新聞記事を使ってSDGsを学びました|週間高知の子どもニュース(2021年7月24~30日)
スタートした夏休み。高知の子どもたちは早速、各地でさまざまな学習や活動に取り組んでいます。
新聞記事を使ってSDGs(持続可能な開発目標)を学ぶイベントが26日、土佐市高岡町乙の市民図書館で開かれ、児童らが環境保全などへの理解を深めました。
2021 年 7 月 24 ~ 30 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。
目次
出張「読もっか」盛況、人気企画に児童挑戦
(高知新聞 2021 年 7 月 24 日掲載)
読もっかこども高知新聞の投稿企画などを体験できる〝出張〟イベント「読もっかDAY」が23日、高知市高須1丁目の高知新聞住宅総合展示場「LIM(ライム)」で開かれた。約60人の親子連れらでにぎわい、紙面のおなじみ企画などに取り組んだ。
「夏休みに楽しみながら学ぶ機会を提供しよう」と高知新聞社が主催。児童らは企画に挑戦するたびに、景品付きゲームに参加できる。
新聞の見出しから五、七、五の単語を切り取って作る「コラージュ川柳」では、新聞を広げ、「菅首相」や「コロナ対策」などの時事ワードを見つけては指折り。「スタイルを ギュッと改善 大谷で」などの作品を仕上げ、満足そうな表情を浮かべていた。
一方、漫画家、村岡マサヒロさんのイラストに対して「とぼけた」解答をする「おとぼけ小テスト」には保護者も四苦八苦。「村岡さんを笑わせたい。大人も一緒に考えると面白い」などと話し、子どもと頭をフル回転させていた。
付属小学校3年の佐竹星南(せな)さんは「今までも読もっかに投稿したけど、載ったことがない。いいのができたので掲載されたらいいな」と笑顔だった。
イベントは24日(午前10時~午後2時)も開催。新型コロナウイルス感染防止のため、予約制で行われるが、混雑状況に応じて当日参加も可能。(新田祐也)
学校空襲の犠牲者95人を慰霊 黒潮町・上川口小
(高知新聞 2021 年 7 月 24 日掲載)
幡多郡黒潮町上川口の上川口小学校で23日、終戦直前に同校の前身、上川口国民学校への空襲で犠牲になった95人の慰霊祭が行われ、住民らが平和への思いを新たにした。
1945年7月23日未明、米軍機が国民学校を中心に24発の爆弾を投下。校舎に駐屯していた兵士93人と、近隣の住民2人が亡くなった。
この惨事を忘れないようにと、住民有志が毎年慰霊祭を行っており、この日は住民や遺族、上川口小の児童ら約30人が参列。校庭にある「被爆の地」の碑に手を合わせ、犠牲者の冥福を祈った。
参列した近くの安光平さん(92)は「戦争はいかん、ということを子どもたちに知ってもらいたい」と話していた。(河本真澄)
一休さんになれるかな?児童が掃除や瞑想のミニ修業 高知市の竹林寺
(高知新聞 2021 年 7 月 24 日掲載)
高知市の竹林寺で23日、子ども向けイベント「お寺でミニ修業!一休さん体験」が行われた。〝小さな僧侶〟たちが掃除や瞑想(めいそう)、地獄絵図の絵解きなどを通じ、心の修業に励んだ。
県内の小学1~3年生の男女10人が参加。袈裟(けさ)に着替えて〝一休さん〟になりきると、書院の廊下を木目に沿って丁寧に水ふき。周りをぴかぴかにした後は、座禅を組んで瞑想に挑んだ。
「自分の心の弱いところや嫌な思い出を外に出すように」。僧侶の助言を受け、伸ばした背筋でゆっくりと息を吐く子どもたち。せみ時雨と静寂が交錯する中、時折ビシッと警策の音が響いた。
おどろおどろしい地獄絵図の絵解きでは、「地獄では人にしてしまった悪いことが自分に返ってくる」などと善悪について説明を受けた。野市小3年の田中琉丸(るまろ)君(9)は「怒られた時、つい、うそをついちゃうことがある。地獄で舌を抜かれないように、正直でいなきゃ」と話していた。
体験は城西館(同市上町2丁目)が企画。竹林寺の協力で毎年この時期に行っており、10回目。(福井里実)
北川小の手話学習20年、思いやり育む 近隣町村にも拡大
(高知新聞 2021 年 7 月 25 日掲載)
安芸郡北川村の北川小学校が取り組んでいる手話学習が20年を迎えた。全校児童が6年間の授業を通じて、聴覚障害者らハンディを抱える人への思いやりや人権意識を育んでおり、取り組みは近隣の学校にも広がっている。
地元の「中芸手話サークルぬくもり」の上村由子代表(67)が北川小の教員と知り合いだった縁で、2002年に始まった。現在は音楽の授業を年間4時間使い、低、中、高学年に分かれて上村さんらメンバーの指導を受けている。
自己紹介や数の数え方など基本的な動作を学ぶほか、聴覚障害者を招き直接指導を受けたり、ゲームをしたりして交流。1月には1年間の学習の集大成として人権発表会を開催し、手話を交えた歌を披露している。
同校で勤務した教諭が、赴任先で手話の良さを校長らに訴えてその輪が拡大。現在は近隣3町村の小学校でも手話学習が行われている。
上村さんは「北川小の子どもの手話は分かりやすい、と聴覚障害者にも好評。相手の立場に立ち、分かりやすい表現を意識しているからだと思う」と目を細める。
授業以外で手話を使う機会はほとんどないが、4年の田中怜奈さん(9)は「みんなで教え合って覚えられるところが好き」。6年の小原美空さん(11)は「自分の手話が相手に通じた時の感動が忘れられない」と、それぞれ楽しみながら学んでいる。
山崎美砂校長(55)は「手話を学ぶことは多様性を理解し、コミュニケーション能力を高めることにつながる。今後も続けていきたい」と話している。(植村慎一郎)
児童ら新聞記事や本でSDGs学ぶ 土佐市民図書館
(高知新聞 2021 年 7 月 27 日掲載)
新聞記事を使ってSDGs(持続可能な開発目標)を学ぶイベントが26日、土佐市高岡町乙の市民図書館で開かれ、児童らが環境保全などへの理解を深めた。
同図書館が高知新聞販売所でつくる高新会の協力を得て開催。午前と午後の部に児童生徒ら計16人が参加した。
児童と保護者12人が参加した午前の部では、高知新聞高岡西販売所の大崎健所長(55)を講師に、新聞記事からSDGsの17目標に当てはまる内容を抜き出した。SDGsに関する本を図書館内から手分けして探し、「動物の生き方を知ることがSDGsにつながる」などと選んだ理由を発表した。
蓮池小学校4年の梅原安莉さん(10)と田鍋真帆さん(10)は「普段の生活でもSDGsを意識したいと思った」と笑顔。同図書館は「イベントを通して図書館に親しんでもらえたらうれしい」と話していた。(山崎友裕)
中土佐ジュニア消防団結成
(高知新聞 2021 年 7 月 27 日掲載)
中土佐町内の児童による「中土佐ジュニア消防団」の結団式がこのほど、同町久礼の高幡消防組合中土佐分署で行われた=写真。
町内3小学校の3~6年生13人で発足。県の少年消防クラブサマーキャンプなどで訓練を積み、地域の防災活動に参加する。22日の結団式で佐野惺志朗団長(10)=久礼小5年=は「防災の勉強をして困っている人を助けられるようになりたい」と意欲を見せていた。
土佐塾中生が探究学習でアイス販売 高知市
(高知新聞 2021 年 7 月 28 日掲載)
土佐塾中学校(高知市)の「まなび創造コース」の生徒が、同市南御座の「高知 蔦屋書店」でアイスを販売している。探究学習の一環で8月1日まで。
今春設置された同コースでは基本的に一斉講義式の授業は行わず、生徒の興味や関心に応じた個別的な学習を進めている。
1学期のテーマは「アイス」。社会でアイスの歴史を学び、国語では商品を紹介するポップ作りに挑戦。家庭科では実際に作って味わうなど、各教科で学んできた。
店頭販売は、コミュニケーション能力や接客などの力を養おうと企画し、生徒が「高知アイス」(吾川郡いの町)の商品を売り込んだ。西谷のどかさん(12)は「声を掛けてもなかなか買ってくれん。物を売るのはハードルが高い」と話していた。(石丸静香)
川のプール気持ちいい 黒潮町の園児が今夏初泳ぎ
(高知新聞 2021 年 7 月 29 日掲載)
川のプール、冷た~い! 高知県幡多郡黒潮町上川口を流れる蜷川(みながわ)の河川プールで27日、近くの大方くじら保育所の園児31人が、今夏の初泳ぎを楽しんだ。歓声を上げて飛び込んだ園児は「気持ちいい」「魚がおる!」と大はしゃぎだった。
1992年に県中村土木事務所(現県幡多土木事務所)が、河口から約300メートル上流の浅瀬に造った。大雨などでたまる土砂は町と土木事務所が交代で取り除き、遊泳環境を整えている。
晴天に恵まれたこの日、準備体操を終えた園児は元気よく川へ。保育士や保護者が見守る中、水面に浮かんだり、クロールで泳いだり。網でエビや魚を捕まえた園児は「見て! 捕れた!」とうれしそうだった。
泳ぐのが大好きという入野詠太ちゃん(5)は「上手に潜れて楽しかった」と目を輝かせていた。(河本真澄)
竹の水鉄砲作り、親子で楽しむ 高知県佐川町
(高知新聞 2021 年 7 月 29 日掲載)
親子で竹を使った工作を楽しむ教室がこのほど、高知県高岡郡佐川町甲の交流施設「さかわ夢まちランド」駐車場で開かれた。小学生と保護者ら約20人が、高齢者らに教わりながら水鉄砲と箸作りに挑戦した。
佐川地区のあったかふれあいセンター「夢まち」が主催し、毎年開催している。
24日は、住民ボランティア約30人が子どもたちに指導。慣れない小刀での作業に苦戦する児童に「体に引き付けてやった方が力が入る」などとアドバイスしていた。
竹の筒に穴を開けた水鉄砲で早速遊んだ児童らは「めっちゃ飛ぶ!」と歓声を上げていた。佐川小学校5年の中城望愛(のあ)さん(10)は「今日は作ったお箸で晩ご飯を食べたい」と声を弾ませていた。(楠瀬健太)
テナガエビ捕れた!ゴリもアユも...高知・物部川で「川遊び教室」児童ら歓声
(高知新聞 2021 年 7 月 30 日掲載)
香南市野市町上岡の物部川でこのほど、川遊び教室が開かれ、流域に住む親子30人がテナガエビなどの生き物を捕まえて歓声を上げた。
国土交通省高知河川国道事務所と、流域住民らでつくる「物部川21世紀の森と水の会」が地元の川に親しんでもらおうと毎年開催している。
参加者は27日午前中に試薬を使った水質調査を行い、午後はきれいな川にはどんな生き物がいるのかを捕って確かめた。同会の常石勝さん(64)が講師となり、長い棒の先に小さな網が付いた「えび玉」の使い方を伝授。児童はモクズガニやゴリ、アユカケを捕まえ、「大きい!」「やったー」と大喜びしていた。
楠目小学校3年の中島隆太君(8)は「ゴリもアユもいっぱいおった。毎日でも来たい」と目を輝かせていた。(深田恵衣)