9カ月の育休で「お父ちゃん」になれました|「子育て時間」⑤1歳6カ月のパパ・縣島八大さん
育児、家事、仕事のやりくりは?高知のパパ、ママにインタビュー
育児に家事、仕事…。限られた時間をどうやりくりしていますか?
高知のお父さん、お母さんの「1 日のスケジュール」を紹介する「子育て時間」。今回は 1 歳 6 カ月の女の子のパパ・縣島八大(かげしま・はちだい)さん(香南市)に話を聞きました。
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家族構成と仕事について
縣島八大さんは 40 歳。38 歳の妻と 1 歳 6 カ月の長女の 3 人家族です。
仕事はフルタイムで、香南市内の保育園で働く保育士さんです。妻もフルタイムで、高知市内の職場に通勤しています。
長女が誕生し、1歳までは妻が育休を取りました。2020 年 7 月から縣島さんが育休を取っていて、2021 年 4 月に職場復帰する予定です。育休期間は 9 カ月になります。
1日のスケジュール
育休中の縣島さんの 1 日のスケジュールがこちら。
7:00 | 起床。でも、5:00ごろから長女に起こされている。朝ご飯は妻と交代で作る |
7:20ごろ | 朝ご飯。妻がいる間にごみ捨てなどの家事をこなす |
8:00前 | 妻が出勤。家事はだいたい終わっているので、ゆっくり過ごす |
9:30ごろ | 外で遊ぶ |
10:00 | 子育て支援センターへ。ほぼ毎日通っている |
12:00 | 帰宅。お昼ご飯 |
13:00 | 長女がお昼寝している間に、部屋の片付けなど |
15:00 | 長女が起きたら、おやつ。外で遊ぶ |
17:00 | 長女は隣の実家へ。職場復帰後に預けるので、慣らしを兼ねて |
18:00 | 長女は実家で晩ご飯。自分は家事 |
19:40~20:00前 | 妻が帰宅。長女が元気だったら、一緒にお風呂に入ってもらう。ぐずぐず言う時は自分が先に入れている |
20:00~21:00 | 長女が就寝。合間に晩ご飯を食べる。気付いたら、自分はリビングで寝てしまっている |
23:00~0:00 | 就寝 |
家事は妻の出勤前に終わらせる!
1 歳 6 カ月はまだまだ目が離せない時期。家事をほぼ担当する縣島さんが最も忙しいのは朝、妻が出勤するまでの 1 時間です。「朝ご飯の後、妻が娘を見ている間に食器洗いやごみ捨て、洗濯物を畳むなどを終わらせています」。家事が一段落したらバトンタッチして、妻が出勤の準備。「朝はバタバタですね」
その分、妻が出かけた後は「長女とゆっくりしています」。Eテレを見たり、絵本を読んだり、ままごとをしたり。10 時には子育て支援センターへ。主に通うのは香南市の「にこなん」です。市外の支援センターに足を延ばすこともあります。
夕方には、自宅の隣にある実家に長女を預けます。職場復帰後は保育園のお迎えと預かりを祖父母にお願いするため、慣らし保育のように預ける練習中とのこと。「妻も帰宅が遅いし、自分も 19 時頃になりそうなので、助かります」
育休中は「職場復帰できるかなというくらい、娘とのんびり過ごせている」と話しますが、夜は「気付いたらリビングで寝てしまっている」そう。家事、育児はやはり体力を使います。
「仕事、仕事」にならないように
男性ではかなり珍しい 9 カ月という長い育休は、新年度にクラス担任を外してもらうなど、職場の協力を得て実現しました。
育休に入る前に、先輩に言われたのが「あなたはお父ちゃんやきね」という一言。その時は意味が分かりませんでしたが、子どもと毎日長い時間を過ごす中で、自分の中の「保育士目線」に気付きました。
「例えばスプーンの持ち方とか、遊び方とか、保育士としてわが子を見てしまい、『発達が』『手首をもっと動かす遊びを』なんて考えてしまうんです」。「保育士」と「父親」の切り替えがうまくいきませんでしたが、解決してくれたのは一緒に過ごす時間。「時間がたつにつれて、仕事の延長から純粋に『お父ちゃん』になれて、『娘だ』『かわいいな』と思えるようになりました。育休を取ってよかったです」
長女が生まれる前は遅くまで働くのが当たり前でしたが、育休を機に「できるだけ早く帰って、子どもとの時間をつくりたい」と考えるようになりました。復帰後は「職場の雰囲気も変えていきたい」。「みんなが早く帰れるようにフォローし合ったり、『今せないかん仕事?』と考えたりして、『仕事、仕事』とならないようにできればと思います」
育休は残り 1 カ月となりました。「温かくなってきたので、西へ東へいろいろ行ってみようかな」。長女とゆっくり過ごせる時間を楽しむ予定です。