休校情報や意向調査はアプリで一斉通知へ 高知市の全幼保・小中学校
台風による休校情報などを保護者の携帯などに一斉に通知するシステムが、高知市の全小中学校と保育園、幼稚園、特別支援学校に導入されます。
11 月中に各家庭の携帯などにアプリを登録してもらい、12 月 1 日から通知ができるよう高知市が取り組んでいます。導入が進めば、高知市や各学校から一斉通知を受け取るだけでなく、保護者面談の希望調査などにも活用できるそう。
学校、保護者双方の負担軽減になるよう、うまく活用していきたいですね。
休校・行事・意向調査… 高知市 学校情報一斉通知へ
(高知新聞 2020 年 10 月 14 日夕刊より)
高知市は 12 月 1 日から、台風による休校などを保護者の携帯電話などに一斉に通知できるシステムを、市立の全小中学校と保育・幼稚園、特別支援学校に導入する。同市内では小中学校だけで 2 万人余りの児童生徒がおり、市教委などは「現場の業務効率化につながる」と期待。行事連絡、保護者面談の希望調査など、学校ごとの機動的な活用も想定している。
市は国の新型コロナウイルス対策の臨時交付金を活用し、全市的なシステム運用を愛知県の業者に初期費用を含め約 4200 万円(5 年間)で委託した。
11 月中に各家庭に携帯電話などに指定アプリを登録してもらい、運用開始後は、全市的に提供する必要がある新型コロナウイルスや台風による休校などの連絡は一斉通知が可能となる。また学校別の運用もでき、各校がクラス別や部活別、PTA役員向けなど個別の連絡網に活用することもできる。
市教委によると、市立 59 校のうち 52 校はメールやアプリなど独自の連絡手段を導入済み。うち 39 校は有料ツールで、多いところで年間 6 万円ほどの経費を PTA 費などから出している。
13 校は無料ツールだが、広告が配信される煩わしさなどもあって保護者の加入率は総じて低い。ある小学校は保護者の登録は 4 割ほどだといい、「担任らはメールをほぼ使わず、半日かけて各家庭に電話している」。各校とも電話回線が 2~4 本しかなく迅速な連絡が難しいという。
新型コロナ下で、学校現場では保護者の意向を急いで確認する必要も出てきた。新システムはこうした業務への活用も見込まれる。
例えば、4 月の休校中に預かる子どもに給食がいるかどうか。必要な家庭は学校から配られた用紙に必要事項を記入して持参する必要があった。システム導入後はこうした意向確認が自宅でできるという。
複数の校長は「あのときは数日のうちに集める必要があり苦労した。コロナ対応はまだまだ続く。迅速な意向確認が必要な場面で活躍しそうだ」と期待を寄せる。
県内ではほかに、南国市や香美市などが市費で保護者への連絡システムを導入している。(宮崎順一)