェブサイトでご確認ください。
11/26(火)9:30~12:00に「ベビーフレンドリーアワー」が開催されます
高知県立美術館では 11 月 9 日(土)から「生誕 200 年 河田小龍展」が始まります。幕末維新期を代表する土佐の絵師・河田小龍(かわた・しょうりょう)の生誕 200 年を記念し、作品が展示されます。
「ベビーフレンドリーアワー」は 11月 26 日(火)の 9:30~12:00。 10:30~、11:30~の 2 回、「ミニギャラリートーク」が行われます。定員は 10 組。当日参加もできますが、「事前予約がおすすめ」とのことです。
親子で「芸術の秋」を味わってみませんか?
- 開催期間:2024 年 11 月 9 日(土)~ 2025 年 1 月 5 日(日)
- 時間:9:00~17:00(入館は 16:30 まで)
- 休館日:12 月 27 日(金)~ 1 月 1 日(水・祝)
- 観覧料:一般 960 円(当日 1200 円)、大学生 850 円、高校生以下は無料
- ベビーフレンドリーアワー:11 月 26 日(火)9:30~12:00。入館料が必要です。定員は 10 組。申し込みは電話、フォームで受け付けています
【高知県立美術館】
- 住所:高知県高知市高須353-2
- 電話:088-866-8000( 8:30~17:00 )
- 開館日:年中無休(年末年始除く)
- 開館時間:9:00~17:00(入館は 16:30 まで)
- ウェブサイト:https://moak.jp/