週刊高知の子どもニュース 2020年4月13日~19日
新型コロナウイルスの感染拡大で思い切り活動ができず、気分も晴れない毎日が続いています。今週は地域の人たちを元気にするために「子ども放送」を始めた小学生のニュース、そして、休校の影響で屋内に閉じこもりがちになっている子どもたちのストレスを発散させようと企画された“青空落書き大会”のニュースが届きました。子どもたちは地域の人々に支えられ、また支えながら、毎日を元気に過ごしています。
2020 年 4 月 13 ~ 19 日の高知の子どもたちのニュースを、高知新聞の紙面からお届けします。
元気届けたい!子ども放送 土佐町石原地区で開始
(高知新聞 2020 年 4 月 16 日朝刊より)
高知県土佐郡土佐町石原の石原地区で、地元の小学生が地区内放送を使い、学校生活の様子などを伝える「子ども放送」を始めた。毎月行う予定で、住民は「元気な声が聞こえてうれしい」と喜んでいる。
石原地区は4集落160世帯323人。住民が合同会社を設立して直販所を運営するなど地域活性化の動きが活発で、2018年9月からは住民が地域の将来を語り合う「いしはらの里未来会議」を定期開催している。
地元の石原小学校(現・石原コミュニティーセンター)は2009年に閉校、児童は土佐町小に通学しており、会議の中で「地元の子どもと触れ合う機会が減った」という声が出ていた。そこで会メンバーの保護者が子どもと相談し、放送を始めることにした。
初放送の12日夜には、石原コミュニティーセンターに地元の小学生13人中5人が集合。6年の山下禮生(らい)君(11)と前田小花さん(11)が地域に向け、「子どもの声を届けたい」「コロナに負けないで」などと呼び掛け。1年の前田山暁(たかとき)君(6)、高井悠稀君(6)、坂本麻衣さん(6)が「好きなものはこまです」「好きな遊びは鉄棒です」などと自己紹介した。今後は月に1度、学校行事の案内などを行うという。
5人は「緊張したけど楽しかった」「元気を伝えられたかな」とにっこり。放送を聞いた仁井田美景(よしかげ)さん(62)は「子どもは宝。放送で地域が一段と団結するとえいね」と目を細めた。(竹内将史)
巨大紙に伸び伸び落書きでストレス発散! 南国市の十市小学校
(高知新聞 2020 年 4 月 17 日朝刊より)
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休校で、屋内に閉じこもりがちになっている児童にストレスを発散してもらおうと、十市小学校(高知県南国市緑ケ丘1丁目)の一角で16日、巨大な黒画用紙を使った“青空落書き大会”が開かれた。
学童クラブと地元有志、十市小学校が協力し、子どもが美術制作を体験できる高知市展関連企画「あなたダビンチ ぼくピカソ」をヒントに企画した。
学童クラブが始まる午後3時、1~3年生37人が校舎横の広場へ。提案した日本画教室講師の土居恒夫さん(69)=十市=や学童クラブの指導員が「人の悪口以外、何を描いても良いよ」と、5色のチョークを手渡した。
黒画用紙をつなぎ合わせたキャンバスは、縦90センチ、長さ計20メートルのビッグサイズ。児童らは「外は気持ち良い」とはしゃぎ、花火や動物、乗り物などを思い思いに描いた。「おめでとう」の文字と絵で誕生日を祝われた児童もおり、指導員らも「良い記念になったね」と笑顔だった。
30分ほどでキャンバスは絵でいっぱいに。土居さんは「落書きは無心になれる。伸び伸びと楽しんだ時間が、少しでも息抜きになれば」と願っていた。(横田宰成)