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週刊高知の子どもニュース 2020年8月23~29日

高知県内の多くの小学校で 2 学期が始まりました。いつもと違った今年の夏休みはいかがでしたか?

今週はドライブスルーで楽しむ夏祭りや、ぴかぴかに輝く「漆喰(しっくい)団子」作りなど、子どもたちのユニークな活動の様子が届きました。まだまだ暑い日が続きます。新型コロナウイルス対策と熱中症対策をしながら、元気に過ごしましょう。

2020 年 8 月 23 ~ 29 日の子どもたちのニュースを、高知新聞の紙面からお届けします。

 

ドライブスルーで夏祭り 車内にいながらスイカ割り...香南市で住民有志が企画

車内からボール入りの袋を釣る子ども(香南市野市町土居)
車内からボール入りの袋を釣る子ども(香南市野市町土居)

(高知新聞 2020 年 8 月 23 日朝刊より)

香南市野市町土居の市道を会場にしたドライブスルー形式の夏祭りが22、23日に開かれた。訪れた人は車内にいながら“お化け屋敷”やスイカ割り、くじ引きなどが楽しめる仕掛けで、大勢が楽しんだ。

国道55号沿いにある香取神社の夏祭りを毎年、企画、運営しているボランティアサークル(近藤洋好代表)が主催。新型コロナウイルス下に、3密を避ける方式として発案し、市内有志と実施した。

祭りの会場は、田んぼの中を走る市道約160メートル区間。受け付けを済ませた車が進むと、まず大勢のお化けがお出迎え。周囲を、血のりを付けた女性らがぐるぐると回り、車内の子どもたちは「怖い」「いやいや」と、涙目で座席に顔を伏せていた。

続けて誘導に従い、窓越しに玉入れや射的、袋入りのスーパーボール釣りなどにも挑戦。景品のお菓子をたくさんもらった子どもたちは、にっこり笑顔になっていた。高知市の江陽小学校6年の田村昴大君(12)は「最初はどんなもんか想像できなかったけど、たくさん遊べて楽しかった」と声を弾ませていた。(川嶋幹鷹)

奈半利港でイサギ放流

(高知新聞 2020 年 8 月 23 日朝刊より)

奈半利町の奈半利港でこのほど、地元園児27人がイサギの稚魚3万8千匹を放流した=写真。町と県、あいおいニッセイ同和損保による「協働の海づくり事業」の一環。

子どもたちは20日、バケツに入った体長4センチの稚魚に「大きくなってね」と声を掛けながら、海に放った。

水切り30回に歓声 いの町の仁淀川で大会

勢いよく石を投げ込む参加者ら(いの町波川)
勢いよく石を投げ込む参加者ら(いの町波川)

(高知新聞 2020 年 8 月 24 日朝刊より)

川面に石を投げ、跳ねた回数を競う「仁淀川水切り大会2020」が23日、高知県吾川郡いの町波川の仁淀川で開かれ、県内の57人が腕前を競った。

仁淀川の活性化に取り組むNPO法人「仁淀川お宝探偵団」が毎年開催。例年は国際大会として県内外から参加者が集まるが、今年は新型コロナウイルスの影響で“県大会”に縮小。跳ねた回数だけでなく、フォームや飛距離なども含め総合的に審査するところを、今回は回数のみで競った。

男性、女性、10歳以下の3部門で実施。参加者は川の対岸に向かってアンダースローで勢いよく投石。中には30回以上跳ねさせる人もおり、見物客からは「これはきれいに跳んだ」「すごいねえ」と歓声が上がっていた。

私立小学校のとさ自由学校2年、北岡雅士君(7)は「練習の時よりもいいのが投げられた」と満足そうだった。(山崎友裕)

ぴかぴか輝け!漆喰団子 四万十市の中村高技学校で親子教室

輝く漆喰団子を目指して真剣に取り組む参加者(四万十市の県立中村高等技術学校)
輝く漆喰団子を目指して真剣に取り組む参加者(四万十市の県立中村高等技術学校)
完成した漆喰団子。ぴかぴかに磨かれ、光っている(四万十市の県立中村高等技術学校)
完成した漆喰団子。ぴかぴかに磨かれ、光っている(四万十市の県立中村高等技術学校)

(高知新聞 2020 年 8 月 24 日朝刊より)

ぴかぴか輝く漆喰(しっくい)の団子を作る体験教室が23日、高知県四万十市具同の県立中村高等技術学校で開かれ、約20人の親子連れらが真剣な表情で団子を磨いた。

ものづくりの楽しさを体験してもらおうと中村高等技術学校が開催。教室では、瓦に使う土の玉を核にして漆喰団子を作った。

参加者はまず、好きな色の絵の具を混ぜた漆喰を核の表面に塗り広げた。ある程度乾いたら牛乳瓶の飲み口の上でコロコロと転がしてまん丸になるよう整形。最後に力を入れ過ぎないように気をつけながら、瓶の口で団子の表面をこすった。

根気よく磨き続けて表面がぴかぴかになると、子どもらは「光った!」「つるつる~」と大喜び。淡い青と白のマーブル模様で「水星を作った」という具同小学校3年の上岡快人君(8)は「磨くときが一番難しかった。家の玄関とかに飾りたい」と満足げだった。(平野愛弓)

親子でシーカヤック満喫 黒潮町の青少年の家が自然体験企画

夢中でシーカヤックを操縦する親子ら(黒潮町上川口)
夢中でシーカヤックを操縦する親子ら(黒潮町上川口)

(高知新聞 2020 年 8 月 24 日朝刊より)

海遊びを楽しむ「親子DEシーカヤック大冒険!」が8月22、23の両日、幡多郡黒潮町の上川口港で開かれた。県立幡多青少年の家の主催で計約60人が参加。大人も子どもも笑顔いっぱいで海に繰り出していた。

幡多青少年の家は毎夏、1泊2日で自然体験ができるイベントを開催。今年は新型コロナウイルス対策として、人の密集を避け、半日で楽しめるイベントを企画した。

目玉はシーカヤック。パドルの使い方などを学んだ後、親子は「右、左」「進んだ~」などと声を掛け合いながら艇を滑らせた。港近くにある浅瀬の岩場では、職員が事前に隠しておいた木のプレートで“宝探し”も楽しんだ。

家族4人で参加した高知市の潮江東小学校3年、宮本凌羽君(9)は「小さな大冒険やった」とにっこり。どこにも出掛けられない夏休みだったそうだが、父の和昭さん(45)は「海の透明度が高く、サンゴがよく見えた。満喫できました」と喜んでいた。(今川彩香)

夏休みもう終わり 高知県内で2学期始まる

楽しかった夏休みの思い出を友達に話す児童(高知市の第四小学校)
楽しかった夏休みの思い出を友達に話す児童(高知市の第四小学校)

(高知新聞 2020 年 8 月 24 日夕刊より)

早くも2学期、でも頑張る―。高知県内の多くの公立小中高校で24日、2学期の始業式が行われた。新型コロナウイルスによる学習の遅れを取り戻すため、ほとんどの学校が夏休みを2~3週間短縮。子どもたちはちょっぴり物足りなさも感じつつ、学びやに元気な姿を見せた。

高知市の小学校は夏休みが8月1日から23日まで。高知市上町2丁目の第四小学校では午前7時45分ごろから夏休みの工作など力作を抱えた児童が続々登校した。

「夏休みが短いのは悲しいけど、柏島の海はきれいだった」「徳島のいとこに会えなかったのは残念。でも(コロナで延期になっていた)アニメ映画をやっと見られた」

子どもたちは久しぶりに再会した友達に、ぎゅっと凝縮して楽しんだ思い出を報告。

第四小学校では、2学期に簡略化した運動会と音楽会を行う予定で、始業式で近沢玲子校長が「いつも通りとはいかないけれど、一年で一番充実した楽しい時期。自分からやれることを進んでやろう」と呼び掛けた。

高知市など22市町村の小中学校(一部除く)が2学期開始を8月中に前倒し。室戸市や安芸市など12市町村の小中学校と吾川郡仁淀川町、四万十市の小学校は9月1日から2学期をスタートさせる。公立高校も36校のうち29校が8月中に始業式を行う。(宮崎順一)

土佐市の園児が茶わん作り体験 陶芸家が講師

真剣な表情で茶わん作りに励む園児ら(土佐市の山の手保育園)
真剣な表情で茶わん作りに励む園児ら(土佐市の山の手保育園)

(高知新聞 2020 年 8 月 26 日朝刊より)

高知県土佐市内の保育園児が陶芸を楽しんでいる。市内の陶芸家が講師を務めて茶わんを作っており、園児らは「早くこれでご飯を食べたい」と完成を心待ちにしている。

芸術に親しんでもらおうと2013年に1園でスタートした活動。徐々に開催する園が増え、数年前から土佐市立と土佐市社会福祉事業団運営の全11園で実施している。

講師は土佐市を拠点に活動する陶芸家の森田浩路さん(40)。25日は山の手保育園(土佐市高岡町乙)の年長組13人が、森田さんの指導を受けながら、真剣な表情でろくろを使った成形に挑戦した。

森田さんの工房で焼いて色付けした後、園児にプレゼントされる予定。杉本未悠ちゃん(5)は「できたお茶わんに梅干しとご飯を入れて食べる」。森田さんは「体験を通じて食事や物の大切さが伝われば」と話していた。(山崎友裕)

「自助、共助」で防災 南国市の稲生小児童が学習発表

「自助、共助」の大切さを訴える稲生小児童ら(南国市の稲生ふれあい館)
「自助、共助」の大切さを訴える稲生小児童ら(南国市の稲生ふれあい館)

(高知新聞 2020 年 8 月 27 日朝刊より)

地元の防災活動について学んできた稲生小学校6年生が26日、高知県南国市稲生の稲生ふれあい館で発表会を開き、地域住民に「自助、共助」の大切さを訴えた。

南海トラフ地震が発生した場合、稲生地区の想定震度は最大6強。稲生小学校周辺の最大浸水深は5・36メートルで、発災後、89分での津波到達が予測されている。

この日は4班が発表し、住民やリモート参加の高知大学地域協働学部生ら約40人が見守った。

最初の班は、阪神大震災で生き埋めになり、救出された人々の97%が「自助、共助」によるものと説明。「大切なのは助け合い。顔を覚えてもらえるよう日頃からあいさつを」と呼び掛けた。

別の班は、地区の避難場所が市内最多の19カ所と報告。ただし、「ほとんどが山際。稲生は土地が低く、水もたまりやすい。土砂災害への警戒も必要」と注意喚起していた。

ほかの班も持ち出し袋の準備の大切さなどを訴え、住民らは「よう調べちゅう」「訓練もさぼられん」などと感心しきり。稲生小学校は今後、高知大の防災班などと連携して、さらに防災意識の向上を図っていくという。(横田宰成)

大月の海の生物知って 黒潮研が地元小にパネル寄贈

黒潮生物研究所が寄贈したパネル(大月町の大月小学校)
黒潮生物研究所が寄贈したパネル(大月町の大月小学校)

(高知新聞 2020 年 8 月 29 日朝刊より)

地元の海の生き物を知ってもらおうと、幡多郡大月町西泊の公益財団法人「黒潮生物研究所」がこのほど、同町弘見の大月小学校に、これまでに撮影するなどした300種の写真と名前を印刷した特製パネル(縦約1メートル、横約1・5メートル)を寄贈した。

同研究所は昨年からウェブサイト上に「Web図鑑 黒潮の生き物たち」を公開中。パネルには同図鑑に載せたものや、今後掲載予定の生物を採用しており、色とりどりのサンゴやウミウシ、ハナミノカサゴなどの魚がずらりと並んでいる。

26日は寄贈に合わせ、主任研究員の戸篠祥さん(33)といずれも研究員の古井戸樹さん(34)、小枝圭太さん(34)が2年生に授業。ジンベエザメやアカハタなど同町周辺の海で見られる魚を紹介し、「ハナミノカサゴは餌を取るとき、相手に“息”を吹き掛ける」「タテジマキンチャクダイは成魚になると、体の模様も色も変わる」などと解説していた。

子どもたちは「知らん魚もおって面白かった」と笑顔。戸篠さんは「今年は夏休みも短く、海に行けていない子どももいると思う。パネルを見て少しでも海の生き物に親しんでほしい」と話していた。(新妻亮太)

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ココハレ編集部

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部員は高知新聞の社員 6 人。合言葉は「仕事は楽しく、おもしろく」。親子の笑顔に出合うことを楽しみに、高知県内を取材しています。

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