安芸市・赤野獅子舞、4年ぶりに子どもたちが熱演しました!|週刊高知の子どもニュース(2023年7月24~30日)
トライアスロン、ブルーベリー狩り、子ども議会、いのぐ特派員…高知の子どもたちのニュースをお届けします
安芸市の大元神社などで夏神祭が行われ、県無形民俗文化財「赤野獅子舞」が 4 年ぶりに奉納されました。地元の子どもたちも参加し、熱のこもった演舞に大きな拍手が送られました。
2023 年 7 月 24 ~ 30 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。
目次
- パラグアイ野球少年が高知・越知町訪問、U12代表20人 FDが縁、試合観戦も
- 赤野獅子舞、子どもたちの熱演再び 4年ぶりの奉納に拍手と笑い 安芸市
- いのぐ特派員中学生6人が高知市で研修 8/3~5に東北被災地へ
- トライアスロンに児童76人が挑戦 奈半利町
- 地域おこし協力隊員は日頃何してる? 高知・日高村で「まるわかり展」8/4までパネルやワークショップでPR
- 合同で部活動、統合後の校舎使用…須崎市の中高生、子ども議会で行政に意見
- 4年ぶりの夏祭り 山里にぎわい戻る 香南市西川地区
- 子ども議会「交通、防災もっと安全に」 宿毛市 小学生が要望
- ブルーベリー狩り 地元児童ら楽しむ 四万十町の観光農園
- クイズや劇で自由民権運動を学ぶ 高知市の記念館で小中学生「歴史教室」
- 防災や高齢者の買い物支援は? 小中生19人が市政をただす 香南市で子ども議会
- 北海道滝上町の児童らが仁淀川を満喫 越知町の子どもと交流
- 龍河洞の神秘、小中生学ぶ 公開講座で高知大海洋コア国際研究所の職員が解説
パラグアイ野球少年が高知・越知町訪問、U12代表20人 FDが縁、試合観戦も
(高知新聞 2023 年 7 月 24 日掲載)
今月東京で開かれる「少年軟式野球世界大会」(12歳以下)に出場する南米のパラグアイ代表選手ら約20人が22日、指導者交流を通じて縁のある高知ファイティングドッグス(FD)のホームタウンである越知町を訪れ、小田保行町長らと懇談した。
選手らは28~31日に東京で開かれる同大会に向け、20日に来日。事前合宿のため21日に来高し、高知市の高知球場でFDと徳島インディゴソックスの試合を観戦した。
この日、小田町長は選手らに「暑いですけど一生懸命練習して、少しでも上手になって帰ってほしい」とエールを送った。
パラグアイ日系3世の小田龍二君(11)は「肩が強い選手や足の速い選手が多くて、日本の選手はものすごく練習していると感じた。世界大会で優勝して帰りたい」と話した。
選手は23日、高知球場で県内の少年野球チームと交流試合を行った。24日まで県内に滞在し、グラブのメンテナンスや栄養学の講習を受ける。(乙井康弘)
赤野獅子舞、子どもたちの熱演再び 4年ぶりの奉納に拍手と笑い 安芸市
(高知新聞 2023 年 7 月 24 日掲載)
安芸市赤野甲の大元神社と周辺で22、23の両日、夏神祭が行われ、地元の子どもらが県無形民俗文化財「赤野獅子舞」を4年ぶりに奉納した。熱のこもった演舞に、市内外から訪れた大勢の見物客が大きな拍手を送った。
神祭は数百年の歴史があり、集落が持ち回りで獅子舞を演じてきた。2014年からは、担い手不足克服へ保存会を立ち上げて踊りを継承してきたが、20年以降は新型コロナウイルスの影響で獅子舞の奉納は中止に。今年は、地区出身の親子を含め15人が集まり、6月から練習を重ねてきた。
22日夜は、同神社境内でテガイ子や獅子、太鼓を担当する小中高生と大人の5、6人が一組となり、計2組がそれぞれ30分ほどの演目を披露した。顔を白塗りした狩人やドジョウすくいに扮(ふん)したテガイ子がユーモアを交えた踊りで笑いを誘うと、獅子が迫力たっぷりの動きで場を沸かせ、見物客から「頑張れー」「いいぞ」と声援が飛び交った。獅子舞の体験もあり、子どもたちが実際に使われる獅子の頭を持ち上げていた。
23日は、同神社から西へ約1キロの住吉神社までみこしを担ぎ、鳥居の前で獅子舞を披露した。初めてテガイ子として参加した小原蒼空(そら)君(12)=赤野小6年=は「最初緊張したけど、みんなが笑ってくれたのがうれしくて、楽しかった。来年もやりたい」と話していた。(宮内萌子)
いのぐ特派員中学生6人が高知市で研修 8/3~5に東北被災地へ
(高知新聞 2023 年 7 月 24 日掲載)
未来の防災リーダー育成を目指す高知新聞社の防災いのぐ特派員事業の事前研修が23日始まり、県内の中学生6人が東日本大震災で家族を失った住民の言葉に耳を傾けた。6人は計3日間の講座を通じ被害状況や防災対策を学んだ後、8月3~5日に被災地の宮城県を訪問する。
南海トラフ地震から命を守る本紙の防災プロジェクト「いのぐ」の一環。研修初日は、大震災の記憶を伝え続けている宮城県名取市の丹野祐子さん(54)がオンラインで講演した。
丹野さんは津波で当時13歳の息子を亡くしており、「想定外の地震や津波という簡単な言葉で片付けられるのが悲しかった」と述懐。息子が好きだった漫画雑誌を今も毎週買い続けているといい、「生きているのが当たり前と思っていたから『愛してる』と言葉にすることがなかった。後悔している」と話した。その上で「同じ経験をしてほしくない」「復興という言葉の意味を直接、目で確認してほしい」と語り掛けた。
芸西中3年の田村蒼羅さん(15)は「過去に起きたことを忘れないように、周りの人に伝えたい」。香長中3年の川崎葵衣さん(14)は「南海トラフ地震でつらい体験をしないようにしっかり備えていきたい」と感想を発表した。
講座は25、27日にも開き、生徒たちは地震時の避難行動を想定したり、防災グッズを作ったりする。被災地では、児童・教職員84人が犠牲になった石巻市の旧大川小学校舎など各地の遺構を巡って語り部の話を聞くほか、河北新報社の「かほく防災記者」の中学生と交流する。(山崎彩加)
トライアスロンに児童76人が挑戦 奈半利町
(高知新聞 2023 年 7 月 25 日掲載)
子どもたちに自然の中で心身を鍛えてもらおうと23日、奈半利町甲の町海浜センターで「ちびっこトライアスロン」が開催され、町内外の児童76人がゴールを目指して力を振り絞った。
町や住民でつくる「みなと未来会議」の主催で12回目。低、中、高学年の各部に分かれ、水泳(20~60メートル)、自転車(2・8キロ)、マラソン(1~2キロ)の合計タイムを競った。
太陽が照りつける中、子どもたちは元気よく海に飛び込んで泳ぎ、砂浜に着くと自転車で海岸線を力走。続くマラソンでは、保護者から水をかけてもらうなどしながら、汗だくになってゴールを目指した。
安芸市の穴内小学校4年、徳久晴大(はる)君(10)は、山道を走るなど自分でメニューを考案して練習を重ねてきたそうで、見事3位に入賞。「体は限界を超えちょったけど、必死で前の人について走った。来年は優勝の気分を味わいたいので、練習を頑張る」と話していた。(深田恵衣)
地域おこし協力隊員は日頃何してる? 高知・日高村で「まるわかり展」8/4までパネルやワークショップでPR
(高知新聞 2023 年 7 月 26 日掲載)
日高村の地域おこし協力隊員の活動をパネル展示やワークショップなどで紹介する「まるわかり展」が同村役場で開かれている。8月4日まで。
同村には現在、県内外から移住した17人が協力隊で活動。カフェ経営や林業、イラストレーターなどの仕事に就いているが、「隊員は日頃何をしているの?」という村民もいるなど、活動が十分浸透していない現状があった。
このため村企画課が、パネル展を初めて企画。17人それぞれのパネルを制作し、働いている様子の写真とともに氏名や出身、仕事内容などを紹介している。
23日には隊員が講師となって、夏休みの自由研究向けにワークショップ(WS)を開催。参加した親子連れらは、ハーブを使った虫よけスプレー作りや、トマトなどのイラストをバッグに印刷するなどして楽しんだ。
参加した日下小学校3年、池川遥琉(はる)君(8)は「絵をプリントして、ハーブの香りも嗅ぐことができて楽しかった」。隊員で写真家の加藤愛子さん(33)は「私たちの日々の活動を知ってもらえる内容。村民との距離感を縮められるよう、今後も交流する場をつくりたい」と話していた。(乙井康弘)
合同で部活動、統合後の校舎使用…須崎市の中高生、子ども議会で行政に意見
(高知新聞 2023 年 7 月 26 日掲載)
高知県須崎市の中高生が市政に意見をぶつける子ども議会が25日、市議会議場で開かれ、市内の中学5校と須崎総合高校の代表12人が中学校再編に関する取り組みや防災、観光、通学路の環境改善など、幅広い課題で市執行部をただした。
5校を2校に統合する市の中学校再編計画では複数の生徒が質問。浦ノ内中の代表は、団体競技などの部活動が難しい小規模校の実情を訴え、目標とする2026年度の統合より前から合同で部活動を実施するよう提案し、生徒が集まるための交通手段確保を求めた。南中の生徒は、卒業生や在校生が集まる現在の校舎や運動場を統合後も使用できないか質問した。
楠瀬耕作市長は「具体的に検討し、地元の意見を聞きながら進めたい」とそれぞれに答弁。南中2年の石川菜夏さん(14)は「母校がなくなるとどうなるか、想像がつかなかった。直接質問できてよかった」と納得した様子だった。
このほか生徒らは、通学路にある側溝のふたを自転車でも滑りにくいコンクリート製に替えてほしいと提言。執行部から前向きな答弁を引き出していた。(蒲原明佳)
4年ぶりの夏祭り 山里にぎわい戻る 香南市西川地区
(高知新聞 2023 年 7 月 26 日掲載)
香南市香我美町の西川地区でこのほど、夏祭りが開かれた。新型コロナウイルスの影響で中止が続き、4年ぶりに山里の集落ににぎわいが戻った。
住民による西川地区まちづくり協議会(黒岩靖夫会長)を中心に運営しており、37回目。同地区は約370人の住民のうち約130人が75歳以上で、祭りを通じて子どもたちやその親らとの交流を目指している。
22日は、祭りを待ちわびた家族連れや子どもたち約130人が続々と訪れた。ラムネの早飲み大会や宝探し、ビーチボールを使ったスイカ割りなどで盛り上がり、最後は打ち上げ花火を楽しんだ。
香我美幼稚園の桑名望愛(のあ)ちゃん(5)は「ラムネは早く飲めんかったけど、楽しかった」と笑顔。黒岩会長は「祭りを通じて地域の出会い、ふれあい、支え合いの絆づくりができる。みんなが集まってくれるのがうれしい」と話していた。(玉置萌恵)
子ども議会「交通、防災もっと安全に」 宿毛市 小学生が要望
(高知新聞 2023 年 7 月 27 日掲載)
高知県宿毛市内8小学校の児童がさまざまな市の課題について質問する子ども議会が25日、市議会議場で開かれ、中平富宏市長ら市執行部に交通安全や防災などの対策充実などを求めた。
児童17人が参加。山奈小6年の伊与田穂乃花さん(11)は、国道56号を横断する青信号の時間が短く、子どもや高齢者が渡り切れていないと指摘。市は、歩行者の安全確保は重要とした上で「車の渋滞に気を配ることも必要で、すぐには難しいが、見直しを求める意見が多ければ(警察に)変更の相談もできると思う」と応じた。
沖の島小5年の増本旺史君(10)は、島内には災害時に安心して避難できる場所が少ないと質問。市は、沖の島小中学校など耐震性を備えた3施設に384人を収容できるとし、「各家庭で最低3日分の飲食料を備蓄してほしい」と呼びかけた。
議長を務めた宿毛小6年の矢野依千花さん(12)は「市がいろいろな思いでまちづくりをしていることを知ることができた。地域のことをもっと好きになれそう」と話していた。
小学生対象での子ども議会は同市では今回が初めて。(坂本出)
ブルーベリー狩り 地元児童ら楽しむ 四万十町の観光農園
(高知新聞 2023 年 7 月 28 日掲載)
四万十町十和地域の観光農園に27日、町内の児童ら5人が招かれ、もぎたてのブルーベリーの実をうれしそうに頬張った。
同町十川の松元昭夫(てるお)さん(71)が四万十川沿いで営む「こいのぼりの里ブルーベリー農園」(同町小野)。約40アールのほ場にブライトウェル、フクベリー、ノビリスなど10種類を栽培し、十和の観光スポットの一つとして7月から希望者を受け入れている。
この日は、窪川地域で特別支援学級に通う児童ら5人と支援ボランティアが招待され、品種ごとの味の違いを食べ比べ。ボランティアで付き添った窪川高校2年、近森優稀さん(16)は「甘かったり、酸っぱかったり。摘みたてはおいしい」と、児童と一緒に楽しんでいた。
今年は実りが早く、営業は8月16日までで要予約。入園料千円(小学生以下500円)。ジャム作り(2500円)、新聞バッグ作り(千円)のほか、アメゴのつかみ取り紹介も受け付けている。問い合わせは松元さん(090・3785・7166)へ。(小林司)
クイズや劇で自由民権運動を学ぶ 高知市の記念館で小中学生「歴史教室」
(高知新聞 2023 年 7 月 29 日掲載)
高知市の自由民権記念館で28日、毎年恒例の「夏休み子ども歴史教室」が開かれた。市内の小中学生30人が、クイズや劇を通じて自由民権運動の歴史を学んだ。高知市教育研究会社会科部会と同館の主催。
子どもたちは同館職員の案内で館内を一巡した後、「民権ばあさんとは誰のこと」「書斎に座ってる植木枝盛は何を書いてるでしょう」といったクイズに答えたり、「民権かぞへ歌」を学んだり。「民権すごろく」にも挑戦した。
また、アマチュア劇団「笛の会」が当時の演説会を再現し、子どもたちも劇に参加。壇上で「自由と平等を」と訴える弁士に、子どもたちは「そうじゃ、そうじゃ」と拳を振り上げて賛意を示した。
弁士が「憲法を制定し、議会を設け、議員を選ぶ政治を行え」などと語ると、控えていた巡査2人が「政府の方針に逆らう者は拘束する。演説は中止せよ」と声を張り上げ、弁士を外へ。子どもたちはぼうぜんとした表情で見ていた。
弟と参加した一宮中1年の亀谷青葉さん(13)は「昔の人が世の中を変えて憲法とか国会ができたから、平等な世の中になったんだと思った。歴史は苦手だけど楽しく学べた」と話していた。(加藤風花)
防災や高齢者の買い物支援は? 小中生19人が市政をただす 香南市で子ども議会
(高知新聞 2023 年 7 月 29 日掲載)
香南市の子ども議会が27日、市議会議場で開かれ、市内の小中学校全11校の19人が防災や高齢者の買い物支援などの課題で浜田豪太市長ら執行部をただした。
まちづくりや市政に関心を持ってもらおうと市が2015年に始まり5回目。この日は小学生は2人ずつ、中学生は1人で登壇し、45ある傍聴席は質疑を一目見ようと訪れた教員や保護者らで埋まった。
児童生徒は「避難タワーの高さ以上の津波がこないか不安。備蓄品は?」「店が少ない地域に訪問販売を」などと本会議さながらに質問、提案。執行部は「4メートルの余裕を持って建てている。備蓄は避難する人の1日分がある」「市営バスや買い物専用バスが利用可能」などと答弁した。
通学路の安全確保で横断歩道を増やせないか質問した野市中3年、樫原由依さん(14)は「(自転車に乗る時は)ヘルメットを着けるとか、自分でできることも意識しないといけないと思った。みんなが安全に暮らせるまちにしたい」と話していた。(玉置萌恵)
北海道滝上町の児童らが仁淀川を満喫 越知町の子どもと交流
(高知新聞 2023 年 7 月 29 日掲載)
北海道滝上町の子どもたちが27日、友好交流町協定を結んでいる越知町を訪れ、越知小学校の児童らと仁淀川でカヌーやラフティングなどを楽しんだ。
高吾北地域から滝上町への入植者が多かった縁で、両町は2001年に協定を締結。13年度からは双方の5年生が、夏は越知、冬は滝上町を訪れている。
滝上町からは滝上、濁川両小学校の13人が来高。また、新型コロナウイルスの影響で、20年に越知町に来られなかった滝上中学校の2年生9人も参加した。
一行は、越知町の小中学生約50人と同町越知丙の宮の前公園近くの仁淀川へ。滝上町の児童が仁淀川に入ると「最高!」「気持ちいい」と大はしゃぎ。両町の児童がペアでカヌーに乗ったり、一緒にハヤを釣ったりして笑顔を輝かせた。
濁川小の山下蓮晴君(11)は「高知の川は色がきれいで魚もいっぱい。高知に友達ができてうれしい」とにっこり。越知小の広瀬このはさん(11)は「カヌーの時、話しかけてくれてうれしかった。早く北海道にも行きたい」と話していた。(乙井康弘)
龍河洞の神秘、小中生学ぶ 公開講座で高知大海洋コア国際研究所の職員が解説
(高知新聞 2023 年 7 月 30 日掲載)
香美市の龍河洞で29日、地質や考古学の研究者らによる公開講座が始まり、小中学生らが神秘的な形の鍾乳石を観察しながら、石灰岩の成り立ちや地球の歴史について学んだ。
初回の講師を務めたのは、高知大学海洋コア国際研究所の奥村知世准教授(38)。奥村准教授は龍河洞内の鍾乳石を採取し、将来の気候変動を予測する研究にも取り組んでいる。
講座では約10人を前に洞内の石灰岩について解説。「地球のプレートが動いて運ばれてきた。見つかったサンゴは、日本列島が今の形になる前の約2億年前のもの」と説明した。
子どもたちはライトを当てながら洞内を見学。「きらきら光っているのは炭酸カルシウムの大きな結晶」「鍾乳石ができた年代は、奥へ登って行くほど古くなる」などの解説を聞きながら、歩みを進めた。
高知の子どもたちや教育に関するニュースは高知新聞Plusでご覧いただけます。