東京五輪マラソン6位・大迫傑さんが陸上教室を開きました|週間高知の子どもニュース(2021年9月25~10月1日)
スポーツの秋。高知の子どもたちは泥サッカーをしたり、カヌーを体験をしたりと、元気に体を動かしています。
幡多郡黒潮町では東京五輪男子マラソンで 6 位入賞した大迫傑さんの陸上教室が開かれ、小中学生が一流の走りを学びました。
2021 年 9 月 25 ~ 10 月 1 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。
目次
ラッキョウおいしいよ!吉川小児童が栽培、80袋を完売 高知県香南市
(高知新聞 2021 年 9 月 25 日掲載)
香南市吉川町の吉川小学校の児童13人がこのほど、自分たちが育てたラッキョウを学校近くの保育所などで販売した。
吉川町では養蚕業の衰退に伴い砂地を利用したラッキョウ栽培が盛んになり、同校でも30年以上前から校内の畑で育てている。
昨年9月から5、6年生が農家の指導を受け栽培。今年6月に例年の倍となる約40キロを収穫して酢漬けにし、9月21日に保育所とコミュニティーセンターで約80袋を販売した。
吉川みどり保育所では、児童が「吉川小で作った新鮮なラッキョウですよ~」「残り4袋!」と、通行人や園児を迎えに来た保護者にアピール。1袋(200グラム)200円と破格の値段で、わずか10分で完売した。
5年のホセイン・MD・ワシフ君は「土の中深くから掘り出すのが難しかった。甘酸っぱくてカリカリに仕上がった」と笑顔だった。(深田恵衣)
熱戦!どろんこ!香南市の小中生70人、泥サッカーで対戦
(高知新聞 2021 年 9 月 26 日掲載)
香南市香我美町上分の田んぼでこのほど、「どろんこ夢サッカー大会」が開かれ、地元のクラブに所属する小中学生約70人が泥まみれで熱戦を繰り広げた。
NPO法人こうなんスポーツクラブと香我美地区青少年健全育成会議の主催で20回目。23日、収穫後の田んぼに水を張ったコート2面で、小中学生それぞれ6チームが対戦した。
子どもたちはひざ下まで泥の中に沈み、足を取られながらも「集中して守ろう」などと闘志めらめら。なかなかボールを前に飛ばせず、転倒を繰り返しながらも泥を蹴散らし、パスをつないだ。
地下足袋やゴーグル持参で気合の入った保護者らも子どもたちと対戦。勢い余って泥に突っ込むと、大きな拍手喝采を浴びていた。
終了後は、地元の消防分団のポンプ車が選手らに放水。香我美小学校6年の山崎滉太君(11)は「底が深いきやりにくかった。でも脚が鍛えられた気がするし、楽しかった」と笑顔だった。(深田恵衣)
東京五輪マラソン6位・大迫さんが陸上教室 高知県黒潮町で小中学生ら一流の走り学ぶ
(高知新聞 2021 年 9 月 26 日掲載)
今夏の東京五輪男子マラソンで6位入賞した大迫傑さん(30)の陸上教室が25日、幡多郡黒潮町入野の土佐西南大規模公園で開かれ、高知県内の小中学生63人が一流の走りを学んだ。
大迫さんは東京五輪を最後に現役を引退。後進育成のため8月下旬から全国各地を巡り、陸上イベント「Sugar Elite Kids(シュガー エリート キッズ)」を開催している。黒潮町は9カ所目。
小学生が対象の午前の部には、陸上やサッカーなどに励む県内の30人が参加。大迫さんは「レース前は動きながらのストレッチが良い」などと話し、体のほぐし方を指導した。
その後は児童を2チームに分けて1500メートルリレー。一人一人が速さを調整して4分30秒でのゴールを目指したが、子どもたちはついつい全力に。一人で走った大迫さんもペースを乱されてか、4分20秒でゴールして苦笑いだった。
子どもたちはオリンピアンの走りに刺激を受けた様子で、「中学生になったら陸上がやりたい」の声も。大迫さんは「エネルギッシュな子が多くて楽しかった。イベントを通じて子どもの人生が豊かになってほしい」と話していた。(河本真澄)
元アスリートが遊び指導 高知市で「あそビバ!」親子ら110人
(高知新聞 2021 年 9 月 27 日掲載)
ボール遊びを通じて子どもの運動能力や五感を育む「あそビバ!in高知」が26日、高知市の東部総合運動場多目的ドームで開かれ、子どもと保護者ら約110人が元ラグビー選手らと汗を流した。
JリーグやVリーグなどでつくる日本トップリーグ連携機構(東京)と同市の主催。
園児から小学3年生までの親子ら55組が、全身を使ってじゃんけんをしたり、ボールを投げ合ったり。初めてラグビーボールに触れたという子も多く、「どこにいくか分からん」「投げにくい」とはしゃいでいた。
6歳の竹崎絢ちゃんは「じゃんけんが楽しかった。またやりたい」とにっこり。父親の仁さん(40)は「仕事の都合で日曜日しか子どもと遊べない。家でできる遊びを教わったので、一緒にやりたい」と話していた。
講師を務めた元ラグビー選手の岡村要さん(49)は「子どもの想像力は無限大。子どもが決めたルールで、親も一緒にのびのびと楽しんで」。元バレーボール選手の田口恵さん(43)も「楽しく遊んでいれば、運動能力は自然と伸びる」と、遊びの効用を語っていた。(山仲健一)
長崎の被爆者を取材 高知市の小学生が成果報告
(高知新聞 2021 年 9 月 28 日掲載)
被爆地・長崎市の人々から平和の尊さを学ぶ、平和団体主催の「親子記者事業」に参加した高知市の向井空(そら)君(9)=旭小4年=と母親の真樹子さん(45)が27日、岡﨑誠也市長を訪ね、成果を報告した。
全国の自治体でつくる日本非核宣言自治体協議会が毎年実施し、全国各地の9組が参加。昨年に続き、新型コロナウイルスの影響で現地訪問はできず、オンラインで被爆者の体験談を聞いた。
向井さん親子は、被爆した語り部の80代男性や核兵器廃絶の活動に励む高校生にインタビュー。空君は、取材内容を紹介しながら「原爆はみんなを傷つける怖いもの。戦争がない平和な世界になってほしい」と話していた。(浜田悠伽)
早明浦ダム湖満喫 児童らSUPやカヌー体験 高知県土佐町
(高知新聞 2021 年 9 月 28 日掲載)
高知県土佐郡土佐町の早明浦ダム湖で26日、スタンドアップパドルボード(SUP)とカナディアンカヌーの体験イベントが行われ、南国市と地元の児童17人が水上のレジャーを満喫した。
県地域スポーツハブ展開事業の一環で、南国市地域スポーツハブの主催。海沿いの県内市町村で唯一港がない同市の児童に、水上での遊びやスポーツの魅力を知ってもらい交流につなげようと、土佐町ハピネススポーツクラブなどの協力を得て開催した。
子どもたちは2組に分かれ、SUPやカヌーを体験。ほとんどの子が初めてだったものの、すぐにこつをつかんだ様子で、約800メートル先の対岸まですいすい移動しながら湖畔の景色を堪能した。
南国市の十市小学校5年、高橋駿介君(11)は「ダムは意外と深くてびっくりした。自然をすぐ近くに感じられて気持ちよかった」と笑顔だった。(深田恵衣)
児童生徒に1人1冊、今年も本贈る 須崎市13小中で選書会
(高知新聞 2021 年 9 月 29 日掲載)
児童生徒に本を贈る須崎市の市民グループ「日本で一番子どもたちが本を読むまちをつくる会」(和田耕造会長)が28日、同市上分甲の上分小学校で選書会を開いた。10月29日まで市内の全公立13小中学校で実施する。
同会は2006年から毎年、個人や企業から寄付を募り、園児や児童生徒に1人1冊を寄贈。これまでに約4万冊を贈り、今年は約2200冊を予定している。
選書会は高知市の書店などの協力で毎年開催。この日は約800冊の絵本や図鑑、スポーツ競技の解説書などが体育館に並べられ、全校児童47人は手に取ったりページをめくったりしながら、お気に入りの1冊を夢中になって探していた。
6年の青木美那海さん(11)は「小説が好きで、知らない本にたくさん合える選書会はいつも楽しみ。今回は苦手な日本地理を覚える本にしました」。
井元俊孝校長(61)は「児童が本や読書に親しむ機会を長年設けていただきありがたい。おかげで学校図書はとても充実し、朝の読書も定着している」と喜んでいた。本は2学期中に届き、学級文庫に置かれる。(富尾和方)
陸上100M日本新の岡林さん(大篠小)「ちょっとは自信に」 高知県南国市
(高知新聞 2021 年 9 月 30 日掲載)
19日に横浜市で開かれた陸上の全国小学生交流大会(日本陸上競技連盟主催)で、女子6年100メートルを12秒56で制した大篠小学校6年の岡林結衣さん(12)=南国市大そね甲=が29日、自主隔離期間を経て練習を再開した。従来の記録を0秒11上回る事実上の日本新記録に、早くも五輪代表への期待が聞かれるが、当人は「次の目標? 来週の運動会のリレーです」とマイペース。「走りたかった~」と笑顔でグラウンドを駆けた。
岡林さんは、南国市の総合型地域スポーツクラブ「まほろばクラブ南国」のアスリート教室に所属。小学生女子の学年別県記録(50、100メートル)を全て塗り替え、昨年度は全国トップの100メートル12秒77をマーク。今大会の優勝候補に挙がっていた。
ただ、新型コロナウイルスの影響で、教室での練習は6月の県予選会を最後に休止。タイムは13秒台半ばに落ち、「どうしちゃったのかな」と自分でも首をひねるほど、調子を落としたという。
そんな状態で臨んだ今大会だが、ふたを開ければ予選、決勝とも自己新を連発。「3カ月間大会で走れなかったので、楽しくって!」と、記録や順位は二の次でレースを満喫し、決勝でマークした新記録にも「時計が壊れちゅうな~」と思ったほど、自然体のままに大記録を打ち立てた。
教室ではドッジボールやじゃんけんリレーなども取り入れ、体づくりに励む。葛岡善行コーチ(56)は「今は陸上を楽しむこと。結果の評価ではなく、将来の伸びしろを大切にしたい」と話す。
地元で久々に体を動かし、笑顔いっぱいの岡林さん。日本新は「ちょっとは自信になったかな」と振り返り、「中学の全国大会でも活躍したい。大好きな陸上だけは、誰にも負けたくない」と、ちょっぴり勝ち気な面ものぞかせた。(横田宰成)