【双子育児・妊娠期~生後3カ月】双子育児ってどんな感じ?生活リズムは?準備しておくことは?|ココハレサポーターズ・武内さんに聞きました

子育てをしていて、「他の家庭ではどうやって家事、育児を回しているんだろう」と気になることはありませんか?
双子、三つ子などの多胎児を育てている家庭もその一つ…ということで、双子を育てるお母さんにココハレ編集部が密着します。
お母さんは第 2 期ココハレサポーターの武内幸菜さん。2024 年 11 月に双子の男の子、女の子を出産し、年少児のお兄ちゃんを含め 3 人を育てています。
この記事では妊娠期から生後 3 カ月までをご紹介。出産前の準備や出産直後の生活について聞きました。
目次
武内さん一家は5人家族!3歳のお兄ちゃんがいます
武内さんは夫、長男・ふうまくん、次男・とうまくん、長女・なのかちゃんの 5 人家族。とうまくん、なのかちゃんは二卵性双生児、ふうまくんは 3 歳で幼稚園の年少さんです。夫は医療職で夜勤があります。
武内さんは 2023 年度、第 2 期ココハレサポーターを務めました。サポーターズコラムでは長男・ふうまくんとの日常をつづってくれました。

【妊娠期】私に双子を育てられる?喜びよりも「不安」「怖い」が大きく
武内さんの妊娠が分かったのは 2024 年春。ちょうど、ふうまくんが入園したタイミングでした。
2 回目の診察で双子だと分かり、驚いた武内さん。双子妊娠のリスクに加え、「双子のうち、1 人はちゃんと育つかどうか…」という説明を受けました。
「『ふうま 1 人の子育てでも大変な私に双子を育てられる?』って…。喜びよりも不安が大きかったです」

「双子を妊娠した」という実感はなかなか湧きませんでした。県外の実家で報告すると、家族も「またまた、冗談を…」という雰囲気。
「母子手帳を 2 冊受け取って、やっと『現実なんだ』と思いました」

妊娠初期はつわりが重く、家で横になる時間が増えました。いつもと違うお母さんの姿に、ふうまくんは不安定に。
「ふうまの相手をしたいけど、体がしんどい。無事に産んで育てられるか、不安で怖くて。『私は絶対、双子を産む!』と心に持っておかないと、どうにかなりそうでした」
【出産前の準備・情報収集】多胎児サークル「ツインズ プチポワ こうち」とつながりました
つわりが落ち着くと、「双子ってどうやって育てるの?想像できない…」。双子育児の情報収集を始めました。
周囲に双子を育てる知り合いがいなかったため、地域子育て支援センターで開かれている多胎児育児の集まりに行ってみました。
子育て支援センターから、双子、三つ子の親子が集まる子育てサークル「ツインズ プチポワ こうち」を紹介され、助産師で双子ママの先輩でもある谷泰子さんともつながりました。

想像のつかない双子育児に備えるため、武内さんは谷さんに家庭訪問を依頼。実際に部屋を見てもらい、「同時抱っこ」「同時授乳」「双子を一緒におくるみに包む方法」など、双子育児に欠かせない育児技術を教わりました。
「産んでからじゃ遅いし、習う暇もないです。妊娠中に練習できて本当によかったです」
「ツインズ プチポワ こうち」はインスタグラムで情報を発信しています。LINEグループもあり、情報や悩みを共有しています。
谷さんが「同時抱っこ」「同時授乳」を解説した高知市の多胎交流会「さくらんぼ」の様子をココハレで紹介しています。
【出産前の準備・協力態勢】人に頼らないとどうにもならない!両実家で役割分担
双子育児のリアルが少し分かってきた段階で、武内さんは「夫婦 2 人だけでは無理…」と悟ります。
「夫も私も第 1 子で、人に頼るのが苦手。子育ても『夫婦でやるもの』と思っていましたが、『助けてもらわないと、どうにもならない』と」
おなかが大きくなり、動きづらくなってきた 10 月頃から、ふうまくんのお迎えを県内で暮らす義理の両親に頼みました。

出産後は夫が育休を取る予定でしたが、「きっと、もっと人手がいるはず」。実母は県外で仕事をしているため、78 歳の祖母が 1 カ月間、泊まり込みで家事を担当してくれることになりました。
双子育児のスタートに向けて、準備は万端!
こうして、11 月下旬、とうまくんとなのかちゃんが誕生しました。とうまくんは 2788 グラム、なのかちゃんは 2498 グラムでした。

【出産後】時間差の退院、予期せぬ入院…双子育児は予定通りには進まない!
なのかちゃんは生まれた直後、なかなか泣かなかったそう。「低血糖」と診断され、入院がとうまくんよりも 5 日長くなりました。
12 月上旬、きょうだい 3 人が初めてそろいました。


なのかちゃんの退院時、医師から「風邪を引いたら重症化しやすい」と告げられた注意は、すぐに現実に。年末にふうまくんが引いた風邪をきっかけに、なのかちゃんが肺炎となり、入院します。
「夫は夜勤で、私はなのかの付き添い。『ふうま、とうまはどうする?誰が見る?』って」
年末年始を利用して高知を訪れていた実母と義理の両親が交代で 2人のお世話をすることに。
「1 月には私からインフルが家族に広まって、2 月はふうまがインフルとコロナになって…。人手がないと、本当に無理でした」

「双子が生まれたら、母親はしばらく動けなくなる」ということも実感しました。
「簡単にスーパーにも行けなくなって…。私は外に出たいタイプなので、かなり病みました。双子を連れて買い物に行くと、車と家を 3 往復なんです。最初に荷物を運んで、次に 1 人目を運んで、また戻って 2 人目を運んで。うちは 3 階でエレベーターがないからしんどい!」
妊娠中に谷さんに教えてもらった「同時抱っこ」「同時授乳」は「ものすごく役に立ちました!」。2 人まとめてお世話できる優れ技でしたが、生後 3 カ月頃になると、きょうだいから“クレーム”が入るように。
「同時抱っこをすると、『違う』『1 人の抱っこがいい』みたいに主張しだして(笑)。どうにもならない時は同時抱っこをしますが、1 人ずつの時間もつくるようにしています」

妊娠中の準備や心構えが特に欠かせない双子育児。予期せぬ入院という危機も家族総出で乗り越えた武内さん一家でした。
でも、双子のお兄ちゃんになった 3 歳のふうまくんには、いろいろ葛藤もあったようで…。次回お届けします!

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