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子育てのイライラ、吐き出していいんです|悩みを受け止め、支えてくれる「児童家庭支援センター」を紹介します

子育てのイライラ、吐き出していいんです|悩みを受け止め、支えてくれる「児童家庭支援センター」を紹介します

「わが子を叱ってばかり」「毎日イライラする」「何度も注意するのにどうして伝わらないんだろう」…。そんな思いを抱えながら、子育てをしていませんか?

子育てに困った時や悩んだ時に相談に乗ってくれる施設に「児童家庭支援センター」があります。高知県内には高知市、高岡郡佐川町、安芸郡田野町に計 4 カ所あり、電話や来所による相談に応じています。

イライラをため込まない子育てのこつについて、高知市のセンター「高知みその」「高知ふれんど」で話を聞きました。

乳幼児期、学童期の子育て相談に対応しています

児童家庭支援センターは、国と高知県の認可を受けた子育て支援の専門機関で、児童相談所や市町村などの関係機関と連携しながら、相談支援事業を行っています。高知県内のセンターは次の4カ所です。

このうち、「高知みその」「高知ふれんど」は、社会福祉法人「みその児童福祉会」(岡山市)が運営しています。みその児童福祉会は乳児院や児童養護施設、保育園も運営していて、建物は江ノ口小学校の南側にあります。

「高知みその」では主に乳幼児期、「高知ふれんど」では主に学童期の子どもを育てる保護者から話を聞き、支援に取り組んでいます。

「高知みその」は乳児院「高知聖園ベビーホーム」内にあります。ベビーホームの北館に相談室があります
「高知みその」は乳児院「高知聖園ベビーホーム」内にあります。ベビーホームの北館に相談室があります
「高知ふれんど」は児童養護施設「高知聖園天使園」内にあります
「高知ふれんど」は児童養護施設「高知聖園天使園」内にあります

かんしゃく、不登校、発達障害…寄せられる悩みはさまざまです

「高知ふれんど」センター長の谷本恭子さん、「高知みその」の心理相談員の武市萌さんによると、高知を中心に県内各地から相談が寄せられています。

「高知ふれんど」で多いのは不登校や発達障害に関する相談です。発達障害では、「発達が気になる」と言われ、半年、1 年と病院の受診待ちをしている保護者から「受診までの間、どうしたらいいか分からない」「どう関わったらいいですか?」という質問を受けるそうです。「ふれんどでは、子どもの発達の特性を把握する『発達検査』ができます。来所してもらい、検査を行い、その子の特性と関わり方を伝えています」と谷本さんは話します。

「高知みその」では、産前産後のお母さんへの対応や、「子どものかんしゃくが収まらない」といった日常の子育ての困りごとに応じています。家庭訪問にも取り組んでいて、武市さんは「子育てで心配事がある場合は訪問して、一緒に沐浴をするなどしています。子どもが大きくなっても関わりを続けています」。

毎日相談を受ける中で、谷本さんと武市さんがお母さんたちに感じるのが「いいお母さんでいなきゃ」というプレッシャーの強さだそう。「ちゃんと子育てしなきゃ」と一人で頑張り過ぎて爆発して、子どもに手を上げてしまう…というケースは少なくないそうです。

「高知みその」の相談室。プライバシーが守られた部屋で話を聞いてもらえます
「高知みその」の相談室。プライバシーが守られた部屋で話を聞いてもらえます

「しつけで子どもをたたくのはだめ」。ではどうすれば…?

2020年4月、改正児童虐待防止法が施行されました。親が子どもをたたく、長時間正座をさせる、ご飯を与えないといった体罰は、「しつけ」という理由でも禁止されています。しつけを理由に暴力が正当化され、虐待につながった事件をきっかけに法律に盛り込まれました。体罰には入りませんが、大きな声で怒鳴ったり、暴言を吐いたりすることも、「子どもの権利を侵害し、心を傷つける行為」とされています。

子どもがいけないことをした時に手をぺちんとたたく、お尻をぺんぺんするということも「体罰」となります。では、どんなふうに子どもと関わっていけばいいのでしょうか。谷本さんたちは、相談を寄せるお父さん、お母さんに「子どもができていることを褒め、できていないことはスルーしてみてください」と呼び掛けています。

そもそも、なぜ「子どもを何度注意しても、叱っても、言うことを聞いてくれない」ということが起こるのでしょうか。それは「親が自分に真剣に向き合ってくれる」ということを子どもが求めているからだと言います。

「親は当たり前にできることをスルーし、できていないことを怒ってしまいがちです。子どもはお父さん、お母さんに『自分を見てほしい』と思っているので、できていない時に真剣に怒られた体験を『いけないことをしたら、自分のことを見てくれた』と受け止め、『自分に真剣に向き合ってもらうには、いけないことをすればいいんだ』と考えるようになるんです」

廊下には大きなぬいぐるみ。気持ちが和らぎます
廊下には大きなぬいぐるみ。気持ちが和らぎます

できていることを褒め、できていないことはスルー

こういった悪循環をなくすには、親が上手に頭を切り替えること、つまり「できていることを褒め、できていないことはスルーする」と反対のことをすればいいそうです。

「例えば、靴箱に靴を入れたら、『靴箱に靴を入れたね。すごいね』と声を掛けてみてください。子どもの表情が一瞬ぱっと輝きます。『私のこと見てくれてるんだ』という表情です」と谷本さん。「当たり前のことを褒め、できていないことをスルーすることは決して『甘やかし』ではありません。たたいてしつけをするということも含め、これまでの日本の考え方、価値観をみんなで変えていきたい」と語ります。

とはいえ、「できていないことをスルーする」のは言葉で言うほどは簡単にはいかないもの。困った時には一人で抱え込まず、誰かに話し、助けを求めることが大事です。

支援を求めるということに、「恥ずかしいことだ」「親として駄目な証拠だ」などと罪悪感を抱く人もいるそうですが、「そんなことは全く必要ない」そう。武市さんは「児童家庭支援センターではそれぞれ、子どもや家庭のことに関する相談を受け付けていますので、気軽に利用してください。イライラはどんどん吐き出して、気持ちを楽にしてください」と話しています。

相談室にはおもちゃもあり、子どももゆったり過ごせます
相談室にはおもちゃもあり、子どももゆったり過ごせます

10月から「高知オレンジリボンキャンペーン」が始まります

子どもへの虐待防止を呼び掛ける「高知オレンジリボンキャンペーン」が 10 月 1 日から始まります。「オレンジリボン」は虐待防止や子育て応援のシンボルマークで、オレンジ色は子どもたちの明るい未来を表しています。10 月 25 ~ 31 日には市町村などがSNSで子育て情報を発信する「オレンジを探そうや」という取り組みが計画されています。ハッシュタグ「#高知県オレンジリボン 2020 」で検索してみてください。

オレンジリボンキャンペーンは「虐待している親を責める」ことが目的ではなく、「子どもと家族を温かく見守り、子育てを応援する気持ちを示す」ために取り組んでいるそうです。「相談してみたいけれど…」と迷っている人は、この機会にぜひ利用してみてください。

 

オレンジリボンと高知の特産品を組み合わせたバッジ。問い合わせは「高知みその」まで
オレンジリボンと高知の特産品を組み合わせたバッジ。問い合わせは「高知みその」まで

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この記事の著者

門田朋三

門田朋三

アナ雪のエルサになりたい5歳と、おてんばな1歳の娘がいます。あだなは「ともぞう」。1978年生まれ。

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