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抱っこひも選びに悩んだ時は?バックル式、1枚布、スリング、おんぶひも…「選び方ガイド」を参考に

抱っこひも選びに悩んだ時は?バックル式、1枚布、スリング、おんぶひも…「選び方ガイド」を参考に

「あなたと赤ちゃんにあう抱っこひもの選び方ガイド」を日本ベビーウェアリング協会が作りました

乳幼児期の子育てで快適にしたいことの一つが、抱っこ。上手な抱っこは、赤ちゃんの安心感につながり、お父さん、お母さんの体も楽になりますね。

家事や移動、寝かしつけに便利なのが抱っこひも。でも、種類がたくさんあるし、どれが「合っている」のか分からない…。

そんな声に応える冊子「あなたと赤ちゃんにあう抱っこひもの選び方ガイド」を日本ベビーウェアリング協会が作りました。詳しく紹介します。

ベビーウェアリングとは?道具を使って抱っこ、おんぶをすることです

「ベビーウェアリング」とは、抱っこひもなどの道具を使って、抱っこやおんぶをすることです。

日本ベビーウェアリング協会は「抱っこやおんぶを通した子育て支援」をテーマに活動している一般社団法人です。お父さん、お母さん向けの講座や、子育ての支援者向けの講座などを企画しています。

助産師の森木由美子さんが開いた「ベビーウェアリング講座」(講座の写真は2021年9月撮影)
助産師の森木由美子さんが開いた「ベビーウェアリング講座」(講座の写真は2021年9月撮影)

高知県内では 3 人の助産師さんが抱っこの専門家として活動しています。

  • このは助産院・細川真利さん(高知市)
  • 小梅助産院・谷泰子さん(高知市)
  • 助産院はぐはぐ・森木由美子さん(土佐市)

今回の「あなたと赤ちゃんにあう抱っこひもの選び方ガイド」は日本宝くじ協会の助成を受け、2023 年 3 月に作られました。整形外科医、小児科医、理学療法士が監修しています。

選び方ガイドについて、日本ベビーウェアリング協会の代表理事・柳井優佳奈さん、理事・森木由美子さんにお話を聞きました。

柳井優佳奈さん
柳井優佳奈さん
森木由美子さん
森木由美子さん

抱っこひもは「目的」に合わせて選びましょう

一口に「抱っこひも」と言っても、たくさんの種類があります。選び方ガイドで紹介されているのがこちら。

「あなたと赤ちゃんにあう抱っこひもの選び方ガイド」より
「あなたと赤ちゃんにあう抱っこひもの選び方ガイド」より
  • バックル式タイプ…代表的な抱っこひも。リュックのような形
  • ハーフバックルタイプ…背当てと肩ひもが軟らかい布になったタイプ
  • 1 枚布タイプ…ベビーラップ、へこ帯など
  • リング付きスリング…二つのリングに長い布を通し、肩に斜めに掛けるタイプ
  • おんぶひも…おんぶに特化したタイプ
  • 成型された布タイプ…布がクロスした形
  • 成型されたスリング…肩に斜めに掛けるタイプで、リングなし
  • ヒップシート…台座に赤ちゃんを座らせるタイプ

最も一般的なのが、バックル式タイプ。最近はスリングを使う人も増えています。

全部抱っこひも。種類が多く、悩みます…
全部抱っこひも。種類が多く、悩みます…

選ぶ際にはインターネットやSNSで調べたり、友達におすすめを聞いたりという人が多いそうです。ですが、難しいのが「友達に合うのが自分に合うとは限らない」というところ。

「抱っこひも選びは、下着選び、靴選びに似ています。同じサイズでも、形が違えば自分の胸、足に合わないから試着が大事。抱っこひもぜひ試着してほしいです」

サイズ調整ができるバックル式タイプの抱っこひも。前向き抱っこは13キロまで、おんぶは15キロまで使えます
サイズ調整ができるバックル式タイプの抱っこひも。前向き抱っこは13キロまで、おんぶは15キロまで使えます

抱っこひもを選ぶポイントは、使う目的。あなたはどんな場面で抱っこひもを使いたいですか?

「ワンオペで忙しいから、手早く装着したい」という人には、バックル式やリング付きスリングなどがおすすめ。

「抱っこで肩こりや腰痛になった。体の負担を減らしたい」という人には、ハーフバックルタイプや 1 枚布タイプ。抱っこよりもおんぶが楽な場合も多いそうです。

赤ちゃんの成長に合わせて、サイズ調整や使い分けを

抱っこひも選びでもう一つ大切なのが、赤ちゃんの成長に合わせることです。

体が小さく、首もすわっていない生後 2~3 カ月ごろまでの時期と、お座りができるようになる 6~7 カ月以降の時期では、赤ちゃんの体の大きさや安定感も、周りへの興味・関心も大きく変わります。

赤ちゃんの成長に合わせて選んでいきましょう
赤ちゃんの成長に合わせて選んでいきましょう

抱っこひもには、サイズを細かく調整できるものと、サイズがある程度決まっているものがあります。

一つの道具を長く使うか、複数の道具を使い分けるか。「親子それぞれのニーズに合わせて選ぶことが大切」だそうです。

どのタイプの抱っこひもでも大事!快適な抱っこのための五つのポイント

どのタイプの抱っこひもを選んでも、快適な抱っこのためのポイントは共通しています。「選び方ガイド」では五つ紹介されています。

どの抱っこひもにも共通するポイントです
どの抱っこひもにも共通するポイントです
  • 赤ちゃんのお尻はおとなのおへそより高く…高い位置で抱っこすると、大人の負担が減ります
  • 赤ちゃんの膝はお尻より高く、M字開脚…足を自由に動かせるようにして、股関節の脱臼を防ぎます
  • 赤ちゃんの手は上にする…呼吸がしやすくなり、手や口の発達も促します
  • 赤ちゃんとぴったり密着する…大人の手のひらが入るくらい密着すると、窒息や転落を防ぎます
  • 赤ちゃんの様子が分かる…赤ちゃんの表情が見えるようにしましょう。機嫌や体調の変化にすぐに気付けるといいですね
五つのポイントをクリアした抱っこ。快適な素手での抱っこを、抱っこひもを使って再現できるといいそうです
五つのポイントをクリアした抱っこ。快適な素手での抱っこを、抱っこひもを使って再現できるといいそうです

抱っこひもを調整してもこの五つのポイントを満たせない場合は、「その抱っこひもが合っていない」ということだそうです。

「お母さんがきゃしゃだったり、赤ちゃんがまだ小さかったり、原因はさまざまです。『せっかく買ったのに…』と思うかもしれませんが、自分に合う抱っこひもを探してみてください」

抱っこを快適にして、子育てを楽しんでいきたいですね
抱っこを快適にして、子育てを楽しんでいきたいですね

インタビューに応じてくださった柳井さん、森木さんも、自分の子育てでは抱っこがうまくいかず、腰痛などで困りました。

「抱っこが楽になると、子育てに余裕ができます。自分にどんな抱っこひもが合うのか、選び方ガイドを判断材料にしていただけたらと思います」

選び方ガイドは高知県内の子育て支援センターなどに置かれています。日本ベビーウェアリング協会のウェブサイトでも読めます。

 

高知市内で 6 月 26 日(日)、抱っこひもの相談会が開かれます。森木さん、細川さん、谷さんが抱っこひもを使うこつを伝え、今使っている抱っこひもの調整などの相談に乗ります。妊婦さん向けのクラスもあります。

もっと楽に!抱っこひも相談会

  • 開催日:2023 年 6 月 26 日(月)
  • 時間:10:00~11:30
  • 場所:地域子育て支援センター「ママン」(高知県高知市南御座 90-1 高知 蔦屋書店 3 階)
  • 対象:子育て中のお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん
  • 参加費:無料
  • 申し込み:不要。自由にお越しください
  • 問い合わせ:080-1707-8287(ショートメールで連絡してください)

抱っこのマタニティクラス

  • 開催日:2023 年 6 月 26 日(月)
  • 時間:13:00~14:30
  • 場所:地域子育て支援センター「ママン」(高知県高知市南御座 90-1 高知 蔦屋書店 3 階)
  • 定員:妊婦さんとその家族 8 組
  • 参加費:無料
  • 申し込み:フォームから申し込んでください
  • 問い合わせ:080-1707-8287(ショートメールで連絡してください)

この記事の著者

門田朋三

門田朋三

小 3 と年長児の娘がいます。「仲良し」と「けんか」の繰り返しで毎日にぎやかです。あだなは「ともぞう」。1978年生まれ。

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