子育て
アイコン:子育て
HOME子育て連載・コラムコラム入園・入学、引っ越し…環境の変化に不安を抱えているあなたへ|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら」㉓

入園・入学、引っ越し…環境の変化に不安を抱えているあなたへ|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら」㉓

入園・入学、引っ越し…環境の変化に不安を抱えているあなたへ|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら」㉓

子育ての悩みに寄り添ってきた「いるかひろば」の土居寿美子さんが子どもへの関わり方を紹介します

子育てで困った時、悩んだ時、相談に乗ってくれるのが地域子育て支援センターです。

コラム「こころのとびら」は、高知市の地域子育て支援センター「いるかひろば」を運営する特定非営利活動法人の理事長・土居寿美子さんが執筆。たくさんの親子に寄り添ってきた経験から、わが子への関わり方を紹介します。

2022 年度が始まりました。入園・入学、引っ越しなどで環境が変わられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、高知県外に引っ越し、不安を抱える保護者に寄り添ってきたエピソードをご紹介します。

これまでのコラムはこちら

愚痴をこぼせる「居場所」はありますか?

2022 年度が始まりました。入園式、入学式、転勤で新天地へ…。春は新たなスタートを切るご家庭もたくさんあることと思います。そして、環境の変化に伴い、不安を抱えておられる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

いるかひろばの利用者にも、同じように不安を抱えた方がたくさんいらっしゃいました。Aさんとのエピソードを紹介します。

■Aさん一家

Aさんは 4 人家族。ご夫婦とも県外出身の方です。ご主人は仕事から帰ってくるのが少し遅く、平日はAさんが 1 人で子育てをする「ワンオペ育児」の状態でした。お子さんは上が小学生、下が園児です。時にやけを言うことがあり、Aさんはわが子への関わり方に悩んでいました。

ご主人はAさんの話を聴いてくれる方で、育児やお母さんのしんどい気持ちには共感されていました。週末は育児や家事を一緒に行っていたようです。Aさんはご実家とは疎遠で、実の母親とは距離を取って過ごしていました。

子育てのこと、ご実家との関係について、これまでいろんな相談機関に相談してきましたが、なかなかスッキリはされていないようでした。

いるかひろばに来るようになったAさんのお話を、私は傾聴していきました。そのうち、いろんな話をしてくれるようになりました。

悩んでいたお子さんとの関わりについては「怒ることで気持ちを表現しているのではないでしょうか」「『嫌だ』と文句を言うのを『そんなこと言いな』と抑えるのではなく、受け流していきませんか」というふうに、その都度一緒に考えていきました。

Aさんにとって、いるかひろばは「愚痴をこぼせる居場所」になっていきました。

桜咲く春。生活環境やリズムが大きく変わる方もいらっしゃいますね
桜咲く春。生活環境やリズムが大きく変わる方もいらっしゃいますね

離れていても、電話やメール、オンラインでつながれます

Aさん一家はちょうど 1 年前に、転勤で高知市を離れることになりました。Aさんは不安で、子どもたちよりも動揺されていました。

Aさん「高知を離れたら、絶対無理」「全く知らない所で、一から人間関係をつくるのは怖い…」

私はお母さんの気持ちを受け止めました。

私「大丈夫!転勤で高知に来られた時も同じ状況でしたよ」「離れていても電話やメールでつながることができますよ」

高知に移り住み、自分で行動して友人をつくり、Aさん自身の居場所をつくってきたことを思い出してもらうようにしました。

 

Aさん一家が高知市を離れた後、1 カ月くらいは、ほぼ毎日のように、いるかひろばに連絡がありました。「子どもが落ち着かなくなった」「高知に帰りたい」と愚痴をこぼしていました。でも、月日がたつにつれて、電話やメールの回数は 1 週間に 1 回、月に数回と少しずつ減っていきました。

その頃、新型コロナウイルスの影響で保育園や学校が休校になりました。高知市の子育て支援センターも休止され、いるかひろばでは「オンラインいるかひろば」を立ち上げました。

Aさんも利用してくれるようになりました。Zoomでのやりとりは、ひろばで話しているような感覚になるようで、「リラックスできる」とおっしゃっていました。

 

Aさん一家が高知市を離れ、1 年が過ぎました。Aさんの心配ごとがなくなったわけではありませんが、新天地での生活を頑張っています。子どもたちも慣れるまでに少し時間はかかったようですが、新しい生活リズムが身につき、少しずつですが、居場所も開拓しているようです。

新たな環境に一歩を踏み出すのは不安ですし、勇気もいるかもしれません。その不安を理解してくれる誰かがいるのといないのとでは、気持ちが違うのだなと、Aさんとの関わりを振り返ると感じます。

いるかひろばは 2022 年度も皆さんの子育てを応援していきます。私たちでよければ、あなたの思いを共有させていただきたいと思っています。

 

土居さんに相談したい場合は、「いるかひろば」に問い合わせをしてください。

高知市地域子育て支援センター「いるかひろば」

  • 住所:高知県高知市六泉寺町22 港孕保育園内
  • 電話:088-834-1484
  • 利用時間:月~金曜日 9:30~15:30、土曜日(月 2~3 回)9:30 ~ 12:00
  • 駐車場:無料。4 台(身体障害者用が 1 台)。置けない場合は提携先を案内します

オンラインいるかひろばのスケジュール

  • お試しオンライン(相談も):月~金曜日 9:30~10:00
  • オンラインいるかひろば:月~金曜日。午前は 11:15~11:45 、午後は 15:00~15:30 。通所いるかひろばとつないで「集まりの時間」を行います

 

土居さんへのインタビューはこちら

この記事の著者

門田朋三

土居寿美子

高岡郡梼原町出身。保育士として 2005 年から高知市の港孕保育園に勤務。07 年から港孕保育園内にある地域子育て支援センター「いるかひろば」の常勤スタッフとして、親子に寄り添った支援に取り組んできました。19 年 11 月に特定非営利活動法人いるかひろばを立ち上げ、理事長に。20 年から、いるかひろばをNPOとして運営しています。趣味はバレーボール。洋服やケーキなど何かを作ることも好きです。好きな言葉は「一所懸命」。

関連するキーワード

LINE公式アカウントで
最新情報をチェック!

  • 毎週木曜日にお届けする「ココハレ通信」で、ココハレ編集部のおすすめ情報をお知らせしています。