仕事も子育ても理想に近づきたい。「完璧なママ」になろうと必死だった私が気づいたこと|「ゆるりとHappy子育て」③助産師・森木由美子さんが子育てを楽しめる知識、技術を紹介します
「子育てを楽しみたいけれど、うまくいかない」「かわいいはずのわが子が、かわいく思えない」。そんな思いを抱えていませんか?
コラム「ゆるりとHappy子育て」では助産師の森木由美子さんが「これを知っておくと子育てがもっと楽しめる」という知識や技術を紹介していきます。
SNSを見ていると、「おしゃれなママ」や「子どもに丁寧に向き合っているママ」の投稿が流れてきませんか?森木さんもかつては「完璧なママ」を目指していたそう。子どもが大きくなった今、気づいたことがあります。
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ご飯も洋服も手作り…自分の母に近づこうともがいていました
「毎日、時間に追われ、子どもとの時間に余裕がない」
「SNSで見かける『理想のママ』とのギャップに悩んでしまう」
そんな風に感じているママは、きっと少なくないのではないでしょうか。
私自身は、実はすごくおおざっぱな性格。なはずなのに、今思い返すと子どもたちが小さいころは、「完璧」なママになろうと必死でした。
私の母は専業主婦で、ご飯も洋服も手作りでたくさん作ってくれました。そんな母と自分を重ねて、「仕事も子育ても自分の理想に近づきたい」と、もがいていたのかもしれません。
走ったり、歩いたり、立ち止まったり…自分のペースで
子どもたちが大きくなって思うのは、「子育てはマラソンであり、青春のようなもの」だということでです。
人生で 1 回だけ、フルマラソンを走ったことがあります。
ずっと同じぺ―スで走り続けるのは、不可能!ゆっくりゆっくり走りながら、途中で「棄権」という二文字が頭に何度もちらつきました。
沿道の応援に励まされ、給水スポットでお茶を飲みながら、なんとかゴール。タイムはギリギリでしたが、充実感は半端ないものでした。
それと子育ては同じだなあって思うんです。
完璧なペースで走り続ける必要はありません。途中で立ち止まったり、ゆっくり歩いたりしてもいいのです。大切なのは、ゴールに向かって、自分のペースで走り続けること。
子育てを人と比べる必要はありません
子育ては青春時代のように、さまざまな経験や成長を伴います。子どもとの日々は予測不能で、思い通りにはいきません。
時につらいこともありますが、その中で得られる喜びや感動は、何ものにも代えがたいものです。
初めて子どもが寝返りした時、言葉を発した時、一人で自転車に乗れた時…。
自分が成功したかのような達成感に包まれた気持ちは、子育て中の方なら誰しも感じたことがあるのではないでしょうか。子どもと一緒に自分自身も成長していくことができる。そんな、かけがえのない経験ができるのが子育てなのです。
子育ては、あなただけの物語です。正解なんてありません。周りの人と比べる必要もありません
途中でつまずいたり、疲れてしまうこともあるかもしれません。そんなときは、深呼吸して休んだらいいんです。
充電したらまた一歩ずつ進んでいきましょう。
「ゆるりとHappy子育て①」はこちら。
この記事の著者
森木由美子
自分自身の出産、子育てを通して、産前産後のケアの重要性を痛感し、2015 年に助産院はぐはぐを開業。出張での産後ケアに取り組んでいます。
2 児の母。趣味はピアノ、クラリネット演奏。