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きょうだいげんかはいつまで続く?どうしたら落ち着く?関わりは「小競り合いになる前」|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら」㊿

きょうだいげんかはいつまで続く?どうしたら落ち着く?関わりは「小競り合いになる前」|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら」㊿

子育ての悩みに寄り添ってきた「いるかひろば」の土居寿美子さんが子どもへの関わり方を紹介します

子育てで困った時、悩んだ時、相談に乗ってくれるのが地域子育て支援センターです。

コラム「こころのとびら」は、高知市の地域子育て支援センター「いるかひろば」を運営するNPO法人の理事長・土居寿美子さんが執筆。たくさんの親子に寄り添ってきた経験から、わが子への関わり方を紹介します。

いるかひろばに寄せられる相談の一つが「きょうだいげんか」。「いつまで続く?」「どうしたら落ち着く?」と悩んでいませんか?関わるタイミングは「小競り合いになる前」がいいそうです。

コラム「こころのとびら」はこちらから

「きょうだいげんかを何とかしたいです」

いるかひろばにはさまざまな相談が寄せられます。きょうだいげんかで悩んでおられる方々の声は少なくありません。

「きょうだいげんかを何とかしたいです」

「いつ頃まで続きますか?」

「どうしたら落ち着きますか?」

などなど。

毎日ご苦労さまです。

楽しく遊んでいることも多々ありますが…(写真はいずれも本文とは関係ありません)
楽しく遊んでいることも多々ありますが…(写真はいずれも本文とは関係ありません)

皆さんは、ごきょうだいはおられますか?少し私の家族のことをお話させていただきますね。

私は 3 人きょうだいの真ん中です。三つ上に姉がいて、六つ下に弟がいます。

世間一般に言う「仲が良いか、悪いか」というくくりで表現すると、仲が良い方ではありません。

幼少期はよくけんかもしました。大人になってからも用事がない限り、会うことがありません。会っても、必要なこと以外、あまり話もしていません。

きょうだいとの関わり方はそれぞれだと思います
きょうだいとの関わり方はそれぞれだと思います

お互い、それぞれの生活が忙しいということもありますが、必要性をあまり感じないからかもしれません。加えて、3 人それぞれの「気質」も関係しているように思います。私と弟とは特に、考え方が全く異なります。要は「反りが合わない」といったところでしょうか。

そこに気づいてからは、特に必要な時以外に接点を持たなくなってきました。その方がお互いしっくり来るし、気楽だとも気づきました。今でも距離を置いて付き合っています。

小競り合いがヒートアップ!本格的なけんかになります

私の長男と次男は幼少期の頃、しょっちゅう小競り合いをしていました。でも、仲が悪いわけでもありません。それぞれの気質や考え方に合わせた関わりを意識するため、よく 2 人を観察しました。

例えば、ブロック遊び。

最初はそれぞれが何かを作り、楽しく遊んでいます。でも、別々の物を作っているので、当然ブロックが足りなくなります。そうなると取り合いになります。

うまく車を走らせるには?2人で協力中
うまく車を走らせるには?2人で協力中

ヒートアップすると、お互いの感情が止められなくなり、小競り合いが始まり、そのうちに本格的なけんかになっていきます。けんかを収めるまでに時間のかかること!

何とか落ち着いて遊んでほしいなと思い、関わりを試行錯誤しました。

けんかの発端は?観察してみて分かったこと

よくよく 2 人を見ていると、けんかの発端があるということに気づきました。そして、小競り合いになる前に関わると、案外落ち着いて遊びが続くと感じました。

それからは、2 人が一緒に遊ぶ時には少しだけ関わるようにしていきました。

何か入ってる?
何か入ってる?

ブロック遊びになると、さりげなく 2 人の間に入ります。

私:「何作るの?」

お兄ちゃん:「車」

弟:「お家」

2 人の話を聞きながら、ブロックをほぼ二つに分けて、それぞれの前に寄せます。少し残ったブロックを 2 人に見せて、

私;「これ、使う人?」

「は~い」と言った方に、ブロックを置いていきます。2 人が同時に欲しがった時は別の形のブロックを見せます。

私:「これとこれ、どっちがいる?」

こんなふうに、2 人に選択をしてもらいます。

それぞれの気持ちをくみながら
それぞれの気持ちをくみながら

それでも同じ物を選ぶこともあります。そんな時には

  • じゃんけんで決める
  • 2 人の真ん中にブロックを置いて、「1、2、3」の合図で早く取った方が勝ち

などなど。

ブロック遊びの前に少しだけ楽しい思いを体験して、ブロック遊びに移りました。

その時に、「できたら見せてね」と伝えました。

「好きな物を作り、ママに見せる」という気持ちに集中して遊ぶようになり、小競り合いはずいぶん減りました。

「けんかしたらダメ」と伝えるよりも

今回ご紹介したのは、私の余裕がある時に行っていた関わり、「あの手この手」の一つです。

いるかひろばの利用者から話を聞きながら、子どもたちだけで上手に遊べるご家庭は少ないのではと感じています。

「けんかしたらダメ」

「仲良く遊びなさい」

このように、「上手に遊んでもらいたい」という親の気持ちだけを子どもに伝えても、子どもが実行するのは難しいのではないでしょうか。

きょうだいで楽しく遊べるように、親ができることがあります
きょうだいで楽しく遊べるように、親ができることがあります

お子さんが小さい時ほど、こちらを意識してみてください。

  • 子どもの気持ちをくむ
  • 少し手をかけてあげる
  • 関わってあげる

ちなみに、長男と次男のきょうだいげんかは次男が中学生になると、落ち着きました。それぞれの気質、交友関係が確立しつつあった頃でしょうか。

子どもへの関わりは長く続きます。「あの手この手」を考えるのが難しい時には、どうぞ声を上げてください。一緒に考えていきましょう。

 

土居さんに相談したい場合は、「いるかひろば」に問い合わせをしてください。

高知市地域子育て支援センター「いるかひろば」

  • 住所:高知県高知市六泉寺町22 港孕保育園内
  • 電話:088-834-1484
  • 利用時間:月~金曜 9:30~12:00、12:30~15:30  日 、土曜日(月 2~3 回)9:30 ~ 12:00
  • 駐車場:無料。4 台(身体障害者用が 1 台)。置けない場合は提携先を案内します

オンラインいるかひろばのスケジュール

  • お試しオンライン(相談も):月~金曜日 9:30~10:00
  • オンラインいるかひろば:月~金曜日。午前は 11:00~11:30 、午後は 15:00~15:30 。通所いるかひろばとつないで「集まりの時間」を行います

 

土居さんへのインタビューはこちら

【ココハレインタビュー】「いるかひろば」理事長・土居寿美子さん|しんどい気持ち、安心して話して

この記事の著者

門田朋三

土居寿美子

高岡郡梼原町出身。保育士として 2005 年から高知市の港孕保育園に勤務。07 年から港孕保育園内にある地域子育て支援センター「いるかひろば」の常勤スタッフとして、親子に寄り添った支援に取り組んできました。19 年 11 月に特定非営利活動法人いるかひろばを立ち上げ、理事長に。20 年から、いるかひろばをNPOとして運営しています。趣味はバレーボール。洋服やケーキなど何かを作ることも好きです。好きな言葉は「一所懸命」。

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