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文通してきたお年寄りと「やっと会えたね」|週間高知の子どもニュース(2021年3月13~19日)

今週は手紙にまつわる子どもニュースが届きました。

南国市の大篠小学校では 5 年生と地域のお年寄りが交流しました。昨年の夏から文通を続けてきて、実際に会うのは初めて。「やっと会えたね」と笑顔が広がりました。

高知市の高知江の口特別支援学校では、6年生の大内詩歌さんが書いた手紙が「ありがとうの手紙コンテスト」で入賞しました。以前通っていた小学校の先生に宛てて、「大好きだよ」「ありがとう」と思いをつづっています。

2021 年 3 月 13 ~ 19 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。

 

「けんかもち」など郷土料理 大栃小児童が育てたイモで

(高知新聞 2021 年 3 月 13 日掲載)

高知県香美市物部町の大栃小学校の1、2年生7人がこのほど、自分たちが育てたイモを使って「けんかもち」などの郷土料理を作った=写真。大栃小学校は日頃から、野菜の栽培や料理体験などで住民と交流しており、昨秋に児童が収穫した里芋とサツマイモを使ってお菓子を作ることになった。

10日は、地元の女性陣が手ほどきした。「里芋とサツマイモが絡み合うから、けんかもち」などと、由来を聞いた児童たちは興味津々。蒸した2種類のイモに砂糖を混ぜて練り、食べやすい大きさに丸め、きな粉をまぶしていった。

サツマイモの粉を練って蒸した「きりこもち」も作り、けんかもちと共に全校児童に配った。住民の森本ちづさん(72)は「大人になっても懐かしいと思える地域の味。ずっと残していきたい」と話していた。(香長・小笠原舞香)

先生に「大好きだよ」 ありがとうの手紙・中四国最優秀に高知市の小学生

先生に宛てた手紙が最優秀賞に選ばれた大内詩歌さん(高知市新本町2丁目の高知江の口特別支援学校)
先生に宛てた手紙が最優秀賞に選ばれた大内詩歌さん(高知市新本町2丁目の高知江の口特別支援学校)

(高知新聞 2021 年 3 月 13 日掲載)

全国の小学生を対象にした「ありがとうの手紙コンテスト」で、高知市の高知江の口特別支援学校6年生の大内詩歌(しいか)さん(12)の作品が、中四国ブロック高学年の部で最優秀賞に輝いた。以前通っていた小学校の担任に宛てたもの。大内さんは受賞を喜び、「これからも、いろんなことを頑張りたい」と話している。

コンテストはコンビニ大手のファミリーマートが毎年開催しており、12回目。今年は全国から約3万通の応募があり、ジャーナリストの池上彰氏ら5人が審査。全国7ブロックの低・中・高学年ごとに最優秀賞を選んだ。

大内さんは、5年生まで通った小学校の特別支援学級の先生に向けて書いた。

コミュニケーションを取ることが苦手な大内さんにとって、先生は「心の支え」。手紙には、先生にもらった言葉や思い出を一つ一つ丁寧につづった。

初めて学校に行った時、正門で「よく来たね」と言ってくれたこと。学校に行けず苦しい時、毎日家に会いに来てくれたこと。転校前に「詩歌なら大丈夫」と抱きしめてくれたこと…。最後は「大好きだよ」「ありがとう」と締めくくった。

審査員は「先生の言葉を自分の財産としている様子がよく伝わる。客観的な視点も良い」と評価した。

手紙は、開くとプレゼントボックスとハートが浮き上がる仕掛けにし、先生が好きなイルカも折り紙で作って貼り付けた。大内さんは「先生は優しくて、怒られても納得できた。先生に手紙を読んでもらいたい」。母親の正美さん(42)も「娘のことをよく理解してくれ、娘もすごく信頼していた」と感謝。近く、受賞した手紙を送るという。(石丸静香)

高知市横浜小校庭で花火と光競演 修学旅行代わり、地元がプレゼント

(高知新聞 2021 年 3 月 14 日掲載)

高知市瀬戸東町1丁目の横浜小校庭で13日夜、プロジェクションマッピングで彩られた花火が上がった。約10分間のショーに、卒業前の6年生約80人は大喜びだった=写真。

同校では新型コロナウイルスの影響で、13日までの修学旅行が中止に。その代わり11日から3日連続で遠足、運動会、校内での肝試しなどを行ってきた。

花火はフィナーレを飾るもので、土佐横浜みなと未来祭り実行委員会が準備。曲に合わせ、ナイアガラなどの花火と照明が校庭をカラフルに照らした。同小の西谷のどかさんは「想像以上にすごくてびっくり」。八百川廉さんは「修学旅行よりいい。この学校で良かった」とはにかんだ。(河本真澄)

あかつき賞に小中学生7人 黒潮町で表彰式

(高知新聞 2021 年 3 月 14 日掲載)

幡多郡黒潮町出身の私小説家、上林暁(1902~80年)にちなみ、町内の小中学生の作文を表彰する「あかつき賞」の受賞者7人が決まり、同町入野の大方あかつき館でこのほど表彰式が行われた。

上林暁顕彰会(山沖幸喜会長)の主催で31回目。校内選考を経て最終選考に進んだ46作品を、同会メンバーが審査した。

6日の表彰式では、受賞した児童生徒の代表2人が作品を朗読。育てていたチョウの幼虫が教室の隅でさなぎになっていたエピソードを読み上げた佐賀小3年、辻心々絆(ここな)さん(9)は「チョウのことが心に残っとった。(受賞は)とてもうれしい」と話していた。(今川彩香)

文通高齢者と交流 南国市の大篠小5年 笑顔の花咲かす

あや取りを教え合って交流する児童とお年寄りら(南国市大埇甲の大篠小)
あや取りを教え合って交流する児童とお年寄りら(南国市大埇甲の大篠小)

(高知新聞 2021 年 3 月 15 日掲載)

高知県南国市の大篠小学校の5年生がこのほど、昨夏から文通してきた地域のお年寄りを招き、3日間交流した。新型コロナウイルス禍で対面できなかった中、手紙で心を通わせてきた相手と初めて顔を合わせ「やっと会えたね」と笑顔の花を咲かせた。

大篠小学校は例年、敬老会で児童がお年寄りに手紙を渡し、2月には学校に招いて交流。コロナ禍の2020年度は「オンラインではなく、手書きのぬくもりを大切にしよう」と、夏ごろから5年生139人が民生委員を通じて手紙を届け、今も70人ほどと文通している。

8~10日の交流で児童らは、学校生活をまとめた自主制作動画の上映、認知症学習や高齢者疑似体験といった学びの成果展示、トリックアートや健康すごろくなどを準備し、お年寄りをもてなした。

昔遊びのコーナーでは、おじゃみや福笑い、おはじきなど6種類を用意。あや取りでは、タワーや飛行機などを教え合う場面も見られ、谷渕里愛菜さん(11)は「知らない遊び方もあって新鮮。時間が足りないですね」などと話していた。

期間中訪れたお年寄り約80人の中には、連日足を運んだ人も。「コロナにいじめられて、家にこもりきりやった」という女性は「若い元気な友達に会えて楽しい。また来年も」と、笑顔で再会を約束していた。(横田宰成)

大月中給食にマグロかぶと焼き 卒業の思い出づくり

マグロのかぶと焼きの食べられる部分を探す生徒たち(大月町の大月中学校)
マグロのかぶと焼きの食べられる部分を探す生徒たち(大月町の大月中学校)

(高知新聞 2021 年 3 月 15 日掲載)

高知県幡多郡大月町弘見の大月中学校でこのほど、卒業する3年生41人に、最後の学校給食として大月町産の養殖マグロのかぶと焼きがサプライズで振る舞われた。

卒業式を翌日に控えた12日が3年生にとって最後の給食。栄養教諭の谷山なつこさん(36)が「少しでも思い出を」と、道の駅ふれあいパーク大月を通じて道水中谷水産(大月町橘浦)からマグロの頭を贈ってもらった。

ランチルームに集合した3年生に、谷山さんが「卒業記念のプレゼント」と紹介。調理員らがアルミホイルを外すと人の顔より大きなかぶと焼きが現れ、生徒たちは「おおっ」と歓声を上げた。

生徒たちは食べられる部分を探して取り分けて口に運び、一様に「おいしい!」。「給食があるから学校へ行こうと思った日もあったくらいで、もう食べられないのは寂しい」という山田すいさん(15)は「本当にうれしかった。目玉はこりこりして軟骨みたいでした」と笑顔で話していた。(新妻亮太)

三原中学生が星ケ丘公園に記念植樹 クヌギの苗木200本

クヌギの苗木を植える三原中学校3年生の生徒ら(三原村の星ケ丘公園)
クヌギの苗木を植える三原中学校3年生の生徒ら(三原村の星ケ丘公園)

(高知新聞 2021 年 3 月 15 日掲載)

高知県幡多郡三原村の三原中学校3年生6人がこのほど、三原村宮ノ川の星ケ丘公園で、卒業記念にクヌギの苗木200本を植え、昨夏実施した特産品販売実習の収益の一部を公園管理のために寄付した。

三原中学校は毎年、研修旅行で3年生がオーストラリアを訪れるが、昨年は新型コロナウイルスの影響で中止に。代わりに8月、高知市北御座の大型直販所「とさのさと」で、ユズの加工品やブランド米、硯(すずり)石を使った手作りストラップなど、村の特産品販売に挑戦した。

生徒たちは「収益は村のために使いたい」と寄付を決定。公園を管理する四万十かいどう推進協議会三原支部は「お返しに」と、公園で育てたクヌギの植樹を提案した。

10日は四万十かいどう推進協議会の松岡圭助さん(69)が「これからも公園を守ります。みんなも木に負けないぐらい成長して見に来て」とあいさつ。生徒たちは公園南側の緩やかな斜面に、70センチほどに育った苗木を1本ずつ植えた。

白石天地さん(15)は「自分たちで植えた木が育つのは楽しみ。大きく育ってほしい」と笑顔で話していた。(新妻亮太)

一輪車置き場を大月小学校に寄贈 中村高技学校

出来上がったばかりの一輪車置き場を使う子どもたち(大月町の大月小学校)
出来上がったばかりの一輪車置き場を使う子どもたち(大月町の大月小学校)

(高知新聞 2021 年 3 月 15 日掲載)

高知県四万十市の中村高等技術学校の訓練生がこのほど、幡多郡大月町弘見の大月小学校の児童のために屋根付きの一輪車置き場を制作した。

中村高等技術学校は毎年、幡多地域の小学校で木工の教室を開いており、昨年大月小学校を訪れた際、一輪車が校舎外で雨ざらしになっていることを聞いた。今年は新型コロナウイルス感染防止のため教室を中止する代わり、屋根付きの置き場を贈ることにした。

木造建築科の訓練生7人が2月下旬から部材を制作。今月5日に現場で組み立て、高さ約2メートル、幅約5メートルでトタン屋根を乗せた置き場が完成した。

同日の寄贈式では木造建築科の指導員が「これを機に大工さんの仕事にも興味を持って」と呼び掛け。休み時間に一輪車で遊ぶという5年の宮林心遥(こはる)さん(11)は「もう雨にぬれないし、うれしい。使う人が増えると思う」と話していた。(新妻亮太)

地震に備え呼び掛け ポスター・標語コン表彰式 高知市

地震への備えを呼び掛ける、潮江南小学校の田村泰生君のポスター
地震への備えを呼び掛ける、潮江南小学校の田村泰生君のポスター

(高知新聞 2021 年 3 月 16 日掲載)

高知県が主催した南海トラフ地震の啓発ポスター・標語コンクールの表彰式が14日、高知市高須砂地のセリーズで行われた。小中学校と特別支援学校(学級)の児童、生徒が2815作品を寄せ、34点が入賞した。

標語部門の最優秀賞(3人)に選ばれた伊尾木小3年、安岡拓真君の作品は「さあにげろ じしんの後は つなみくる」。安岡君は「家族や友達を守りたいと標語を作った。みんなに生きてほしい」と話していた。

受賞作はCMで使われ、高知市のイオンモール高知で展示される予定。(深田恵衣)

優秀賞以上の受賞者は次の皆さん。

キックバイクで子どもレース 香南市ヤ・シィパーク

キックバイクを操りゴールを目指す子どもたち(香南市のヤ・シィパーク)
キックバイクを操りゴールを目指す子どもたち(香南市のヤ・シィパーク)

(高知新聞 2021 年 3 月 17 日掲載)

未就学児から自転車に親しんでもらおうと、足で地面を蹴って進む「キックバイク」のレースがこのほど、香南市夜須町のヤ・シィパークで開かれ、2~6歳の約100人がコースを駆け抜けた。

NPO法人こうなんスポーツクラブの主催。14日、30メートル四方の区画にテープを張ったコースを作り、年齢別に4人一組で速さを競った。この日初めてバイクにまたがった子どももおり、一生懸命地面を蹴って走る子どもたちに、保護者らが声援を送った。

土佐市の矢野恵大ちゃん(3)はグループで2位だったが、参加賞のお菓子をもらってにっこり。父の浩章さん(35)は「楽しそうに走ってくれて良かった」と話していた。(川嶋幹鷹)

春野東小児童が新聞バッグ作り 高知市

真剣な表情で新聞バッグを作る児童たち(高知市の春野東小)
真剣な表情で新聞バッグを作る児童たち(高知市の春野東小)

(高知新聞 2021 年 3 月 19 日掲載)

高知市春野町の春野東小学校で17日、「新聞バッグ教室」が開かれた。放課後学習室に通う4年生10人が参加し、完成したバッグに「おしゃれー」「中が広い」などと喜んだ。

昨秋、児童の1人が新聞バッグを持参したところ「ほしい。作ってみたい」の声が上がり、高知新聞社に教室を依頼。この日、「しまんと新聞ばっぐインストラクター」の本社社員が講師を務めた。

児童は定規で寸法を測ったり、のり付けをしたり。「はやぶさ2」やブンタン、人気漫画のヒロインなどが大きく掲載された紙面を使い、約20センチ四方の大きさのバッグを次々に仕上げていった。

久武亜唯(あい)さん(10)は「持ち手や底が丈夫。お母さんにプレゼントして一緒に買い物に行きたい」と大切そうに抱えていた。(乙井康弘)

藤川球児さんが高知市鴨田小で特別授業 「挑戦すれば景色変わる」高知市

高知市内の児童に向け講演する藤川球児さん(高知市の鴨田小)
高知市内の児童に向け講演する藤川球児さん(高知市の鴨田小)

(高知新聞 2021 年 3 月 19 日掲載)

元阪神タイガースの藤川球児さん(40)が18日、高知市の鴨田小学校で特別授業を行った。児童のリクエストに応じて実現したもので、6年生の130人に向け、「まずは何でもやってみることが大事。挑戦すれば景色が変わり、夢の大きさが広がる。いまがその時」と訴えた。

同校では児童に夢を持ってもらおうと、さまざまな人を招いて授業を実施している。昨秋、6年の大西廉君(12)が「僕もプロ野球選手になりたい。藤川さんに話を聞きたい」と知人を通じて手紙を送ったところ、快諾を得た。

体育館で待ち構えた児童に拍手で迎えられた藤川さん。授業は児童の質問に応じる形で行われ、「あと一球で勝負が決まる時はどんな気持ち?」との問いには「普通の試合は、経験を積んで緊張慣れした。でも、国際大会のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)やオリンピックは慣れなかった」。

目標や夢の見つけ方については、「夢がないことに悩む必要はない。宿題や授業など何かに打ち込める物から探して」「気楽に新しいことにチャレンジを」と呼び掛けた。

授業の様子は同市内の22校(約千人)にもオンラインで公開。「故障した時はどう過ごしていましたか?」との質問には、「なぜそれが起きているのか書き出す。書くと答えが見えてくる」などとアドバイスを送っていた。(乙井康弘)

この記事の著者

ココハレ編集部

ココハレ編集部

部員は高知新聞の社員 6 人。合言葉は「仕事は楽しく、おもしろく」。親子の笑顔に出合うことを楽しみに、高知県内を取材しています。

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