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ママ友はどうやってつくる?仕事復帰はどうする?大人の話し相手って大事|県外出身ママたちが語り合いました

ママ友はどうやってつくる?仕事復帰はどうする?大人の話し相手って大事|県外出身ママたちが語り合いました

就職や結婚、パートナーの転勤などで、県外から高知に引っ越し、子育てをしているお母さんたちがいます。

知り合いがいなかったり、少なかったりする中で、同じ県外出身ママ同士で思いを語り合う集いが高知市で開かれました。

「いざという時に頼れる人がいないので不安」「ママ友づくりに苦労する」「仕事復帰のハードルが高い」…お母さんたちの思いを紹介します。

 

県外出身ママの集いは 2023 年 9 月 7 日、高知市西部健康福祉センター(高知市鴨部)で開かれました。

企画したのは助産院「はぐはぐ」の助産師・森木由美子さん。森木さん自身も県外出身ママで、小学生 2 人を育てています。

県外出身ママの集いは、助産師の森木由美子さんが初めて企画しました
県外出身ママの集いは、助産師の森木由美子さんが初めて企画しました

集いには 4 人のお母さんが参加しました。子どもの年齢は生後 2 カ月から小学 4 年生まで。出身地は関東、近畿、中国、四国地方とさまざまで、「高知に移り住んでまだ 1 年」という人もいました。

お母さんたちは自己紹介の後、和やかな雰囲気で語り合いました。

【知り合いがいない】「大人と話したい」と切実に感じています

県外出身のお母さんたちが共通して抱いているのが孤独感です。「知り合いがいない」「寂しい」という声が上がりました。

夫の転勤に伴い、高知で就職し、現在は育休中のお母さんはこう語ります。

「出産前は家と職場の行き来しかしてなかったです。里帰りして出産して、高知に帰ってきたら、知り合いがいないなって….」

夫の仕事は不規則で、「いざという時は子どもと 2 人」という状況になるそう。

「両親も離れていて、すぐに会える距離じゃない。もし災害があったら、1 人でわが子を守れるかなと心配です」

子どもを遊ばせながら、おしゃべりしました
子どもを遊ばせながら、おしゃべりしました

家で 1 人で子育てをしていると、「大人と話したい」と切実に感じますよね。

「高知で暮らして 1 年半」というお母さんは、子どもがまだ 2 カ月のため、普段はずっと家にいるそう。

「ずっと家の中というわけにもいかないので散歩に出るんですけど、子どもはすぐ寝ちゃう。しょうがないから、1 人でぼーっと山を見たりして。私、何してるんだろう…って」

おしゃべりの横で、おもちゃに興味津々
おしゃべりの横で、おもちゃに興味津々

高知での暮らしが長くなった人は「県民性の違いもあるのかな。いつまでも消えない孤独感はあります」と話していました。

【ママ友づくり】職場復帰が早い高知ならでは?友達づくりが難しい…

「知り合いがいない」という話から広がった話題が「ママ友ってどうやってつくる?」

4 歳と 1 歳を育てるお母さんは、県外出身であることに加えて、20 代前半での出産もコンプレックスになったと振り返りました。

「『若くてもちゃんと子育てしてる』『ちゃんと情報収集して、子どもにいい環境を与えている』って思われなきゃいけないと。支援センターにはめちゃめちゃ通いました。もう、義務みたいな」

おしゃべりを聞きながら、すやすや
おしゃべりを聞きながら、すやすや

支援センターでは、既にグループができていて入れなかったということもあったそう。「年上のママがいろいろ気に掛けてくれて、公園で話し掛けてもらったりした」と話していました。

大前提として「大人になってから友達をつくるのって、ハードルが高い」「そもそも、友達のつくり方を忘れた」という意見には「分かる、分かる!」。

「地元出身の人が多いから、入っていけないところはあるよね」「高知のママたちはすぐに仕事復帰するから、支援センターで仲良くなるのが難しい」という声もありました。

【仕事復帰】フルタイムは祖父母のサポートが前提。働き方を変えました

県外出身のお母さんたちにとっては、仕事も高いハードルになっています。育休中のお母さんからは「復帰後の毎日の生活がイメージできない」という声が上がりました。

「高知でフルタイムで働くのって、祖父母のサポートありが前提になっていますよね」

「自分 1 人で仕事と育児と家事をどうやって回したらいいか分からない。家の中がぐちゃぐちゃになりそう…」

「復帰してもしばらくは、子どもが熱を出して保育園を休まなきゃですよね。職場で頻繁に『すみません、休みます』と言うのも気が引けます」

出産後の働き方は?悩むところです
出産後の働き方は?悩むところです

夫に全国転勤のある人はさらに、仕事へのハードルが上がります。

参加したお母さんたちの中には、自分である程度は融通をつけられるフリーランスの働き方を選んだ人もいました。

【県外ママの強み】帰省するたびに、自分のスペックが上がる!

県外出身のお母さんたちにとって、悩みの一つが「帰省」です。車での移動が難しい地域に住んでいる人はなおさらです。

「実家に帰りたいんですけど、東京まで 1 人で赤ちゃんを連れて飛行機に乗って、満員電車に乗って…というのが大変そう。車生活に慣れちゃったし、都会はいろいろ冷たいところもあるし」

帰省に限らず、普段のおでかけも「 1 人ではまだ不安」という人もいました。

子どもを連れてのおでかけ。慣れるまでは不安ですよね
子どもを連れてのおでかけ。慣れるまでは不安ですよね

ここは、先輩ママの森木さんが「初めの一歩を踏み出したら、大丈夫」とアドバイス。

「私も 1 回の帰省ごとに、自分のスペックが上がりました。1 人で 3 歳と 1 歳を連れて回転ずしに行けた日に『これって県外出身ママの強みだな』って思いました」

そんな言葉で、お母さんたちを励ましました。

和やかな雰囲気でおしゃべりが進みました
和やかな雰囲気でおしゃべりが進みました

1 時間半ほどのおしゃべりが終わり、お母さんたちは「大人とおしゃべりできて、気分転換になりました」「私 1 人じゃない、みんな頑張ってると分かって、気持ちが楽になりました」と笑顔で帰っていきました。

おもちゃで遊んだり、お昼寝したり。子どもたちもリラックスして過ごしていました
おもちゃで遊んだり、お昼寝したり。子どもたちもリラックスして過ごしていました

「おじいちゃん、おばあちゃんに手伝ってもらえず、2 人で生活を回していかなきゃいけない皆さんはとても大変」。実家から離れ、高知で暮らして 11 年目になる森木さんはそう語ります。

「私も『自分でやらなくちゃ!』と気が張っていたんですが、ちょっとした時に預けられる友達ができたあたりから、子育てが楽になりました。『 1 人で何でもやらなきゃいけない』という状況は大きくは変わらないと思いますが、自分に合う支援センターなど、頼れる場所をぜひ見つけてほしいです」

 

「子育てに不安や孤独を感じる」というのは県外出身、県内出身にかかわらずあることですが、県外出身のお母さんたちの話を聞き、見知らぬ土地になじむ苦労や、いざという時に頼れる人が身近にいない心細さを知りました。

公的な支援だけでなく、同じ時代に同じ高知で子育てをしている私たち同士でも支え合っていきたいですね。

 

助産院「はぐはぐ」では「ママと赤ちゃんのつどい」も開催しています。インスタグラムフェイスブックで情報を発信しています。

 

この記事の著者

門田朋三

門田朋三

小 3 と年長児の娘がいます。「仲良し」と「けんか」の繰り返しで毎日にぎやかです。あだなは「ともぞう」。1978年生まれ。

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