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「教えて!吉川先生」新型コロナウイルス①

「教えて!吉川先生」新型コロナウイルス①

新型コロナウイルス 子どもの感染予防は? ココハレかかりつけ小児科医・吉川清志先生が解説します

子どもの急な発熱に「さっきまで元気だったのに…」と焦ったり、病気やけがについてインターネットで調べてみたりしたものの、「本当に正しい情報なの?」と迷った経験はありませんか?

「教えて!吉川先生」は、そんなお父さん、お母さんの疑問や悩みに答えるコーナーです。先生は、高知県内でたくさんの子どもたちを診察してきた小児科医、吉川清志(きっかわ・きよし)さん。「ココハレかかりつけ小児科医」として、子どもたちの病気やけがについて解説します。

今回のテーマは、新型コロナウイルス。県内でも感染の広がりが心配されています。「発熱後、どの段階で病院に行けばいい?」「乳幼児はどうやって予防したらいい?」…。子育て中のお父さん、お母さんの疑問に、高知県感染症対策協議会の会長を務める吉川先生が答えます。

インタビューは 4 月 12 日に行いました。

高知県内の感染状況は

Q
高知県内の感染状況を教えてください
A
誰が感染してもおかしくない状況です

県内で初めて感染者が確認されたのは 2 月 28 日でした。12 人が確認された後、感染の報告はありませんでしたが、3 月 27 日に 19 日ぶりに新たな感染者が確認されて以降、報告が続いています。厚生労働省が「 1 カ所で 5 人以上のつながりのある感染者が出たケース」と位置付けている「クラスター」の報告もありました。既に感染が分かっている人の濃厚接触者に加えて、感染経路が分からない感染者が増加していることが問題です。

これまでは感染経路を追跡できる感染者が多く、「県内感染早期」と考えてきましたが、感染経路が不明な感染者が増え、感染が拡大し、次の段階である「県内感染期」、いわゆる「市中感染状態」に入ってきていると思われます。

無症状や軽症の感染者が市中にたくさんいるので、誰が感染してもおかしくない状況です。今、県民一人一人が「密閉空間」「密集場所」「密接場面での長時間の会話や発声」の三つの「密」を避けなければ、爆発的な感染拡大を来し、医療崩壊に陥る可能性もあります。それは何としても防がなければなりません。

子どもは重症化しますか

Q
「子どもは重症化しない」と言われていましたが、現在の状況は?
A
「0歳児は重症化する」という報告もあります。油断は禁物です

小児の重症例は少ないですが存在しますし、「乳児( 0 歳児)は重症化する」との報告もありますので、油断は禁物です。

コロナウイルスは、元々は通常の風邪を引き起こすウイルスです。1 歳以上の小児はしばしば風邪をひくため、これまで知られている風邪コロナウイルスに対する免疫が高いことから、新型コロナウイルスに感染したときに部分的な免疫力となり、重症化しにくいのではないか、と考える専門家もいます。

小児や若い人が重症化する率は低いので、感染していても日常の行動を続けてしまい、知らないうちに感染を拡大させる可能性があります。人に感染させないためにも通常の感染予防を確実に行ってください。

乳幼児の感染予防について

Q
乳幼児はどうやって予防すればいいですか?
A
20秒以上手洗いし、健康状態に注意しましょう

乳幼児は友達と接触したり、おもちゃをなめたりすることが多いので、お父さん、お母さん方は感染を心配していると思います。乳幼児に感染予防をさせることは難しいので、あまり神経質になりすぎないでください。子どもの健康状態に注意しながら感染防止対策を行い、家庭や保育園、幼稚園では普通の生活をすればよいと思います。

まず、登園時と帰宅時には 20 秒以上せっけんでしっかり手を洗い、室内にウイルスが入らないようにしましょう。保育園や幼稚園では日常的に、おもちゃをアルコールなどで消毒していると思います。家庭内のおもちゃは水拭きでいいでしょう。

体調がすぐれないようなら、保育園や幼稚園を休んで家庭で経過を見ることで、他の人に感染させてしまうリスクを下げてください。保護者からの感染がありますので、保護者の感染防止行動も大切です。

マスクを嫌がります

Q
子どもがマスクを嫌がります。感染が心配です
A
手洗い、規則正しい生活、「3密」を避けることをしっかり行いましょう

3 歳くらいになると、みんながマスクを着けていれば、「自分も同じようにしたい」と考えて着けてくれるかもしれませんが、2 歳以下だと難しいでしょう。

マスク以外の感染予防である、手洗い、規則正しい生活、三つの「密」を避けるといったことなどをしっかり行ってください。

発熱した時の対応は

Q
子どもが発熱した場合、どの段階で受診すればいいですか?
A
しんどそうな時、不安な時は受診しましょう

これまで通り、子どもがしんどそうだったり、家で様子を見ることがどうしても不安なら受診してください。子どもの受診の目安は「 37.5 度以上の発熱が 4 日以上続いた場合」とされていますので、年長児の場合や、子どもに余裕がある場合は、家で様子を数日見てください。

ほとんどの場合、初めて受診した時点で新型コロナウイルスのPCR検査を行うことはありません。熱が続く、肺炎症状がある場合にPCR検査を検討します。

心のケアについて

Q
休校や外出自粛で子どものストレスがたまっています
A
保護者の気持ちが子どもに影響します。一緒に楽しみましょう

突然の休校や、楽しみにしていたイベントの中止などで、がっかりしたお子さんが多いと思います。また、いつもの生活が一変したことや感染への不安から、精神的に不安定になっているお子さんもいるかもしれません。

こうした状況はもうしばらく続くと思われます。「密閉空間」「密集場所」「密接場面」のうち、一つの「密」でも感染リスクがあり、「密」が重なるほどクラスター(集団)発生のリスクが高まります。リスクの高い場所に出かけることは、今は控えましょう。

反対に、人の少ない公園などで自然と親しんだり、体を動かす遊びをしたりして、ストレスを発散させてあげましょう。ゲームばかりでなく、本を読んだり、おうちのお手伝いをしてもらったり、料理を一緒に作ったりすることもおすすめします。保護者の気持ちが子どもに影響しますので、親も一緒に楽しんで、気持ちを楽にして過ごしてください。

お父さん、お母さんへ

新型コロナウイルス感染症がいつ終息するか予測できませんが、いずれ必ず終息します。その時までみんなで一緒に耐え、感染拡大を防ぎ、自分と周りの人の命を守りましょう。終息したら、飲食店やイベントに行ったり旅行したりと楽しい時間を過ごしましょう。

 

(イラストは岡崎紗和が作成しました)

この記事の著者

門田朋三

門田朋三

小1と年少児の娘がいます。「仲良し」と「けんか」の繰り返しで毎日にぎやかです。あだなは「ともぞう」。1978年生まれ。

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