「赤ちゃんが危ない」。順調な妊娠が一転しました|比島交通公園・山ちゃん!新米パパになりました①
高知県立交通安全こどもセンター園長・山崎勇人さんが初めての子育てを紹介します
「比島交通公園」の愛称で親しまれる高知県立交通安全こどもセンター。園長の「山ちゃん」こと山崎勇人さんは地域の主任児童委員も務め、交通公園を親子の居場所にしていこうと活動しています。
2023 年 2 月に長男が生まれ、初めての子育てに挑戦中!「新米パパ」の日々をつづります。
第 1 回は出産のエピソードです。妻・せんちゃんの妊娠経過は順調。「お産も順調」だと思っていましたが…。
コラム「比島交通公園・山ちゃんです!」はココハレの「コラム」でご覧いただけます
子育ての支援者から、当事者になりました
2022 年度はココハレのコラム「比島交通公園・山ちゃんです!」の執筆を通して、子育てを考えてきました。
園長や地域の民生委員、主任児童委員として、これまでは「支援する側」だった僕が、2023 年 2 月に新米パパになりました。
ココハレのコラムも「比島交通公園・山ちゃん!新米パパになりました」にリニューアル。当事者として子育てを考えていきたいと思います。
新しいコラムの登場人物は妻の「せんちゃん」、息子の「ゆっくん」、そして僕「山ちゃん」です。よろしくお願いします!
妊娠経過は順調!安心しきっていました
せんちゃんの妊娠が分かったのは昨年の夏前。産院通いが始まりました。
最初は心拍の確認!本当に育っていってくれるのか、どのような変化が訪れるのか、夫婦で不安いっぱいだったのを覚えています。
子育て世代包括支援センターに妊娠届を出し、母子手帳を受け取りました。妊娠初期は心配ごとも多く、安定期までがとても長く感じたのを覚えています。
新型コロナウイルスの感染対策で、僕は妊婦健診に付き添えませんでした。仕事から帰って、せんちゃんから今日撮ったエコー写真を見せてもらって「こんなんだったよ!」と聞くのが楽しみになりました。
その後の健診でもおなかの赤ちゃんはいつも「標準で順調」と言われ、僕たち夫婦は安心しきっていました。
緊急帝王切開の知らせ。男親は待つしかできませんでした
予定日を過ぎた 2 月下旬、お産の兆候があり、せんちゃんを病院に連れて行きました。コロナで立ち会い出産はできず、男親は院内で待つこともできません。「誕生後、2 時間以内に 15 分程度面会できる」というルールで、僕は自宅に戻り、せんちゃんからの電話を待ちました。
電話がかかってきました。せんちゃんではなく、病院からでした。
「奥さん、頑張ってるんですけど、赤ちゃんが危ないので、帝王切開でオペになります。今から来れますか?」
えーっ、どうして?!生きた心地がせず、病院に駆けつけました。
病院に着いたのが 18 時半過ぎ。「しばらくお待ちください」と言われ、僕は 1 人、待合室に残りました。お産が終わり、先生が説明に来られたのが 20 時前。沈黙の約 90 分間、僕は待つことしかできないのか…と無力さを感じました。
先生の説明では、お産がなかなか進まず、赤ちゃんの脈が弱くなり、しんどい状態になったそうです。
ベッドは医師、看護師、助産師さんらに取り囲まれ、緊迫した雰囲気に。せんちゃんは「涙が出て過呼吸になった」と話していました。
赤ちゃんは新生児仮死状態となり、生まれてすぐにNICUへ。母子ともに大変なお産となったと聞かされました。
出産は母子ともに命懸けだと実感しました
息子・ゆっくんの出生時の体重は 3114 g、身長は 51 cm。胎内での育ちは上等でした。その後の経過は順調で、せんちゃんは 5 日間、息子・ゆっくんは 1 週間で退院できました。
僕たち夫婦にとって初めての出産は「母子ともに命懸けだ」と実感する機会となりました。
予想外の展開でスタートした 3 人での生活。無事に生まれてきてくれたことに感謝しながら、ドタバタ育児の真っ最中です。「育児には正解がない」と聞いてはいましたが、本当ですね。
「民生委員・児童委員」に妊娠、子育ての困りごとを相談できます
山崎さんは高知市の江ノ口東地区の主任児童委員として活動しています。主任児童委員は民生委員・児童委員の中でも、特に子どもや子育ての相談を専門にしている人です。
民生委員・児童委員は厚生労働大臣から委嘱されたボランティアで、各地域にいます。妊娠期、子育ての困りごとも相談できます。市町村の窓口に問い合わせてみてください。
- 住所:高知県高知市比島町 4 丁目 8
- 電話番号:088-822-0777
- 利用時間:8:30~18:00。年末年始は休園。園内の消毒などで臨時休園があります
- 駐車場:無料。交通公園の専用駐車場は島津病院の南側に 30 台程度。島津病院の駐車場(交通公園の正門前)は日曜日のみ利用できます