「ほめ手」で褒め合おう!|Eテレ「すくすくアイデア大賞2020」に本山町・川村さん一家が出演
毎日の家事、育児、仕事。頑張っている自分をたまには褒めてほしいけれど、自分から「褒めて」と言うのは恥ずかしい…。
そんな時、長岡郡本山町の川村さん一家では、手形を付けたうちわ「ほめ手」が登場。うちわを相手に見せて「褒めて」と意思表示をして、お互いを褒め合っています。
この「ほめ手」が家族を仲良しにするアイデアとして、NHK・Eテレの人気番組「すくすく子育て」の恒例企画「すくすくアイデア大賞 2020 」の最終審査にノミネートされ、全国に紹介されました。
本山町の子育てサロンから生まれました
「ほめ手」のアイデアが生まれたのは、長岡郡本山町の本山保育所で毎月開かれる子育てサロン「すまいる」。保育園に子どもを通わせるお母さんたちが子育ての悩みや困りごとを語り合い、息抜きをする場です。
毎日の大変さを語る中で、「たまには褒めてほしいけど、自分から『褒めて』と言うのは恥ずかしい」という話に。そこで、「すまいる」で中心となって活動する川村祐奈さんが保育園の先生に依頼し、手のイラストに顔を描いた「ほめてうちわ」を作ってもらいました。
使い方は簡単。褒めてほしい時に相手に見せるだけ。川村さんは「ぱっと出すと場が和むし、照れることなく褒め合える」と話します。
家族みんなで褒め合おう
川村さんは家でもうちわを作ってみました。自身と、夫の啓太さん、長女で小学 2 年の南果(なみか)ちゃん、次女で 5 歳の海晴(みはる)ちゃんの手形を画用紙に取り、持ち手は割り箸に。褒めてほしい時にさっと持ってこれるように、家族が集まるソファの近くに置きました。
「私がうちわを持って、『お母さん、今日は掃除と料理を頑張ったよ』と言うと、子どもたちが『お母ちゃん、頑張ったねー』『大好きー』と褒めてくれるんです」と川村さん。だんだんと、子どもたちも「今日一日頑張ったこと」を自己申告するようになり、照れずに褒め合えるようになりました。
「家でも簡単にできるし、家族も仲良くなる」と考えた川村さんは、Eテレの「すくすく子育て」で毎年放送される「すくすくアイデア大賞」に応募することにしました。
オンライン収録でも緊張!
「すくすくアイデア大賞」は全国から寄せられた子育てアイデアの優秀作品を決める恒例企画。2020 年は 508 件の応募がありました。川村さんのアイデア「ほめ手でほめて~!」は 1 次審査、2 次審査を通過し、12 件が残る最終審査へ。番組で紹介されることになりました。
新型コロナウイルスの影響で、収録にはオンラインで参加。番組内で紹介する動画も保育園の先生や他のお母さんに協力してもらって撮影しました。
子どもたちと参加した収録は「オンラインでもものすごく緊張した」そう。タレントの古坂大魔王さん、関根麻里さんの司会で和やかに進み、審査員を務めたプロラグビー選手の田中史朗さんが「大人でも褒められたらうれしい」「子どもの成長にとっても褒めることはとても大事」とコメントするなど、高評価を得ました。
番組は 12 月 19 日に放送されました。川村さんは「コロナ禍で家事、育児がさらに大変になっています。番組を見た人が『ほめ手』を家で作って、家族みんなで和んでくれたらいいですね」。
「ほめ手」がなくても、自然と褒め合えるように
川村家は今では、「ほめ手」がなくても自然と、「頑張ったから褒めて」「お疲れさま。よく頑張りました」とやりとりしています。夫婦の間でも「ありがとう」と感謝の気持ちを素直に伝え合えるようになりました。
「褒めるって、世の中を平和にする行為だと思う」と川村さん。「誰だって、褒められたらうれしい。大人は『褒めて』と素直に言いづらいので、子育てを通して、褒めることが大人の人間関係にも広がればいいなと思います」
「すくすくアイデア大賞 2020 」は 12 月 26 日(土)正午から、再放送が予定されています。「すくすく子育て」のウェブサイトでは、最終審査にノミネートされた 12 作品を紹介しています。