子どもに平和の大切さを伝える本は?|高知こどもの図書館で企画展
戦後 75 年の節目を迎えた今年は、戦争を経験した世代が少なくなってきていること、そして戦争の経験を後世に語り継ぐことについての大切さと難しさを伝えるニュースが相次ぎました。
高知市の高知こどもの図書館では、本を通じて平和を考える企画展が 9 月 6 日まで開かれています。過去の戦争や今も続く紛争をなどを紹介する子ども向けの本が約 300 冊リスト化されていて、借りられるそうです。本をきっかけに、戦争と平和について親子で話し合ってみてはいかがでしょうか。
本で平和考えよう 高知市のこどもの図書館 企画展に300冊
(高知新聞 2020 年 8 月 20 日朝刊より)
本を通じて平和について考えてもらおうと、夏の恒例企画展「へいわってすてきだね~子どもの本が語る戦後75年」が高知市丸ノ内1丁目の高知こどもの図書館で開かれている。9月6日まで(開館は金―月曜日午前10時~午後5時)。
高知こどもの図書館では戦後70年を迎えた2015年、戦争を知る世代が高齢化する中、子どもたちに平和を語り継ぐための本をリスト化した。その後、新たに出版された本も加えながら毎年リストを更新している。
今年も国内外の過去の戦争だけでなく、今も続く紛争や原発事故、憲法など平和と関わりのある約300冊を借りて読むことができる。
新たにリストに加わったのは21冊。「ネオナチの少女」(筑摩書房)は、1992年にナチスドイツの教えを信奉する家庭に生まれた女性が、ネオナチの団体と決別し、新しい生活を始めるまでの日々をつづった。写真絵本「ヒロシマ 消えたかぞく」(ポプラ社)は、原爆投下前の広島で散髪屋を営んでいた鈴木六郎さんが残した家族の写真を軸に、戦争の悲惨さを伝える。社会絵本「社会格差はどこから?」(あかね書房)は、今を生きる子どもたちに社会格差について問い掛ける。図書館内の企画展コーナーを中心に、大人も読みたい本が並ぶ。
高知こどもの図書館では「保護者の方に本を手に取ってもらい、子どもたちへの橋渡し役となってもらえたらうれしい」と話していた。(竹村朋子)