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子どものしつけ、うまくいってますか?|「時間を守る」「ご飯」「片付け」…ココハレサポーターズがしつけの悩みを語りました。子育てのストレス解消法も紹介します

子どものしつけ、うまくいってますか?|「時間を守る」「ご飯」「片付け」…ココハレサポーターズがしつけの悩みを語りました。子育てのストレス解消法も紹介します

ココハレ編集部員と一緒にココハレを盛り上げてくださっているココハレサポーターズ。2024 年度は 3 期の皆さんの活動に加えて、1~3 期の皆さんがおしゃべりする座談会を開いています。

今回集まってくださったのは年少児、年中児、年長児を育てるママたち。「しつけ」について尋ねると、「時間を守れない」「ご飯の時に席を立つ」「おかたづけができない」など、たくさんの悩みが挙がりました。

小学校入学も見据えて、ママたちが「しつけ」で工夫していることは?子育ての「ストレス解消法」も紹介します。

 

ココハレサポーターズは、高知県内のお母さんたちがココハレ編集部員と一緒に記事の内容を考えたり、取材に参加したりする活動です。

今回の座談会は 2025 年 1 月 16 日に開催。幼児ママ 5 人が参加しました。

ココハレサポーターズが「しつけ」をテーマに語り合いました
ココハレサポーターズが「しつけ」をテーマに語り合いました

【しつけの悩み】「朝の支度が遅い」「ご飯を自分で食べない」「何でもやりくさし」…

座談会をお届けする前に、そもそも「しつけ」とは?厚生労働省のリーフレットにこうあります。

しつけとは、子どもの人格や才能等を伸ばし、自立した社会生活を送れるようにサポートしていくことです

 

しつけの内容としては、例えば、常識や礼儀作法、集団で生活する上でのルールなどが浮かびます。「親が子どもに教える」というイメージがありますが、「子どもをサポートしていくこと」なんですね。

座談会では、「しつけ」に関して困っていることを、一人一人に挙げてもらいました。

朝から工作?!

市川さん長女の朝の支度が遅いんです。「 9 時までに登園しないといけない」と決まっているけど、遅れそうになる。夜寝るのが遅くなっても、「まぁいっか」って思えるけど、時間が決まってることはちゃんとしてほしいなっていう。

――どうして遅くなるんですか?

市川さん:朝起きてからすぐに工作始めたり

一同:(笑)

松本さん:一緒!今じゃないー!

舛田さん:まず遊びたいのね。

市川さん:そう。工作をちょっとやってからじゃないと朝ご飯も食べないし、着替えもしないし。思い通りに行かないですね。

市川さんの悩みは「長女の朝の支度が遅い」
市川さんの悩みは「長女の朝の支度が遅い」

自分で食べて…!

谷江さん:うちは「ご飯を口に入れない」。

松本さん:自分で食べないってこと?

谷江さん:そう、自分で食べない。口に運んだら食べます。もう 4 歳なんですけど、心は 2 歳って感じで。

松本さん:コナンみたいな?

谷江さん:うん、それは逆だね。

一同:(笑)

谷江さんの悩みは「長男が自分で食べてくれない」
谷江さんの悩みは「長男が自分で食べてくれない」

「いいわがまま」と「わるいわがまま」がある!

本さん:私も市川さんと同じで「時間」。5 人家族なのでみんなの都合を合わせるのが大変。例えば、みんなで決めたおでかけの時間を、その時の気分で大幅にずらすようなことはダメだと思ってて。一緒に動く人に失礼だし、「みんなで楽しもう」と思ってやることのスタートが崩れると、みんなが楽しめない。それに対しては、結構イラっとするなって。

松本さんの悩みは「家族で時間を合わせること」
松本さんの悩みは「家族で時間を合わせること」

――お子さんたちにはどんなふうに伝えてます?

松本さん:わがままには「いいわがまま」と「よくないわがまま」があるっていう話をしています。誰かが大幅に迷惑を被る、すごく嫌な気持ちになるわがままはダメ。例えば、おかずの唐揚げが 1 人三つずつなのに、「もっと食べたい」という時。他の人と交渉して、別のおかずと交換できたら、それはうまくいってるわがまま。でも、交渉せずに全部取っちゃうのは、よくないわがまま。みんなでおでかけする時も、急に自分の今の感情で「もうちょっと、工作したい」「あれしたい」っていうのはやめてって話をしてます。

――子どもさん、どんな反応になります?

松本さん:いろいろ言い返してくるけど無視してます。

一同:(笑)

松本さん:この件に関しては、私が絶対正しいと思うので(笑)。

あちこちに、おもちゃの跡…

舛田さん:うちの子は「集中力がない」。よく言えば好奇心旺盛。いろんなことをしたいし、興味がある。ここでおもちゃで遊んでても、こっちが目に入ったらこっち。

松本さんやりくさしになる。

舛田さん:そうそう。

谷江さんおもちゃの跡ができますよね。

一同:(笑)

舛田さん:そうそう!誰が片付けるの、これ!

一同:(笑)

舛田さん:最後は片付けるんですけど、その間は散乱しっぱなし。何でも興味を持つのはいいことですけど、一つのことを続けられないのが悩みです。

舛田さんの悩みは「集中力がない」
舛田さんの悩みは「集中力がない」

今、一番やらなきゃいけないことは?

山本さん:私も舛田さんと同じで「いろんなことが途中になる」。例えば朝だったら、一口パンを食べたら、いない!どこ行った?!

一同:(笑)

山本さん:着替えてても、パンツとシャツの状態で途中、何かしてたり。

舛田さん:分かるー!

山本さんの悩みは「いろんなことが途中になる」
山本さんの悩みは「いろんなことが途中になる」

山本さん:1 日何十回も言うのが「やらなきゃいけないことが一番最初!」「今一番やらなきゃいけないことは何?それからやりなさい」

一同:うんうん。

山本さん:自分で考えて動けるようになってほしいと思って。「自分で今、一番やらなきゃいけないことは何?」って聞いたら、おもちゃに行こうとするので、「それじゃない!」。

一同:(笑)。

【時間を守る】「遅刻」「人に迷惑をかける」ってどうやって教える?

サポーターズの 5 人が挙げた困りごとは大きく、「時間を守る」「ご飯」「集中力がない」の三つ。

座談会ではテーマごとに、さらに話を深めました。まずは「時間を守る」から。

――市川さん、娘さんは寝起きはいいんですか?

市川さん:寝起きはすごく良くて、むくっと起きたまま工作の方に行っちゃうんです。

――「早くしなさい!」みたいなことを言っちゃったり?

市川さん「ご飯は何時までに食べないと、残すよ」って言って、本当に残させます。着替えたり、トイレが間に合わないので、家を出る 20 分前までに食べ終わらなかったら、残っててもやめさせて、行かしてます。

――それで泣いちゃったりします?

市川さん:最初はちょっとふてくされたりしてたんですけど、それよりも「工作がしたい」。

一同:(笑)

工作大好き!
工作大好き!

時間の感覚を身につけさせるには?

――子どもに時間の感覚を教えるのって、実は難しいですよね。

市川さん:娘はまだ時計がちゃんと読めないので、「 2 までには食べ終わってね」とか。あと、時間がだんだん減っていくやつ。

松本さん:実感タイマー。

市川さん:そう。「タイマーが終わるまで」ってセットしてやってます。それでもやっぱり、工作がしたい(笑)。

松本さん:うちも実感タイマーを買ったんですけど、自分で調整するようになって。

――自分で時間を増やしちゃう?

一同:賢い!

時間を教えるのって、実はとても難しい…
時間を教えるのって、実はとても難しい…

松本さん:だから、あんまり意味ないなと思って。うちも朝の支度が遅くて、めちゃくちゃイライラしてたけど、今は育休中だし、朝遅れてもいいかなって。遅刻のことを「ちこ」ってちょっとかわいく呼んで、「ちこしちゃうよ」「今日、ちこする?」って。

一同:(笑)

谷江さん:「時間に合わせるのは大事」ってみんな思ってるけど、親が本当に「合わせたい」って思ったら合わせたらいいし、「まあいいか」って思えるタイプだったら遅刻してもいいし。家庭っていうかその親によって違うよね。

松本さん:「絶対に、ここだけは外せない」みたいな時間って、意外と少ない。自分が学校の先生だから、「遅刻したらダメ」「忘れ物したらダメ」とかすごく強かった。「学校の先生の子なのに、いつも遅刻してきて」とか思われたら嫌だって思ってたけど、「別に誰に何思われてもいいじゃん」って。「ダメ」がちょっとずつ外れていって、もう遅刻さえ気にしなくなった(笑)。

一同:(笑)

「絶対に外せない時間」って意外と少ない!
「絶対に外せない時間」って意外と少ない!

「失敗から学ぶ」のはいつから?

――「遅刻」とか「人に迷惑をかける」ということを幼児期に教えるのも難しいですよね。

松本さん:失敗はある程度させないといけないかなと思う。遅刻と忘れ物は自分の責任だと思ってるので、「忘れて恥ずかしかった」って聞いたら、よっしゃ!と思います。

――親は子どもが心配なゆえに、経験の芽を先に摘んでしまうというか。忘れ物は届けない方がいいのかな…。

松本さん:それがいいと思う。

市川さん:でも、それって何歳からなんでしょう?こんな小さいうちから失敗させないといけないのかなって私は思っちゃって。

谷江さん:なるほどね。

市川さん:小学校高学年くらいだったら、この子の責任でいいかなと腹はくくってるつもりですけど。

――小学 1 年、2 年とかだと…。

市川さん:まだ、恥ずかしい思いはさせなくていいんじゃないかな。

谷江さんどっちも親心ですね。

小さいうちから失敗をさせないといけない?
小さいうちから失敗をさせないといけない?

松本さん子どもが自分の身なりとか、身の回りの物を自分で準備できるようになったらもういいと思ってます。最初は一緒に確認もするけど、例えば金曜日に「もう月曜日の分の用意、一緒にしとかない?」って言って、「後でやるからいい」って言われたら、「じゃあ、もう確認しないからね」って。それで忘れても知らない。

――家庭によって、いろんな方針が。

松本さん:うちの子はちゃきちゃきなので、「失敗しろ失敗しろ」って(笑)。

一同:(笑)

松本さん:「ほら、金曜日にしようって言ったのに!」って。意地悪(笑)。でも、子どものタイプにもよると思う。うちは失敗しても全然気にしないタイプだし、「忘れたら借りたらいい」みたいな子だからいいけど、気にするタイプだったら丁寧に関わってあげないと

――失敗の経験が逆にマイナスになっちゃうみたいな。学校で恥ずかしい思いをして、しんどくなったらダメですよね。

谷江さん:たぶん、市川さん自身が「もう自分でやってよ!」って思う時が来たら(笑)。

一同:(笑)

市川さん:そうですね。園で忘れ物をした時は、今はまだ、私の責任かなって思いますね。

【ご飯】「栄養を楽しく取らせたい」と「自立して食べてほしい」は両立する?

「ご飯のしつけ」と言えば、「くちゃくちゃ食べない」や「寄せ箸をしない」などの食事マナー。でも、そもそも「食べる」かどうか…。

谷江さん:ご飯を自分で食べてもらうにはどうしたらいいのかな。本当にしつけをしようと思ったら、「自分で食べなさい」って言うしかない。でも、嫌だったら食べないから、たくさん時間をつくって、一生懸命子どもの気分を盛り上げて…。

一同:あー。

谷江さん:でもこれって、単に子どもに合わせるだけであって、しつけではないような気がする。小学校は給食の時間がかちっと決まってて、自分で食べないといけない。しつけは社会に出るためのものだと私も思うので、社会に出たらやばいな…とは思ってます(笑)。

松本さん:幼稚園では?

谷江さん:先生に入れてもらってるみたい。

一同:なるほど…。

ご飯は自分で食べてほしい!
ご飯は自分で食べてほしい!

谷江さん:春に入園した頃に比べたら、まだ口に入れるだけましって感じで。最近は「口に入れてもいいよ」みたいな感じで先生を見てるみたいな(笑)。

松本さん:警戒心が強いんじゃない?

谷江さん警戒心が強いし、食に興味もない。好きなお菓子も全部は食べ切らない。食欲が強い子は全部食べるから、その辺をしつける必要性はないんです。

――なるほど。「自分で食べるんだ」というしつけですね。

谷江さん:そう。欲がないと大変だな…。

松本さん:お母さんがノリノリなのを楽しんでるんじゃない?「食べる時間」じゃなくて、「ママのパフォーマンスの時間」。

谷江さん:それは……しつけ失敗だよね。

一同:(笑)

しつけって難しい…
しつけって難しい…

松本さん:食べたい時に食べるならいいんじゃない?

谷江さん:それだと、朝ご飯を食べずに園に行って…。体もちっちゃいし、少しでも栄養を入れてあげたいという気持ちもあるし。で、しつけがおろそかになってる。結局、母親の求めるものを追い求めてしまうみたいな。子どもにとってはよくない。でも、母は食べてほしい。難しいな。

――「栄養を楽しく取らせたい」と「自立して食べてほしい」をてんびんにかけると、「栄養を楽しく取らせたい」が今は勝ってる。

谷江さん:そうですね。本当に食べたくなさ過ぎて、泣きわめいて号泣っていうのもあるので。だから、うちはNOしつけ、野生児。

――でも、まだ 4 歳だし。

谷江さん:うん。でも、あと 2 年で小学生でしょ?小学生?!みたいな。

【しつけの交換条件】「ご飯中に席を立ったら、お菓子なし」はあり?なし?

「ご飯」の話は続きます。「ご飯中に席を立たない」もしつけで身につけさせたいところ。

市川さん:うちの子はご飯中に席を立ってて、これは本当にしつけないといけないなと思って。

一同:うんうん。

市川さん:うちの子はお菓子が大好きで、お菓子命なんですよ。

一同:(笑)。

市川さん「ご飯中に席を立ったら、今日はお菓子なしにしよう」って。途端に、席を立たなくなりました。

一同:すごい!

市川さん:でも、本当はよくないやり方だったのかなと、後になって思うんですけど…。交換条件みたいで。

お菓子は手軽なご褒美ではありますが…
お菓子は手軽なご褒美ではありますが…

谷江さん:うちも似たようなことやってて。これは逆にしつけには悪いんですけど、YouTubeをつけてご飯を食べさせるとずっと座ってるんですよ、

一同:あー。

谷江さん:YouTubeを消すと、自分でスプーンを口に入れるんですね。2 口入れたら、またつける。その繰り返しだったらいけるけど、始めから消しとくと、食べないし、どこかに行っちゃう。

「座れる体」になってる?

松本さん:うちも上の子がめちゃめちゃ席を立つし、スーパー小食で。

一同:へー。

松本さん:「子どもは好奇心があって、興味があったらぱっと動いたりするから仕方ない」と思って、私はずっとしつけをしなかった。でも、3 歳になっても 4 歳になっても席を立つから、夫が「いつまでしつけをしないつもり?」って。

――なるほど。確かに気になってくる年齢。

松本さん:ちょうどその頃、子ども向けの整体に連れて行き始めて。家でもストレッチしたり、運動遊びを始めてみたら、急に座れるようになった。ご飯も 1 人でもりもり食べるようになって。

――座れる体になったってことですね。

松本さん成長したっていうのもあると思う。整体って年を取ってからとか、「産後の体が…」っていうイメージだったんですけど(笑)。

一同:(笑)

松本さん:整体に行かなくても、運動したり、体を整えたりするのは大事だなって思ってます。「お菓子を食べたいから頑張ろう」っていう情緒面と、体ができてるかどうかと、どっちも見ていったらいいなと。

「座れる体」になっているかも見極めのポイント
「座れる体」になっているかも見極めのポイント

罪悪感を抱きつつ…

――しつけのための交換条件って、いいことなんでしょうか。

松本さん:「ご飯を食べること」と「お菓子を食べること」「YouTubeがつくこと」って関係ないじゃないですか。関係のない交換条件はダメかなと思いつつ、私も言っちゃう

――罪悪感を抱きつつ、ね…。

松本さん:「今ご飯食べないと、時間がなくなって公園に遊びに行けなくなるよ」だったら、関係あるかな。

谷江さん:じゃあ、私はやっぱり栄養を諦めた方がいいのかな…。

山本さん:すごくめんどくさいけど、デコレーションしてみたり。型抜きとか。

谷江さん:それは…普通にめんどくさいですね(笑)。

一同:(笑)

山本さん:にんじんの型を抜くとか、チーズとか。

――それは食べてくれますよね。

松本さん:うちは食べなかった…。

子育ての技がハマるかどうかは、子どもそれぞれ
子育ての技がハマるかどうかは、子どもそれぞれ

谷江さん:時間帯なのかな。夜ご飯は量を食べるけど、朝は調子が上がってないのか、食べない。

――朝ご飯って難しいですよね。体が起きてないのに、親の都合で「早く食べて!」。

谷江さん:結局、親の私生活というか、日常生活のルーティーンが究極のしつけかと思ってるんですけど、親が難しい。親がしつけられてる!みたいな。

一同:あー。

谷江さん子どものために親が生活を改善していく。それがしつけだなって。結局、自分の問題。

【集中力がない】「自分のことは自分で」という気持ちを大事に

「集中力がない」「何でも途中になってしまう」という問題。しつけに当てはまるかどうかは分かりませんが、小学校を見据えると、「やりくさしにしない」は育てておきたいところ。

――「集中力がない」って親からしたら、ちょっと気になりますよね。

舛田さん:うちの子は集中力がないし、人見知りもない。人に対する怖さがないから、誰にでもしゃべりかける。ほんとに誘拐されるんじゃない?っていう。怖さがないのも怖いですよ。ほんとに、落ち着きがないから(笑)。

一同:(笑)

――長続きさせるために関わったりとかはされてます?

舛田さん:うーん…。好きなものがないから、おもちゃもまぁ、次から次へ、全部欲しい。新しいおもちゃが来ると、先に買ったおもちゃは追い出されるから、持ってきて一緒におままごとしてみたりとかはしますけど…。

――大人が関わるよりも、「今、これ!」なんですね。

舛田さん:そうそう。こだわりも強いんですよ。「自分で!」みたいな。あんまり口を出しても怒られるし。小学校に入って、教室で座っていられるかなと思います。

一緒に遊んで関わってみてはいますが…
一緒に遊んで関わってみてはいますが…

「完璧」はまだ求めない

山本さん:小学校に向けて、とにかく自分のことはできるだけ自分でやらせようと思ってます。生活リズムのカードも自分でやらせて。片付けもいろいろ落ちていくんで、結局、私が回収していくんですけど、「自分でやってる」っていう気持ちになってたらもういいかなと。

一同:なるほど!

山本さん:確かに、完成してないし完璧じゃないけど、途中だけど、それに向かっていたらもういいとしようと思って。

谷江さん:確かに。

山本さん:うん。自分で自分のことをやって完成したなら、すごくいっぱい散らかってても「自分でやったね」って褒めてあげる。ご飯食べて終わったお盆も持ってくる。途中こぼしても、まあいいか!

一同:(笑)

山本さん:完璧はそのうち、自分で「これが完璧」って分かる日が来るだろうし。中学生になるかもしれないけど。

松本さん:「完璧」って人によって違うしね。

結果に「完璧」は求めない!
結果に「完璧」は求めない!

山本さん:そうそう。うちは洋服にとにかくうるさい!

舛田さん:かわいいもんね(笑)。

山本さん:ほんとにうるさいから、服だけは前の日の夜に自分で決めさせる。服にはノータッチ!

――えっ?変な組み合わせでもノータッチ?

山本さん:ノータッチ!今日はエアロビみたいな格好で行った(笑)!

一同:(爆笑)

山本さん:ショートパンツにタイツ履いて、レッグウォーマーも(笑)。昭和のアイドルみたいな(笑)。

一同:(爆笑)

エアロビでも、昭和のアイドルでも、自分で考えて選んだことに意味がある!
エアロビでも、昭和のアイドルでも、自分で考えて選んだことに意味がある!

山本さん:でもまあ、本人は自分で選んで、ちゃんと自分で着て家を出たって思ってるから、もういい。

――偉いなぁ!私は止めちゃいます。

山本さん:園の先生に「お母さん、ダサっ!」って思われるだろうけど、いい。私はちゃんとしてるから(笑)。汚れてる、破れてるがなかったら、ダサくてもいいかな。

谷江さん:偉い。自分が目標に向かってるっていう実感を持たせるっていうのは、確かに。

山本さん:私も最初は「ダサっ!」って子どもに言ってた(笑)。

一同:(爆笑)

山本さん:でも、そう言うと、もめる。子どもは「これを着たい」、私は「ちょっとダサいからやめてほしい」。もめたらどっちもにストレスだから、もういいや!

「やることリスト」は有効?

谷江さん:「自分でやる」っていう気持ちに向かわせる時は、会話ですか?

山本さん:最初は「今やらなきゃいけないことは?」って何回も言って、だんだん自分でできるようになった。「次はこれ」「その次はこれ」って。

――やることリスト」を作るといいって、よく言われますね。

谷江さん:発達支援の見学で見たことがある。子ども向けは絵だったり

――あれは、親が頑張って続けていった方がいいんでしょうかね。

山本さん:うちもやったけど、そのうち自分で「これは朝にしよう」って動かしだすし、変える(笑)。

一同:(爆笑)

松本さん:うちの子も向いてない!アレンジしちゃう!

舛田さん:それはそれでしっかりしてる。自分で考えてね。

「やることリスト」は成長すると、自分でアレンジしがち
「やることリスト」は成長すると、自分でアレンジしがち

松本さん:洋服も「次の日の服、自分で決めといて」って言うけど、「明日にならないと、分かんないし」

一同:(爆笑)

山本さん:言う!準備してても、翌日に「やっぱこれじゃないわ」とか(笑)。

舛田さん:「やっぱり違う」って、無理やり帰りますから。家を出てても(笑)。

【しつけの極意?!】しつけとは、親の生活…パパもまとめて叱る!

「子どものしつけ」とは、つまり?語り尽くす中で、見えてきました。

松本さん:今年のお正月、家族がばたばたと熱を出した。長女はいつも全く体調を崩さないんですけど、ついに熱を出して。でも、検査をしたらインフルは陰性だし、熱はすぐ下がった。「どうして、この子は家族みんなが熱を出しても大丈夫なのか」と思った時に、「そっか、いろんなしがらみがないからだ」と。

――ストレスが。

松本さん:ない!

一同:あー。

松本さん:普段から思ったように生きて、何も抱え込んでないから、外に出す必要がない。そういう姿を私に見せてくれてるんだなと思いました。私もまだ、しがらみとか「ダメ」を外していかないといけないんだなと。だから、エアロビでもいい!

山本さん:いい!

谷江さん:それは結局、「しつけは難しい」ってこと?それとも、「親がどこかで折り合いをつけるものだ」ってこと?

松本さん:谷江さんが言ったことが全てで、親の生活そのものがしつけなんだろうなって思った。

山本さん:分かる。だから、私はまとめて夫にも怒る。「ご飯食べながらYouTube見てたら、子どもが同じことするでしょ!」って。パパが物を置きっぱなしにしてたら、子どもよりも怒られてる(笑)。

一同:(笑)

舛田さん「パパ、置きっぱなし」「また開けっぱなし」って子どもが言うよね(笑)。

山本さん:それでいい。「言われろ、言われろ」って思ってる(笑)。

「しつけ」って何?考えが深まってきました
「しつけ」って何?考えが深まってきました

松本さん:学校でも「担任の先生の言った通りにはならない。したようになる」って言われます。例えば、いつも授業の始まる 2、3 分前には来て整えてる先生のクラスは子どもの遅刻も少ないけど、先生がいつも遅れてくるのに「遅刻したらいかん!」っていうクラスは遅刻が多い

一同:(笑)

松本さん:だから、谷江さんが最初に言ったみたいに、大人がどんな生活をしてるのかを子どもに見せるのが一番のしつけ。

谷江さん:あー、私もご飯食べながら携帯見てる…。何か、ながらで食べたい。

松本さん:一緒一緒!私も歯磨きしながら新聞読んでたら注意される。「一つのことに集中して」って。

――なんかドキドキしてきました。

舛田さん:親のしつけ(笑)。

谷江さん:格言が…(笑)。

――「親の生活が子のしつけ!」「エアロビでもいい!」ということで。

一同:(笑)

【私のストレス解消法】「イライラしてます」「お風呂でリセット」…あなたもぜひ!

「イライラしてはいけない」と思っていても、やっぱりイライラしてしまうのが子育て。最後に、サポーターズの皆さんに「ストレス解消法」を聞きました。

家事は置いて、モーニング!

舛田さん:私は目的もなく、一人で出かけます

――どんな時に一人で出かけます?

舛田さん:子どもが自由なんで。もう「私は自由にしたい」って発言もしてますから。「今日、パパがいないから自由にする」って、いっつも自由やん?

一同:(笑)

舛田さん:あちこちおもちゃが散乱するのにイライラしたら、次の日、私は何もしない!保育園に行ってもらってから、1 人で朝からモーニングに行く。

谷江さん場所を変えるっていいですよね。

舛田さん家にいると何かしてしまうから、散らかっていようがどうしようが、もうそのまま。それは帰ってきてからでいいよって、ほったらかしで。何にも考えない時間にしてます。

モーニングではホットサンドがお気に入り
モーニングではホットサンドがお気に入り

「今、イライラしています」

市川さん:私は家族に言います。「ママ、今イライラしそう」とか「イライラしてる」とか、「ちょっと席外すね」とか。

一同:うんうん。

市川さん:娘が気を使ってくれて、「パパ、ママがイライラしそうだって!」って。

一同:(笑)

松本さん:ナイス!

市川さん:私、黙って怒っちゃうタイプで、娘に「何でママはあんな態度をしてるんだろう」って思わせちゃったことが何回かあって。言わないと分かってくれないし、「今、私はイライラしてるんだよ」と口に出して、イライラしてる自分をちゃんと認識するようにしてます。

イライラしている理由もちゃんと伝えてます
イライラしている理由もちゃんと伝えてます

谷江さん:イライラするのって、子どもに対してですか?

市川さん:それよりも、だんなさん(笑)。

一同:(笑)

谷江さん:だんなさんにイライラして、そのイライラが子どもに行くのって嫌ですよね。

女子トークがエネルギー源に

松本さん:イライラしてうわーってなっても、「まぁいっか!こんなことじゃ死にゃせん」って思うようにしてます。あとはおしゃべりが好きなので、子育てサークルとかランチ会で「女子」として話すのが自分の中でエネルギー源になってるかな。

――そうですよね。この座談会もストレス解消。

松本さん:遅刻は本当に、最後まで「ダメ」が外れなかったんです。「絶対に遅れたらダメ」「遅れるんだったら事前連絡。直前じゃダメ」って思ってたんですけど、「いい、いい」「死にゃせん」って。

「遅刻したら絶対にダメ」という考えも外しました
「遅刻したら絶対にダメ」という考えも外しました

本を読んで自問自答する

谷江さん:人と話すのも好きですけど、それだと自分の悩み解消されないから、本を読んで自問自答します。おすすめは児童精神科医の佐々木正美さんの「子どもへのまなざし」。この本には温かな気持ちが詰まっているので、自分にさーっと入ってきて、イライラが昇華される。

本を読み、自分の気持ちに向き合ってます
本を読み、自分の気持ちに向き合ってます

松本さん:書き方は結構ね、今の若いお母さんが読んだら辛辣(しんらつ)な感じ。

谷江さん:そうそう。しつけに関してだと、「子どもがイヤイヤと言います。どうしても言うこと聞きません。どうしたらいいですか」みたいな質問があって、回答は「まず子どもを全部満たしてあげなさい。全部子どもの言うこと聞きなさい」

――なるほど。

谷江さん:「わが家は、朝ご飯は子どもの好きなものを絶対に出すために 6 種類ぐらい用意しておりました」みたいなのもあって。

一同:えーっ!

谷江さん:「ザ・昭和」なんですけど、「抱っこしてほしい」とかは「全部聞いてやりなさい」「そうすると、子どもの心が満たされて、自然と言うことを聞いてくれます」

山本さん:まぁ、確かにね。

舛田さん:言うことは分かる。

谷江さん:個別具体例は結構マッチョな感じなんですけど、その前提となる考え方が温かいので、ぜひ!

「子どもへのまなざし」は3部作。福音館書店から出ています
「子どもへのまなざし」は3部作。福音館書店から出ています

松本さん:私が印象に残ってるのは、子育てを家に例えたところ。インテリアや家具をいくら後から買い替えても、基礎部分がきちんとできてなかったらその家はすごくもろいものになる。乳幼児期の子どもと親との関わりは基礎部分をつくるものだから、そこがしっかりしてたら大丈夫、頑丈な家になりますって。

谷江さん:そういうのを読むと、イライラしてる自分に刺さり過ぎて、「私の考え方がダメだったな」って感じで、イライラがなくなる。

――その記述に反発するのではなく?

谷江さん:刺さりまくってるので。イライラした瞬間ではなくて、「この数日、私ちょっとヤバいな」って時に、気持ちを変えるための本です。

嫌なことは、親子で水に流す!

山本さん:私は独身の時からとにかくお風呂が好き。嫌なことは水に流す。おととい、夕方 5 時に「ママ、今日クッキー作ろう」って言われて。平日なのに。

松本さん:あるあるー!うちもこの前、スイートポテト作った。

山本さんまあまあ、時間響いてくるよね。どんどん散らかってくるし、「やる」って言ったのにいなくなるし。「型抜きになったら呼んで」とか言うし。もう、イライラ!

「5時からクッキー」もお風呂でリセット!
「5時からクッキー」もお風呂でリセット!

山本さん:で、お風呂に一緒に入って、リセットするんです。「ママ、いっぱいわがまま言ってごめんね」「私も今日一日、いっぱい怒ってごめんね」。だから、お風呂の時間はケチらない。裸で話し合おう!

一同:(爆笑)

――「お風呂はリセットする時間」として、親子で設定しておくといいですね。

山本さん:そう。お風呂から出たら、「いいにおいがする!」「クッキー焼けてる!」。

谷江さん:それ、いい!

山本さん:とりあえず、何もしない夫に「オーブンのふただけ開けといて!」って、お風呂場から(笑)。

松本さん:変に出されてね、がしゃってなってもね(笑)。

山本さん毎日どこかでもめるから、お風呂で「ごめんね」にしてます。

 

ココハレサポーターズによる「しつけ」の座談会、いかがでしたか?子どもをどうしつけるかの前に、考えるべきは親の生活の在り方…という話にドキッとしたココハレ編集部員です。「エアロビでいい!」という境地にはまだ達せていませんが、子どもの「自立」を尊重していきたいと思いました!

ココハレサポーターズの皆さんの活動やコラムは「#サポーターズ」で紹介しています。

この記事の著者

門田朋三

門田朋三

小 3 と年長児の娘がいます。「仲良し」と「けんか」の繰り返しで毎日にぎやかです。あだなは「ともぞう」。1978年生まれ。

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