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慣らし保育、園や小学校のクラス替え…お子さんに変化はありませんか?|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら」㊼

慣らし保育、園や小学校のクラス替え…お子さんに変化はありませんか?|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら」㊼

子育ての悩みに寄り添ってきた「いるかひろば」の土居寿美子さんが子どもへの関わり方を紹介します

子育てで困った時、悩んだ時、相談に乗ってくれるのが地域子育て支援センターです。

コラム「こころのとびら」は、高知市の地域子育て支援センター「いるかひろば」を運営するNPO法人の理事長・土居寿美子さんが執筆。たくさんの親子に寄り添ってきた経験から、わが子への関わり方を紹介します。

入園、入学に進級。春は子どもの環境が大きく変化する季節です。慣らし保育、園や小学校のクラス替えなどで、「何だか子どもの様子が違う」「ちょっと機嫌が悪くなったような…」と感じている方はいませんか?

コラム「こころのとびら」はこちらから

いるかひろばに新しい仲間が加わりました

2024 年度が始まりました。入園、入学、進級、転勤、引っ越し…いろんなスタートがあるかと思います。皆さんのご家庭では、どんなスタートがありましたか?

いるかひろばでは 2 人の職員が新天地に旅立ち、新たに 2 人の職員が仲間入りをしました。

旅立った職員も新たな職員も、きっと緊張しながらの毎日だと思います。焦らずにだんだんと慣れていただきたいと思っています。

いるかひろばにも新しい仲間が加わりました
いるかひろばにも新しい仲間が加わりました

新しい環境に身を置くというのは、大人でも緊張が伴います。でも、大人の場合は気持ちを「言葉」に表すことができます。

「緊張する」
「慣れるかな」
「知り合いができるかな」

つぶやきならが、自分に言い聞かせている部分もあるのではと思います。人に話すことで、共感してもらえたり、受け止めてもらえたりなどの反応を得ます。「自分だけじゃないんだ」という安心感にもつながっていくのかもしれません。

いるかひろばのある港孕保育園の園庭ではフジが咲き誇っています
いるかひろばのある港孕保育園の園庭ではフジが咲き誇っています

でも、子どもは大人のように気持ちを「言葉」に表すことがまだまだ難しいですね。

泣いたり、いつもよりも機嫌が悪くなったりなど、「態度」で表す子どもがほとんどではないかなと思います。

「いつもは泣かないのに…」「機嫌が悪いことなんてなかったのに…」

保育園に入園する際に経験する「慣らし保育」。いるかひろばでは毎年、慣らし保育の後に利用してくださる親子がいます。お子さんのほとんどは、今までとは様子が違います。

  • いつもは泣かないのに、泣きながら来所する
  • 機嫌が悪い
  • お母さんのそばから離れない

そんな時、私たちは「いっぱい泣いていいからね」と声をかけます。そして、様子を見ながら関わっていきます。

  • 必要以上に声かけをせずに見守る
  • 「ママに抱っこしてもらおうね」と声をかける
  • その子どもの好きなおもちゃを前に置き、様子を見ていく

このような見守りをしていると、お子さんは徐々に落ち着き、いつもの様子に戻ります。

子どもさんの様子を見ながら関わっています
子どもさんの様子を見ながら関わっています

土曜日は入園した子どもの利用が多いです。「小学生親子との交流日」なので、小学生の親子も遊びにきます。

クラス替えによるお子さんの変化についても、よく伺います。

  • 園(学校)に行きたがらない
  • 前のクラスがよかった
  • 毎日泣く
  • 機嫌が悪い。この前まではそんなことなかったのに…
新しい一歩を踏み出す時期。子どもも緊張します
新しい一歩を踏み出す時期。子どもも緊張します

「いつもと違う」「今まではこんなことなかったのに…」という子どもの変化は、子どもが出している気持ち、サインなのではないでしょうか。

「先生がイヤ」とか「園や学校がイヤ」という場合もまれにあるかもしれません。でも、私が思うに、大半は環境の変化からくる不安なのではないかなと思います。

親の思いは、理解や共感をしてくれる相手を選んで話しましょう

子どもがそういったサインを出している時、大人はどう関わっていったらいいでしょうか。

わが家では「イヤだ!」という子どもの思いに必要以上に共感すると、余計にヒートアップしました。

なので、子どもが泣いている時はそっとしておきました。そして、少し落ち着いてきたところで、子どもの好きな遊びを、私がやってみました。

すると、子どもはだんだんと遊びに寄ってきて、遊ぼうとします。その様子を見守っていると、いつもの子どもの行動に戻る。その繰り返しでした。

子どもからのサインを受け止めていきたいですね
子どもからのサインを受け止めていきたいですね

親の思いを伝えると、子どもの機嫌が余計に悪くなるということにも気付きました。自分の思いは、理解や共感をしてくれる人に話す。これも、ストレス軽減につながる大事なことだと思います。

ただし、話をする相手を間違えてしまったら、余計にストレスがたまります。分かってくれなさそうな人には伝えず、相手を選んで話をしていきましょう。

子どもたちは周囲と関わりながら、成長していきます
子どもたちは周囲と関わりながら、成長していきます

日頃の育児に加え、さらに気を使うことが増えるかもしれないこの時期。ストレスをため込む前に、よろしければ、いるかひろばにつぶやきに来てみませんか。

いるかひろばは、皆さんの子育てを応援しています。

 

土居さんに相談したい場合は、「いるかひろば」に問い合わせをしてください。

高知市地域子育て支援センター「いるかひろば」

  • 住所:高知県高知市六泉寺町22 港孕保育園内
  • 電話:088-834-1484
  • 利用時間:月~金曜 9:30~12:00、12:30~15:30  日 、土曜日(月 2~3 回)9:30 ~ 12:00
  • 駐車場:無料。4 台(身体障害者用が 1 台)。置けない場合は提携先を案内します

オンラインいるかひろばのスケジュール

  • お試しオンライン(相談も):月~金曜日 9:30~10:00
  • オンラインいるかひろば:月~金曜日。午前は 11:00~11:30 、午後は 15:00~15:30 。通所いるかひろばとつないで「集まりの時間」を行います

 

土居さんへのインタビューはこちら

【ココハレインタビュー】「いるかひろば」理事長・土居寿美子さん|しんどい気持ち、安心して話して

この記事の著者

門田朋三

土居寿美子

高岡郡梼原町出身。保育士として 2005 年から高知市の港孕保育園に勤務。07 年から港孕保育園内にある地域子育て支援センター「いるかひろば」の常勤スタッフとして、親子に寄り添った支援に取り組んできました。19 年 11 月に特定非営利活動法人いるかひろばを立ち上げ、理事長に。20 年から、いるかひろばをNPOとして運営しています。趣味はバレーボール。洋服やケーキなど何かを作ることも好きです。好きな言葉は「一所懸命」。

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