子育て
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きょうだいげんか、「自分を見て!」アピール、真ん中の子は抜けがち…子育ての手が足りない!|…3人育児、4人育児の実際は?「多子ママ」のココハレサポーターズが語りました〈後編〉

きょうだいげんか、「自分を見て!」アピール、真ん中の子は抜けがち…子育ての手が足りない!|…3人育児、4人育児の実際は?「多子ママ」のココハレサポーターズが語りました〈後編〉

子育ては大なり小なり、手がかかるもの。子ども一人一人と向き合う時間も必要で、きょうだいの多い家庭はどうやって対応しているのでしょうか。

ココハレサポーターズによる恒例の子育て座談会。今回は「多子ママ座談会」ということで、3 人育児、4 人育児中の 5 人が集まりました。

後編では多子ママ最大の悩み「手が足りない」にフォーカス。「きょうだいげんかが多い」「子どもたちの『自分を見て!』にどう対応してる?」「真ん中の子はいろいろ抜けがち」など、“多子育児あるある”について語り尽くしました。

前編はこちらをタップ▼
妊娠、出産、子育て…3人目以降は「慣れてるから楽」って本当?|3人育児、4人育児の実際は?〈前編〉

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ココハレサポーターズは、高知県内のお母さんたちがココハレ編集部員と一緒に記事の内容を考えたり、取材に参加したりする活動です。

「多子ママ育児座談会」は 2025 年 9 月 22 日に開催。3 人育児、4 人育児中のママ 5 人が参加しました。

  • 池知絵里さん( 1 期、子ども=小学 1 年の長女、年少の次女、6 カ月の三女)
  • 松本桜祐嘩さん( 2 期、子ども= 19 歳の長男、高校 2 年の次男、中学 3 年の三男、中学 1 年の四男)
  • 松本容子さん( 3 期、子ども=小学 1 年の長女、年中の長男、1 歳の次女)
  • 橋本麻耶さん( 4 期、子ども=高校 2 年の長男、中学 3 年の次男、中学 1 年の三男、3 歳の長女)
  • 横江冴さん( 4 期、子ども=小学 3 年の長男、年長の長女、年少の次男、1 歳の三男)

進行役のココハレ編集部員は小学 4 年と 1 年の姉妹を育てています。

3人育児、4人育児の実際は?ココハレサポーターズの「多子ママ」が語りました
3人育児、4人育児の実際は?ココハレサポーターズの「多子ママ」が語りました

きょうだいそれぞれの「自分を見て!」に疲れています

子どもと向き合う親には、エネルギーが必要です。3 人、4 人と人数が増えると、毎日の疲れもすごそう…。

――子育てをする上で「人の手が足りていない」というのは大変だと想像します。

横江さん:そうですね。小 3 の長男に付き合ってたら、下の子たちが「自分も!」って暴れるとか。そうなると、どうしても下に手がかかる。

桜祐嘩さん:そうそう。

横江さん:下の相手をすると、今度は上がわーっとなるので、「今は下の子をお世話しないと仕方ないでしょ!」って。

一同:言う言う。

横江さん:そうすると、また上が…。もうお手上げ。育児放棄です。

一同:(笑)

横江さん:「勝手にやって」って伝えて、私は別の部屋に行って、「あー、もう無理!」

一同:(笑)

横江さん:そうなると、4 歳の次男がちょこちょこやって来て、「ママ、どうしたの?」って。

――ムードメーカー的な。

横江さん:で、4 歳になったばかりの子に「ママ、今日イライラしてるの分かるでしょ?」とか言っちゃって。「空気読んでよ」とか。

容子さん:大事、大事。

横江さん「ママ、1 回お兄ちゃんの方に行くから、3 人で遊んでて」って言ったり。

橋本さん:それはいいんじゃないかな。

上の子の相手をしたら下が…下の子の相手をしたら上が…
上の子の相手をしたら下が…下の子の相手をしたら上が…

横江さん:小 3 はサッカーをやってますけど、エネルギーを発散しきれてない。家の中でサッカーをしたがる。

橋本さん:ママに見てほしいんですね。

横江さん「一緒にサッカーやって」って言われるんですけど、私はやるのが嫌で。

容子さん:分かる。

横江さん:普通に「疲れて帰ってきてるからやりたくない」って、突き放しちゃうんですよ。

――分かります。仕事で頭を使って帰ってきて、お風呂に入れてる時に、小学 1 年生に「問題です!」って言われたら…。

一同:(爆笑)

――夕方以降はキャパがね、もうない。

横江さん:そうなんですよ!

容子さん:発散できるところがあったらいいですよね。発散しきれてないエネルギーと、ママに甘えたいエネルギーがごちゃってなってる感じがする。

一同:あー。

習い事を増やしてエネルギーを発散させたいけど…
習い事を増やしてエネルギーを発散させたいけど…

池知さん:親が疲れますけど、子どもが疲れるまでとことん習い事を増やすとか。今やってて、土曜日とか三つくらい。

一同:えーっ!

池知さん:刻みで入れてるんですけど。

橋本さん:送迎が大変でしょ?

池知さん:大変ですけど、見てくれる人がいないから 3 人連れて。お姉ちゃんの習い事が終わるまで、あとの 2 人を連れてドライブしたりとか。

――じゃあ、池知さんちのお姉ちゃんもエネルギーが…。

池知さん:あり余ってるんですよ。23 時とか 23 時半まで寝ないので、疲れさせようと思って。とにかく「やってみたい」と言うことはやらせてます。

容子さん:土曜日は早く寝ます?

池知さん:寝ない。

――逆に体力がついてしまっているとか…。

容子さん:刺激が入りすぎて、スイッチがオフにならないのかも。

橋本さん:習い事は何をやってるんですか?

池知さん:ピアノとダンスとトランポリンと水泳を。

橋本さん:体力系ですね。

池知さん体力おばけだなって。でもまぁ、本人が楽しそうなので。

桜祐嘩さん:それが一番大事。送迎が大変じゃなかったら、ねぇ。

ママと1対1の時間で「特別感」

きょうだいが多いと、スケジュールも多岐にわたります。皆さん、どのようにやりくりしているのでしょうか。

容子さん:上の子の予定に合わせて下の子を連れてると、下の子のリズムが狂ったりして大変じゃないです?

池知さん3 人目はかわいそうだなと思う。ずっと寝れないから。

―― 皆さん、どうやってやりくりされてるんですか?どの子に合わせていくとか。

橋本さん:うちは上 3 人の年が近かったので、習い事はそろえました。嫌って言わない限りは。スポーツは水泳からドッジボールに移行して。3 人が同じことをしてるから、遊びも一緒で。でも、性別が一緒だからというのがあるかな

横江さん:うちは年齢も性別も微妙なんですよね。長女がお兄ちゃんの影響でサッカーをやってるんですけど、お兄ちゃんと妹でやりたいことが違うから、お兄ちゃんがスパルタになるんですよ。「体入れて!」とか。

一同:(爆笑)

横江さん:長女はそんなことできないから、押しちゃったりしちゃうんですね。それで、長男の機嫌が悪くなる。「押すんじゃなくて、体を入れる!」ってやってるんですけど。

橋本さん:年長さんにはまだ分からないですよね。

横江さん:私が「そんなのまだ分からないよ」って言うと、「うるさい!」って。はぁ?

一同:(笑)。

桜祐嘩さん:うちは基本、子どもがやりたいことから。長男のそろばんから始まって、剣道。新聞で見かけた剣道教室に連れて行ったんですね。そしたら、「母ちゃん、これじゃない」「お針のちっくんがやりたい」って。

橋本さん:フェンシング?

桜祐嘩さん:そう。

――「お針のちっくん」でフェンシング?!

容子さん:さすが!全然分からなかった(笑)!

橋本さん:“男の子あるある”ですね(笑)。

桜祐嘩さん:私もお花の教室をやっているから思うんですけど、「子どもが自分からやりたいと言った」と「親が子どもにやらせてます」は全然違いますね。

「お針のちっくん」「フェンシング?」…即答でした
「お針のちっくん」「フェンシング?」…即答でした

桜祐嘩さん:子どもにはやりたいことをやらせる。送り迎えもばらばらだったらしんどいけど、そこうどうにか…。

横江さん:やっぱり、人の手。

桜祐嘩さん:そう、人の手。

容子さん:送迎とか、近くの人がいたら乗せてもらうとかね。

桜祐嘩さん:週末、夫がいる時は息子を 1 人ずつ連れてココスとかにおでかけしました。4人なので毎月 1 回ずつ。「母ちゃんと自分だけの時間」として、好きなメニューを選ばせて。

――いいですね。

桜祐嘩さん日替わりで無理な月は、朝早く起きた子から。私は毎回コーヒーを飲む。

一同:(笑)

横江さんやっぱ、特別感ですかね。

桜祐嘩さん:そうそう。「母ちゃん大好き」っていう時間。

「真ん中の子は抜ける」…ちゃんと教えてなかった!

「第 1 子に厳しくしてしまった」という悩みが共通していた多子ママの皆さん。第 2 子以降で困りごとはあるのでしょうか。

――第 1 子に厳しくなるというお話がありました。子どもそれぞれの違いが分かるのも多子ママならではかと思うんですが、第 2 子以降で困ったことはありますか?

容子さん:ありますね。うちは 1 人目が文字を読むのがめちゃめちゃ早かったんです。2 人目は耳が良くて、聞いたことをそのまま言えて、言葉がめちゃめちゃ早かった。2 歳になる前から「カニ、怖いから食べない」とか。

――すごい。

容子さん:そしたら、3 歳くらいになって色を理解していないことが分かって。しゃべれるので気づいてなかったんです。

橋本さん:あえて教えなかったらね…。

容子さん:そう。分かってるものと思ってたんですけど、「緑のハンカチ取って」って言ったら、全然違うのを取ってきて。「緑のハンカチだよ」ってもう一度言ったら、今度はハンカチじゃない物を探し出して。あっ、緑が分からないし、ハンカチもあやふやなんだって。「真ん中の子は抜ける」って結構聞くんですけど、これか…と。

真ん中の子はいろいろ抜けがち…
真ん中の子はいろいろ抜けがち…

橋本さん:うちは 3 番目の中学 1 年生のリボン結びがあいまい

容子さん:やってもらってたから。

橋本さん:そう。王子キャラなので、お兄ちゃんたちも「かわいい、かわいい」って接してきたんですよ。幼稚園に入ってお弁当結びをする時に初めて「教えてないじゃん!」って気づいて。そこから教えたけど、なんとなく結べてるかなくらいで卒園し、小学校ではスニーカーをひもにしたけど、男の子って結んだ後、しまい込むんですね。

――しまい込む?!

橋本さん:そう。正式じゃないオリジナリティーな結び方で  6 年間を終了し…。

一同:(笑)

橋本さん:中 1 の今はゆがんだリボン結び。さすがに今は、お兄ちゃんに「いいかげんにしろよ」って言われてます(笑)。ちゃんと教えられてないし、3 人まとめて連れてたから、いろんなことがあやふや。

横江さん:分かる。1 人目って徹底的に、つきっきりで。

桜祐嘩さん:マンツーマンでね。

横江さん:父と母がみっちり教えてきたのに、2 人目以降は「見たらできるでしょ?」みたいな。親の勝手な思い込み?

池知さん:子どもは 3 人とも大好きなんですけど、下に行くにつれて、「かわいい」が増していく。

桜祐嘩さん:自分に余裕が出てくるのもあるのかな。「しなくても大丈夫」っていうさび分けができてきて。

容子さん:何か、「予習済みです」みたいなね。「こぼすよねー」とか。

――確かに。うちもの 1 年生も算数で引き算がはじまってしばらくして、苦戦しているのに気づきました。長女の時と違って、家で宿題をちゃんと見てあげてなかったなと。

池知さん「やってたらOK」みたいなね。

「教えてないじゃん!」が結構あります
「教えてないじゃん!」が結構あります

――第 2 子以降は親が勝手にハードルを下げてしまってるのかも。

桜祐嘩さん:1 人目はかっちり対応してきたのに、2 人目以降は「大丈夫。学校でやる」って。でも、あの「さくらんぼ計算」はやめてもらいたい。

橋本さん:それーっ!

横江さん:あれ、必要です?逆に分からない!

――「さくらんぼ計算」って繰り上がる足し算だと、まず足す数を分解して 10 の塊をつくるんですよね。私たち親世代は教わってないから戸惑う。

桜祐嘩さん:あと、デシリットル!デシリットルは生涯使いません!

一同:(爆笑)

横江さん:うちは最近、割り算の余り。

――余り!確かに、日常生活で登場しないです。

横江さん:私の説明が上手じゃないから、息子が理解できないんですよね。そこは夫に「パパの方がうまいから」って。

桜祐嘩さん:上手!

横江さん:そしたら、「パパの方が分かりやすいわ」って言われて…。

――あれ、むかつきますよね。

容子さん:いやいや、ラッキーじゃん!「そうよ。何でもパパに聞こうね」って(笑)。

一同:(爆笑)

「さくらんぼ計算はやめて!」
「さくらんぼ計算はやめて!」

桜祐嘩さん:子どもの数が多いと、人数確認は大事ですよね車に乗る時は「1、2、3、4」です。

一同:(笑)

橋本さん:うち、3 人育児の時に長男をお店に置いてきたことがあって!

一同:(笑)

橋本さん車でしばらく走って「いない!」って気づいて。長男は「とりあえず、家の方向に歩こう」って。小学 1 年の時だったかな。

一同:偉い!

橋本さん:それからはうちも番号です(笑)。

桜祐嘩さん:シートベルトしたら番号(笑)。

容子さん降ろし忘れも注意ですよね。

桜祐嘩さん:そうそう。荷物とかいっぱいあるから、うっかり忘れちゃう。

――皆さん、ちょこちょこ失敗しながら。

橋本さん:そう!抜け抜けですよ。

おじいちゃん、おばあちゃん、友達、ご近所さん…助けてください!

どんなに頑張っても手が足りない多子ママたち。どう乗り越えてきたのでしょうか。

容子さん:子どもが 2 人でも、やっぱり夫との協力が必要ですよね。3 人、4 人になったらおじいちゃん、おばあちゃん、友達、近所の人、地域の人、使える人は誰でも!

一同:(笑)

――横江さんちは土日、お父さんが仕事で家にいないですよね。どんな感じでやってるんですか?ご実家が山形で遠いんですよね。

横江さん:家にいますね。近くに夫の実家があるんですけど、義理の両親は車の運転ができなくて。私が送っていくのなら、家でいいかなと。

容子さん:うちはよく、複数の家族で弥右衛門公園に集合してます。友達が子どもの 1 人を美容院に連れて行く時は、ほかの大人が残りの子どもたちも一緒に見てます。

――なるほど。

容子さん:公園って結構いいですよね。嫌じゃなかったら、そこで知り合った子どもたちとも遊んでくれるから。

――多子育児の人手不足を解消するために、知り合い同士で協力し合うんですね。

容子さん:大人の人数は一家族ずついる時と変わらなくても、1 人の大人が 4 人の子どもを見るのと、2 人の大人が 8 人の子どもを見るのは全然違う。

――はーっ、なるほど!

横江さん:違いますよね!気持ちがね。

容子さん:子ども同士も勝手に遊んでくれるから、人数が増えた方が楽。

横江さん:友達だったらけんかしないし、仲良く遊ぶ。

桜祐嘩さん子ども同士のコミュニケーションの勉強にもなる。

多子育児は助け合いが大事
多子育児は助け合いが大事

容子さん:うちの長女は年上のお姉ちゃんたちと一緒にいるのが好きで、図書館でギャルギャルしい会話をしたり。

一同:(笑)

容子さん:家の中では一番上だから、お兄ちゃんがいる、お姉ちゃんがいるのがいいみたい。自分の弟や妹に優しくできなくても、他の小さい子には優しくできるし。だから、今度一緒に行きましょ?公園!

横江さん:ぜひ!

――協力をしないとなかなか。3 人、4 人となると。

容子さん:昔はそういうのが地域にあったけど、今はつくらないと。多子家庭の母親には任務があると思ってます。社会をつなぐ、みたいな。

一同:(笑)

桜祐嘩さん:子どもたちの友達が 1 人、2 人増えたところで平気。泊まりに来ても。

橋本さん:全然大丈夫。

桜祐嘩さん:「靴、全部すごいやん」みたいな。「ご飯食べていきや」「泊まっていきや」「あんた、まだおるん?」(笑)。

横江さんキャパが広い人っているじゃないですか。子どもが多くても、自分磨きをちゃんとしてて、子どもにもまんべんなく接して、やりたいことをやらせてて。

容子さん:いるけど、比べたらダメですよ。

桜祐嘩さん:大丈夫、大丈夫。

容子さん完璧に見えて、見えないところで…ね。

――怒鳴り散らしたりしててね。

横江さん:何か比べちゃうんですよね。ちゃんと料理してるな、私は全然できてないな…とか。

容子さん4 人産んでるだけで、拝まれた方がいいですよ!

一同:(笑)

結論!ママの手は足りなくていいや!

多子ママたちのトークは尽きません。最後に「多子育児で悟ったこと」を一人一人に書いてもらいました。

子どもの手も借りる

橋本さん:私は「母の手は二つ。子どもの手も借りる」です。洗濯物を畳むのもそうですし、お米をといだり、「みんなができることをしましょう」で育ててます。私の仕事は夜勤もあるので、おかずさえ作っておけば、私がいなくても何とかなるように、勝手に寝てくれるように育てました。

横江さん:そういうふうにちゃんとやれてるのが偉いですよね。

橋本さん:やらなかったら、「それ、おかしくない?」「私、仕事してるんだけど?」「自分らは遊んでるでしょ?」ってなりますからね(笑)。

一同:(笑)

「お手伝い」ではなく「バイト」で生活力をつけました
「お手伝い」ではなく「バイト」で生活力をつけました

容子さん:あの「お手伝いする」って表現が良くないですよね。

橋本さん:そう!私はバイトにしてます。「1 回やって 10 円」じゃなくて、「1 週間連チャンで働いて、お金がもらえるんだよ」という。

横江さん:確かに。

橋本さん:1 回 10 円にしたら、「今日はやる」「今日はやりたくない」になるでしょ?「大人は 5 勤働いてるよ」と。

容子さん:ちょいちょい業界用語が(笑)。

一同:(笑)

橋本さん:なので、カレンダーでシフトみたいなのを組んでました(笑)。

「諦めてもいいこと」と「大事にしたいこと」

容子さん:うちの母が言ってたんですけど、子どもに時間も手間もかけてあげないといけない時期に、お母さんが自分のことばかりやってると、子どもが 20 歳になっても 30 歳になっても手がかかる。子育ては大変だけど、頑張ったらその後は一生自分時間だよって。

――なるほど。3 人、4 人となると、家庭を回すために「子どもにもやってもらう」が始まるけど、1 人、2 人だと頑張れば自分でできます。「子どもに経験をさせる」ということが面倒で、全部やってしまってるなと思いました。

容子さん:そう。ということで、私も「両手じゃ足らん!」。うちはお風呂に子どもたちだけで入り始めた時期がすごく早いと思います。毎日じゃないけど、3 人で入ってます。中で上の 2 人がけんかするんですけど、そういう時は謎の結束力が生まれて。

橋本さん:そうそう!

容子さん:長女は普段全然お世話しないのに、一番下の子を拭いてあげて、「ママ?」ってどや顔(笑)。

一同:(笑)

容子さん:全然拭けてなくてぼたぼたなんですけど、「ありがとう!」って。3 人を育てて、「諦めてもいいこと」と「ここは大事にしたい」のさび分けが自分の中でちょっとずつついてきたかなと思います。

――忘れ物はいい、と。

容子さん:そう。それをやめることで、人を見るメガネを外せてよかったです。きちきち育てたところで、人間らしく育たない。

「諦めてもいいこと」と「大事にすること」を分けられるようになりました
「諦めてもいいこと」と「大事にすること」を分けられるようになりました

橋本さん:その子によりますよね。同じように育てても、きっちりできる子もいれば、自由奔放な子もいて。

容子さん:私は「こうあらねばならない」ががっちりしてたんですけど、1 人目がぐいぐい広げてくれてて、2 人目も違う形で広げてくれてる気がします。だから、いい意味で諦めて。いろんな人を頼って。本当の意味の「自立」って依存先を増やすことだって言われてますよね。「もう無理」で「助けて!」って言えるようになってきたなと思います。

桜祐嘩さん:先に「ありがとう!」って言えたら勝ちね(笑)。いろんな人に「ありがとう!」って頼ってる。

「自分の時間」は毎日の5分、10分から

池知さん:私は「自分の時間をつくるのを諦めた」です。

橋本さん:お子さん、まだちっちゃいもんね…。

池知さん:ずっと育休中だし、私自身に社交性があるわけじゃないので。支援センターには若いママさんが集まってるので、1 回行ってやめちゃって…。今ずっと家にこもってて。

橋本さん:行った方がいいよ…。

池知さん:独身の時は多趣味で、よさこいも「死ぬまで踊ってたい」みたいな、アグレッシブな人だったんですけど、子どもを産んでからはメンタルが結構ヤバいな…と。

――逆に「自分の時間をつくるのを諦めない」とか?

池知さん思考停止しちゃうっていうか。夫は「時間はつくるものだ」って夜中に釣りに行ったり。予定が決まってから言うんですよ!

桜祐嘩さん:目が見開いてる!

容子さん:うちの夫も夜中にジムに行きます。

池知さん:すごいなぁ。「私はやりたいこと全部我慢して子ども見てるのに」「私だって夜中にドライブ行きたい」って思う。

一同行こう!ドライブ!

自分の時間、今は諦めてます
自分の時間、今は諦めてます

容子さん:うちは「夜はあなたが自分の時間を楽しんで」「その代わり、朝は私の時間。子どもはあなたが送っていって」ってしてます。「自分時間」って旅行とか考えたら難しいけど、毎日の生活の 5 分 10 分とかが大事。

橋本さん:私、朝ウォーキングしてます。自分の時間が欲しくて、5 時に起きて、6 時までは自由な時間。

横江さん:朝活的な。

容子さん:自分にかけてるブレーキを外していけば、すごく楽になる気がする。

桜祐嘩さん:そこで気分転換してね。

子どものけんか…仲裁はしない

横江さん:私も「手が足りない」かな。どうしようもないんですけど…。

――そうですよね。でも、今日お話を聞いてると、2 本の手をあたかも 4 本あるかのように動かして頑張らねば!ということではなくて…。

橋本さん「足りなくていいや!」ですよ。

横江さん:4 月に仕事復帰して、しんどいんです。たった 5 時間勤務なんですけど、夏は汗だくになる仕事なので、やっぱり疲れるんですね。晩ご飯を作るのがしんどくて、一品とか。中華丼だけ、みそ汁なし、サラダなし。ほんとに雑になってきちゃってて…これって育児虐待?みたいな。

橋本さん:それは全然!

横江さん:子どもをつくったのは自分と夫の責任だから自分たちでどうにかしなきゃなって思うんですけど、雑になり過ぎちゃって、私の子育てって大丈夫なのかな、親子関係が悪い方に行ったりしないかなってマイナスなことを考えます。でも、子どもたちはかわいいし、4 人産んでよかったなって思うし。

――そうですよね。かわいいんですけど、日々のね…けんかとかね。

横江さん:そうなんですよ。朝、けんかから始まるストレス!

――彼らは忙しい時に限ってもめる!

一同:(笑)

横江さん:どうでもいいけんかですもんね。「当たった!」「踏んだ!」って、玄関から動かなくなる。

一同:(笑)

容子さん:私、けんかは結構放置する。

橋本さん:私も放置。けんかの仲裁はしない玄関で動かなくなっても、そのうち入ってくるから。

池知さん:子どもがけんかしたら、それぞれが「ママ!ママ!」って来るんですよ。そういう時は?

橋本さん両方の話は聞くけど、どっちにも返事しない。「そっか」って。

池知さん:聞くだけ?

橋本さん:そう。偏ったら不公平になるので。

子どもが大きくなるまで、頑張ろう

桜祐嘩さん:私は「ミラクルな日々」。子育てが始まって、毎日いろんなことが起きて。それぞれ反抗期もありましたけど、今はだいぶ落ち着きました。子どもが 4 人いると、夫と私で 2 人ずつ手をつなぐでしょう?

――そうですね。

桜祐嘩さん:私は夫と手をつなぎたくて。「どうしてあなたは子どもと手をつなぐの?」って言ったことがあって(笑)。

――ラブラブですね(笑)。

桜祐嘩さん:そしたら、夫に「親が手をつながなかったら、あの子たちいなくなるでしょ?」って言われて。あー、そうなのか。じゃあ、私はあなたといつ手をつなげるの?

一同:(笑)

桜祐嘩さん子どもがマムシにかまれたとか、14 針縫ったとかいろいろあったんですけど、皆さんのおかげで生きていけてるかな。

――どうにかなる。

桜祐嘩さん:もうちょっとみんな頑張ったら、子どもが大きくなったら、好きなことができると思います。

横江さん:それを信じて…。

桜祐嘩さん:頑張ってもらいたいと思います。

 

「多子ママ座談会」を前編・後編でお届けしました。いかがでしたか?

ココハレ編集部員が印象に残ったのは「1 人の大人が 4 人の子どもを見るのと、2 人の大人が 8 人の子どもを見るのは全然違う」という言葉です。子育ては 1 人で頑張るものではなく、みんなで支え合っていくもの。何人育てていようとも、「ちょっと無理」「助けて」と声を上げることは恥ずかしいことではないですし、「大丈夫」「手伝うよ」と声をかけられる人でありたい…と思いました。

ココハレではこれからも、サポーターズのおしゃべりをお届けしていきます。お楽しみに!

この記事の著者

門田朋三

門田朋三

小学生ママです。長女は思春期の入り口にさしかかった4年生、次女はピカピカの1年生です。あだなは「ともぞう」。1978年生まれ。

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