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森にどんな家を建てたい?|グリーンパークほどので子どもも参加できるアイデアコンペ計画中

森にどんな家を建てたい?|グリーンパークほどので子どもも参加できるアイデアコンペ計画中
グリーンパークほどの活性化協議会のメンバー。山の新たな価値を見いだす「森の家」造りにチャレンジします(写真はいずれもいの町清水上分のグリーンパークほどの)

キャンプやバーベキューなどが楽しめるいの町の「グリーンパークほどの」で、「森の家」を造る計画が進んでいます。森や山に関心を持ってもらう取り組みで、費用を募るクラウドファンディングに挑戦しています。

「森の家」は子どもも参加できるアイデアコンペを基に造るそうです。ツリーハウスに秘密基地、2 階からすべり台で降りられる家もいいかも!あなたはどんな家を見てみたいですか?

グリーンパークほどのに「森の家」を! いの町で計画「山の価値創造する場に」

(高知新聞Plus 2023 年 4 月 17 日掲載)

いの町清水上分の「グリーンパークほどの」に「森の家」を造る計画を、町内の有志でつくる「グリーンパークほどの活性化協議会」が進めています。山を自由に楽しむシンボルとして、一般からのアイデアを基に建設する予定で、費用を募るクラウドファンディングに挑戦中。「森や山に関心を持ち、新たな価値を創造する場所にしたい」と意気込んでいます。

■異業種で活性化策

グリーンパークは旧吾北村が 1988 年にオープン。「自然を生かした集客スポット」として、約 2130 ヘクタールの山に学習館や研修宿泊施設、バンガロー、キャンプサイトなどが備えられました。92 年には「第 16 回全国育樹祭」の主会場に選ばれ、式典には皇太子だった天皇陛下が出席されました。現在はいの町の施設として、町観光協会が管理しています。

バンガローなどを備えた自然公園として1988年にオープン。施設はほぼ、当時のまま
バンガローなどを備えた自然公園として1988年にオープン。施設はほぼ、当時のまま

近年では、近くの「にこ淵」が仁淀ブルーの聖地として注目され、全国から年間数万人が訪れる観光スポットとなりました。一方で、グリーンパークの宿泊者は 2000 人余り。にこ淵からさらに足を延ばし、自然と触れ合ってもらう機会をつくろうと、昨年 7 月に活性化協議会が設立されました。

毎月1度の会は異業種交流のようで、笑顔が絶えないそう。「雑談からアイデアが生まれます」
毎月1度の会は異業種交流のようで、笑顔が絶えないそう。「雑談からアイデアが生まれます」

メンバーは町観光協会、地元農家、移住したデザイナー、アーティストら多彩な顔ぶれ。毎月 1 度の会合は異業種交流も兼ね、お茶会や婚活イベント、キャンプサイトにキャンドルを飾る「キャンドルプラン」などの活性化策を次々と打ち出してきました。

■常識を覆す、見たことのない家

メンバーには旧吾北村出身者もいて、程野の山に特別な思いを抱いています。町内で建設業や農業などを手掛ける国友商事の代表取締役、国友昭香さん(66)は「程野の山には人間が手を入れ過ぎていない、ありのままの自然が残っています。昔の山の生活は森と密着していました。『SDGs』と言うと特別なことのようですが、ここでずっと営まれてきた生活です」。

目新しい便利な施設や人気のアクティビティーで人を呼び込むのではなく、山の良さを広く伝えたい――。協議会で会話を重ねる中でたどり着いたのが、今回の挑戦「森の家」造りです。

「森の家」の建設予定地。小川が流れる静かな場所
「森の家」の建設予定地。小川が流れる静かな場所

グリーンパークの宿泊用バンガローは 1988 年に完成。木の香りやぬくもりを感じられますが、メンバーたちは「ありきたりというか、見たことのある感じですよね」。「森の家」を程野の山に目を向けてもらうきっかけとするため、アイデアコンペを開くことにしました。

テーマは「清流仁淀ブルーの聖地“にこ淵”を育む程野の森に○○な家を」。「『森にこんな家があったらいいな』いう絵をフリーハンドで描いてもらいます。子どもも大人も、プロでなくてもOKです」と町観光協会の竹村健吾さん(40)。1 位を選ぶのではなく、複数のアイデアを組み合わせて、「これまでの常識を覆す、見たことのない森の家」を目指すそうです。

■シンプルに森と親しむ

メンバーの間でも夢が広がっています。「入り口が 2 階にあったら面白くない?」「外に滑り台を付けたい」「子どもが隠れる穴も欲しいよね」。杉やヒノキ、広葉樹など、県産材をふんだんに使う予定です。

「シンプルに森と親しめる場所」を目指しています
「シンプルに森と親しめる場所」を目指しています

建設予定地は 1 区画 540 円という「破格の値段」のテントサイト横。すぐ下を小川が流れ、鳥のさえずりが聞こえます。屋外炊飯場以外に施設はなく、まさに「ありのままの自然」です。

「子どもは何もない所でも、小枝を集めて積み上げてみたり、川の石を飛び越えてみたりして楽しみますよね」と竹村さん。「森で何かを始めてもいいし、何もせずにぼーっと過ごしてもいい。森の家をシンプルに森と親しめる拠点にしていきたいです」

クラウドファンディングは 5 月末まで。目標額は 600 万円。アイデアコンペは 8 月を予定しています。詳しくはこちら

この記事の著者

ココハレ編集部

ココハレ編集部

部員は高知新聞の社員 6 人。合言葉は「仕事は楽しく、おもしろく」。親子の笑顔に出合うことを楽しみに、高知県内を取材しています。

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