地域ぐるみで子育てを応援!高知市江ノ口地区で支援者の交流会が開かれました
保育園、幼稚園、子育て支援センター…。地域には公の施設に加えて、子育てを支える活動に取り組んでいる人々がいます。
高知市の中心部・江ノ口地区で子育て世代に関わる活動をしている団体や個人の交流会が開かれました。小学校などで福祉教育に取り組む「あたごレンジャー」や、多機能型保育支援事業「らいーな」などそれぞれの活動を紹介し、情報交換しました。横のつながりをつくることで「地域ぐるみでの子育て支援を盛り上げていきたい」とのことです。
子育て支援に関わる魅力や楽しさを共有したい
江ノ口地区はJR高知駅周辺に広がる地域で、愛宕商店街や比島の交通公園などがあります。校区では江ノ口、江陽、一ツ橋、小高坂の 4 小学校の全てまたは一部が含まれます。エリアが広いため、さらに「江ノ口東地区」「江ノ口西地区」に分かれています。
交流会は 2021 年 12 月 10 日に高知市の総合あんしんセンターで開かれました。参加した団体は次の通りです。
- 児童発達支援センター「しんほんまち」
- 江ノ口保育園
- 高知聖園マリア園
- ニチイ学館
- 江陽保育園
- 江ノ口西地区民生委員児童委員協議会
- 愛宕町 3丁目町内会
- 中水道東町内会
- 江ノ口東地区民生委員児童委員協議会
- 江ノ口東地区福祉委員
- 高知市社会福祉協議会
- NPO高知市民会議
それぞれが子育て世代や子育て支援に関わっていますが、普段は交流する機会がなかなかないそう。「子育て支援に関わる魅力や楽しさを共有し、互いに知り合い、手をつなぎたい」との声が上がり、第 1 回の開催となりました。
「あたごレンジャー」で子どもたちとの関わりを増やしています
まずはお互いの活動を知るところから。今回は 4 団体・個人が取り組みを発表しました。
目を引いたのは江ノ口西地区の民生委員児童委員協議会。5 人が「あたごレンジャー」として登場しました。
あたごレンジャーは、高知市社会福祉協議会が学校などで進める福祉教育「ほおっちょけん学習」をお手伝いすることで、子どもたちと顔の見える関係をつくっています。これまでにあたご幼稚園、江ノ口小学校、一ツ橋小学校、江ノ口保育園での学習に参加しました。
「ほおっちょけん学習」では高齢者の疑似体験や接し方のポイントを伝えることで、思いやりやお互いさまの意識を高めていきます。あたごレンジャーは「みんなの安全を守るんジャー!あたごレンジャー参上!!」と言いながら子どもたちの前に登場します。
民生委員の斉木美穂さんは「子どもたちに防災の活動を紹介し、『地域の私たちがみんなの安全を見守っています』『みんなは地域の宝物です』と伝えています」。街で「赤レンジャーのおばちゃんや!」と声を掛けてもらえるようになり、「子どもたちとのコミュニケーションが増えた」と話していました。
多機能型保育「らいーな」は寸劇を披露
「実家が遠く、子育てをサポートしてくれる人がいない」「転勤で来たので周囲に知り合いがいない」などの理由で「孤育て」をしている人は江ノ口地区でも少なくありません。
江ノ口地区には地域子育て支援センターはありませんが、江ノ口保育園、高知聖園マリア園、ニチイキッズ愛宕保育園が多機能型保育支援事業に取り組んでいます。「らいーな」の愛称で呼ばれ、親子の集まりのイベントを企画し、子育ての相談にも乗っています。
交流会では活動を知ってもらうため、来園した親子への対応などを寸劇で披露しました。
園での活動に加えて、看護師や民生委員と一緒に「赤ちゃん訪問」も行っています。お母さんから子育ての話を聞き、らいーなを紹介することで孤立を防いでいます。
このほか、絵本の読み聞かせの活動や、アルバム作りをお手伝いする「アルバムアドバイザー」として活動する個人も発表を行いました。
地域全体で子どもたちを見守っていきたい
意見交換では他の団体も活動を紹介。「地域のつながりはこれからますます必要」「子どもたちは卒園、卒業で巣立っていくけれど、地域にいるうちは私たちが見守り続けたい」という声が上がりました。コロナ禍で制限されてきた活動を、感染対策を行いながら少しずつ再開しているそうです。
わが子を知ってくれている、気に掛けてくれている大人がいることは子育てをする上で安心にもつながりますね。皆さんの地域ではいかがでしょうか。