週刊高知の子どもニュース 2020年11月29日~12月5日
新型コロナウイルスの感染者数が高知県内でも増える中、今週は地域を元気づけようと頑張る子どもたちのニュースが届きました。
香南市の夜須小学校の6年生は新キャラクター「トマスメくん」を段ボールで制作し、お披露目しました。
幡多郡黒潮町の上川口小学校の子どもたちはマルシェを開催。自分たちで企画し、人気を集めました。
2020 年 11 月 29 日~ 12 月 5 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。
目次
ジャコウアゲハ救え 香美市・楠目小の児童がさなぎ保護
(高知新聞 2020 年 11 月 29 日朝刊より)
香美市内の物部川堤防周辺に生息するアゲハチョウの一種、ジャコウアゲハを守ろうとこのほど、近くの楠目小学校の児童が、さなぎ約120匹を保護した。
堤防周辺には幼虫の餌となるウマノスズクサが群生し、この時季は草に付いたさなぎが多く見られる。一帯は除草する必要があるため、同市土佐山田町京田の門脇毅さん(77)らが2012年から、除草前にさなぎを保護している。
24日は、同校の2年生約40人が参加。「いっぱい助けちゃる!」「ここにもおるで!」と草をかき分け、3センチほどのさなぎが傷つかないよう、そっと集めていた。
保護した一部は羽化まで同校で飼育するといい、子どもたちは「チョウになるのが楽しみ」と笑顔。門脇さんは「守らないと消えてしまう生き物や自然に子どもたちが興味を持つ機会になれば」と話していた。(小笠原舞香)
いの町の児童が奥田川題材にダンス 和紙も使い披露
(高知新聞 2020 年 11 月 29 日朝刊より)
吾川郡いの町を流れる奥田川をテーマに、町内外の児童らが土佐和紙を使ったダンスを創作しこのほど、同町八田の伊野南小学校で保護者や住民に披露した。
舞台芸術を通して和紙の魅力を伝える「土佐和紙未来学校プロジェクト」(浜田あゆみ会長)が、希少植物が自生する奥田川について学んでもらおうと企画。同町と高知市、土佐市の5校から1~6年生7人が参加した。
高岡郡佐川町在住の音楽家、ハナカタマサキさんが3曲(計約6分)を制作。東京を拠点に活動するダンサーの石山優太さんと子どもたちが21、22日に振りを考え、稽古に励んだ。
23日の発表会には住民ら約40人が集まった。児童は全身を大きく伸ばして、真っすぐ伸びる水草「ナガエミクリ」を表現したり、華やかに土佐和紙の紙吹雪をまいたり。来場者から大きな拍手が送られた。
同校4年の新谷夢さん(10)は「奥田川のことを考えることは普段ないのでやってよかった」と笑顔。浜田会長は「地域を愛する心を育んでもらえたら」と話していた。(山崎友裕)
黒潮町で上川口マルシェ大盛況 児童手作り 出店依頼も担当
(高知新聞 2020 年 12 月 1 日朝刊より)
高知県幡多郡黒潮町上川口の上川口小学校の児童が企画、運営する「上川口マルシェ」がこのほど、同校で開かれた。自らが考案したランチや育てた野菜を販売。町民有志の出店もあり、大勢の来場者でにぎわった。
地域活性化につなげようと昨年から開催しており、今年も全校生徒38人で取り組んだ。
児童は、町内の店を回り出店を依頼するとともに、自作のポスターを掲示してもらって出店や来場を呼び掛け。11月28日のマルシェには幅広い種類の約20店が軒を連ねた。
児童が運営する出店も人気。サツマイモやミョウガのほか、手作りのミサンガやキーホルダーといった小物が売れていた。
6年生はスタミナ丼や町産グリーンレモンを使った「グリレモネード」などを販売。平野姫叶(ひめか)さん(12)は「コロナで落ち込んでいる人もいるから、上川口を盛り上げたかった」。菅海音(みおん)さん(12)は「(商品を)お客さん目線で考えるのは大変だった。行列ができてうれしい」と満足げな表情だった。(今川彩香)
JR高知駅にクリスマスツリー 願い込めて園児が装飾
(高知新聞 2020 年 12 月 1 日夕刊より)
サンタさんに願いが届きますように―。高知市のJR高知駅で1日、近くの丑之助学園の園児44人がクリスマスツリーの飾り付けを行い、駅構内は一足早いクリスマスムードに包まれた。
ツリーは高さ3・5メートルのモミの木。毎年、クリスマス気分を楽しんでもらおうとJRが用意している。
この日、サンタクロースに扮(ふん)した園児たちは、保護者や駅員らに抱え上げてもらい、雪だるまを描いた装飾など約200個をツリーに飾り付けていった。
星形の飾りには「ふるーとがほしい」「きめつのやいばのけんがほしい」などの願いが書かれており、完成したツリーを園児たちは満足そうに眺め、「きれいにできた」「クリスマスが楽しみ」とにっこり。
その後、園児は「赤鼻のトナカイ」の曲に合わせて踊ったり、「きよしこの夜」を鍵盤ハーモニカで演奏したりして、ムードを盛り上げた。
ツリーは25日まで設置される。(乙井康弘)
「夜須を元気に」香南市の夜須小児童が新キャラ
(高知新聞 2020 年 12 月 2 日朝刊より)
高知県香南市夜須町をPRしようと、夜須小学校の6年生が段ボールで新キャラクターを制作し、夜須町のヤ・シィパークでこのほど、お披露目された。
授業で香南市の人口減少を知った児童が、新型コロナウイルス禍にも悩む地域を元気づけようと考案。フルーツトマトをイメージした真っ赤な体に、スイカやメロンをあしらった顔で、新キャラ「トマスメくん」を作った。
11月27日に行われた香南ケーブルテレビのプロモーション映像「こーにゃんリズム体操」収録で初めて披露。トマスメくんにも児童が入り、23人で元気いっぱいに体操してPRした。
松尾康晴君(12)は「テレビやイベントで、もっとトマスメくんを売り出したい」と、笑顔で話していた。(川嶋幹鷹)
土佐市の新居小児童が独居高齢者に赤飯を贈る
(高知新聞 2020 年 12 月 2 日朝刊より)
高知県土佐市新居の新居小学校の5年生6人がこのほど、地区内に住む1人暮らしの高齢者に赤飯をプレゼントした。
児童は毎年、地元の「新居を花いっぱいにする会」(松岡善郎会長)などと協力して米作りをしており、今年は8月に約80キロを収穫。保護者らに販売した売上金で購入したもち米で地元JA女性部や新居を花いっぱいにする会メンバーが作った赤飯を、児童がパックに詰めて用意した。
児童は11月27日、新居コミュニティセンターで、デイサービスを利用している1人暮らしの高齢者に「頑張って作りました」と声を掛けながら赤飯を配布。受け取った高齢者は「いつもありがとう」と笑顔だった。
その後、児童は4班に分かれて80歳以上の約20人を訪問。植村心道君(11)は「おいしく食べて、元気に長生きしてほしい」と話していた。(山崎友裕)
須崎市・浦ノ内湾でカヌー 家族連れら楽しむ
(高知新聞 2020 年 12 月 5 日朝刊より)
須崎市の浦ノ内湾でカヌー競技を体験するイベント「須崎パドリングゲームズ2020」がこのほど行われ、家族連れら約40人が水上で心地よい汗を流した。
参加者は30分ほどカヌーやカヤックを練習し、レース形式で150メートルのコースで競漕(きょうそう)。前に進まなかったり、転覆したりする艇もあった中、「最後まで頑張れ」との声援を背にパドルを操っていた。
その後は、対岸の鳴無(おとなし)神社を往復する約2キロの水上ツーリングへ。参加者は思い思いのペースで、パドルさばきや海上からの眺めを楽しんだ。母親と参加した多ノ郷小学校2年の山崎心葉さん(8)は「最初は怖かったけど、慣れると海の上を旅した気分で楽しめた」と笑顔だった。
市民にカヌーを身近に感じてもらおうと、市などが11月29日に初めて開催した。(富尾和方)