地域の防災を担う存在になろう!|週刊高知の子どもニュース(2022年8月6~12日)
今週は 3 年ぶりによさこいが帰ってきました。8 月 10、11 日に開かれた「よさこい鳴子踊り特別演舞」では、高知の子どもたちも「よっちょれ、よっちょれ」と熱い踊りを披露しました。
香南市の旧岸本小学校では、子どもたちに地域の防災を担う存在になってもらおうと、防災キャンプが行われました。市こどもボランティア隊の小学生たちが災害時の対応を学びました。
2022 年 8 月 6 ~ 12 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。
目次
プログラミングに興味もって 南国市で競技周知のワークショップ
(高知新聞 2022 年 8 月 6 日掲載)
子どもたちにプログラミングの全国競技会の存在を知ってもらおうと土佐教育研究会は5日、南国市の海洋堂SpaceFactoryなんこくでワークショップ(WS)を開いた。
宇宙エレベーターロボットのプログラミング全国競技会は2013年から毎年開催。80校ほどの小中高校が参加している。WSには、競技会実行委員長で、神奈川大学付属中高副校長の小林道夫さん(59)を講師に招いた。
この日は南国、香南、香美市の小学生と高校生計約20人が参加。ブロック玩具「レゴ」のプログラミング教材で、高さ約2・5メートルの宇宙ステーションにピンポン球を運ぶロボット作りに挑戦した。
参加者は、球を置く台の形状を変えるなどロボットを調整し、動きやスピードなどをプログラミング。試行錯誤しながらミッションをクリアした。大篠小3年の岡崎涼帆さん(8)は「ロボットを回す方向を変えたりして、球を4個運べた。大会の映像を見て、私も出てみたくなった」と話していた。(深田恵衣)
高校新設やAEDの屋外設置を…大月町で子ども議会 小中生14人が登壇
(高知新聞 2022 年 8 月 6 日掲載)
子どもたちの意見を町づくりに反映させようと5日、幡多郡大月町議会議場で子ども議会が開かれた。大月小学校と大月中学校の各7人が登壇し、岡田順一町長ら町執行部に日々の生活で気付いた地域の課題をぶつけた。
中学生は、自動体外式除細動器(AED)をいつでも使えるよう、公共施設での屋外設置を要望。岡田町長は「保管できる条件を踏まえ検討する」と応じた。また、空き家を活用した地域おこしを求める意見には、チャレンジショップや旧小才角小を改修して整備中の長期滞在複合施設を例示し「町になかった産業が芽吹いてほしい」と述べた。
小学生は「町で働く人を増やすために高校をつくれないか」と提案。伊与田利実教育長は「新設は難しい」としつつ「町のために頑張ろうと思う人が増えるよう、町の良さや課題を知る教育を続ける」と答えていた。
大月中3年の宮地瑛仁(えいと)さん(14)は「自分たちの質問を機に、少しでも町が良くなってほしい」と話していた。(坂本出)
伝統の七夕飾り「わら馬」に無病息災願う 須崎市でワークショップ
(高知新聞 2022 年 8 月 7 日掲載)
須崎市など高幡地域の七夕飾り「わら馬」を手作りするワークショップ(WS)が6日、同市青木町のすさきまちかどギャラリーで行われた。
わら馬は無病息災を願う伝統的な厄よけとして知られ、旧暦の七夕に合わせ、雄と雌の一対を玄関などに飾る。
WSには地元の中学生らが参加し、湿らせたわらを木づちでたたいて柔らかくしてから編んでいった。わら馬は頭の向きなどで雌雄に違いがあり、生徒らは約1時間で雌を完成させた。須崎中学校2年の松本海風さん(14)は「前から関心があったので作り方を覚えられてよかった。上手にできたので部屋に飾りたい」と楽しんでいた。
周辺商店街で14日まで開かれている「すさき七夕かざりの夏まつり」の一環。ギャラリーでは、少し形が違う高岡郡津野町、中土佐町のわら馬も展示している。問い合わせは同ギャラリー(050・8803・8668)へ。(富尾和方)
野根中生徒がアユ釣り体験 東洋町の野根川
(高知新聞 2022 年 8 月 9 日掲載)
アユ釣りの経験がない子どもたちに地元ならではの遊びを体験してもらおうと、安芸郡東洋町の野根川でこのほど教室が開かれ、野根中学校の全校生徒3人がさおを振った。
野根川漁協の組合員が企画。同漁協の弘田賀䡄さん(69)ら2人が4日、同校を訪れ、仕掛けの結び方や餌の付け方を指導。教職員も加わり、野根川でさおを出すと、約2時間で75匹を釣り上げた。
2年の松吉冬也さん(13)は「初めてだがたくさん釣れてすごく楽しかった。自分でも道具をそろえてまたやってみたい」と笑顔。弘田さんは「さすが野根の子どもたち。のみ込みが早く、上手に釣っていた」とにこやかに話していた。(板垣篤志)
夏の思い出つくろう 高知市で大学生ら子どもと遊びで交流
(高知新聞 2022 年 8 月 11 日掲載)
夏休みの思い出に工作や昔遊びなどを楽しむ「夏休み体験パーク」が9日、高知市朝倉戊の県立ふくし交流プラザで開かれ、小中学生約60人が学生ボランティアと交流した。
NPO法人「GIFT(ギフト)」と高知大の学生サークル「和(なごみ)サークル」が企画。子どもの居場所づくりのPRに、ひとり親家庭への支援も兼ねて行った。
運営には高知学園大、高知県立大、高知工科大の学生や高校生も協力。ペットボトルを使った万華鏡作りや、けん玉、即興劇など14ブースを設置。訪れた子どもたちが次々と挑戦していた。
子どもたちは年齢の近い学生とすぐに打ち解け、保護者にも「長時間過ごせる場所はありがたい」と好評。スライムなどを作った小学3年の女児は「大学生に優しく教えてもらえた」と喜んでいた。
子どもの居場所づくりは、GIFTが運営する地域コミュニティー施設「クルム」(同市朝倉己)で9月から始める予定。副理事長の真鍋大輔さん(47)は「子どもたちの体験の場がコロナで減っている。感染対策を取りながら、異年齢交流の場を設けていきたい」と話していた。(門田朋三)
いの町の活性化策を中学生が質問 子ども議会に9人登壇
(高知新聞 2022 年 8 月 11 日掲載)
吾川郡いの町の中学生が町に提言などを行う「子ども議会」がこのほど、同町議会議場で開かれ、5校の生徒9人が人口増などの地域活性化策や学校生活への支援について町執行部に質問した。
まちづくりに関心を持ってもらい、町政に意見を反映させようと隔年で開催している。
8日の議会で伊野中3年の谷脇悠真さんは、町に若者を呼び込むため「自然を生かしたアクティビティーなどをつくってはどうか」と提案。執行部は「移住推進や雇用創出に取り組んでいる。仁淀川のカヌーやラフティングといった体験メニューもあり、それらを磨き上げていく」などと答弁した。
そのほか「通学路に街灯がなく、下校時は暗くて危険。設置を」「お年寄りらが買い物できない中山間地域への支援を」といった要望も出された。
閉会後、藤岡孝雄教育長が「問題意識を持ち、考える習慣や解決策を見つける力を身に付けてほしい」と呼びかけた。伊野南中3年の高橋茉瑚さんは「町の施策がつくられていくイメージがつかめ、とても勉強になった」と充実した様子だった。(谷川剛章)
災害時の対応学ぶ 児童防災キャンプ 香南市
(高知新聞 2022 年 8 月 11 日掲載)
子どもたちに地域の防災を担う存在になってもらおうとこのほど、香南市香我美町岸本の旧岸本小学校で市主催の防災キャンプが行われ、市こどもボランティア隊の小学生14人が災害時の対応を学んだ。
同隊は市社会福祉協議会の呼び掛けで発足し、小中学生が自ら企画した奉仕活動を実施。5月には市内でウクライナ支援の寄付を募った。今回はその活動を知った市防災対策課が「災害時なども地域のリーダーになってほしい」と8日の防災キャンプに招いた。
児童は起震車や炊き出し、けがの応急処置など七つのメニューを体験。耳が聞こえない人との意思疎通を想定した「避難所ジェスチャーゲーム」では、相手の動きから毛布や水などの必要物資を判断し避難所へ運んだ。
野市東小4年の速渡祐聡君(9)は「倒れた人の助け方や避難所で必要なものなど、初めて学んだことが多かった。友達にも教えてあげたい」と話していた。(深田恵衣)
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