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越知町の「ランタンフェスタ」で子どもたちの夢を乗せた風船が、夜空を舞いました!|週刊高知の子どもニュース(2023年3月13~19日)

越知町の「ランタンフェスタ」で子どもたちの夢を乗せた風船が、夜空を舞いました!|週刊高知の子どもニュース(2023年3月13~19日)

越知町の宮の前公園で「夜空彩るランタンフェスタ」が開かれ、子どもたちの夢を乗せた風船が夜空を舞いました。地元の中学生の企画を、大人たちが協力して実現させました。

2023 年 3 月 13 ~ 19 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。

足摺岬のシンボル「ヤブツバキ」再生へ、児童が育てた苗植樹 土佐清水市

住民らと苗を植え戻す児童(土佐清水市足摺岬)
住民らと苗を植え戻す児童(土佐清水市足摺岬)

(高知新聞 2023 年 3 月 13 日掲載)

ヤブツバキの再生に取り組む土佐清水市の足摺岬小学校の児童16人がこのほど、自ら育てた苗木を岬先端部に植え戻した。

岬周辺では竹の一種、メダケが繁殖してツバキを侵食しており、2016年度に環境省や住民組織「足摺岬の自然を守る会」が再生事業を開始。同校も参加し、採取した種から育てた苗を校庭で栽培している。

7日は同省や同会メンバーら約10人も交え、20年度以降に児童が育てた苗約120本を植えた。児童はメンバーからアドバイスを受け、スコップで掘った穴に苗を植樹。最後に「大きく育ってください」と声がけしながら、じょうろで水をかけた。

6年の井上皓太君(12)は「みんなのおかげで苗が立派に育った。花が咲いたところを見てみたい」と話していた。(小笠原舞香)

夜空にランタン舞う 中学生の夢かなった! 越知町

夜空に光る風船を飛ばしたランタンフェスタ(越知町の宮の前公園)
夜空に光る風船を飛ばしたランタンフェスタ(越知町の宮の前公園)

(高知新聞 2023 年 3 月 14 日掲載)

色鮮やかな風船を空へ飛ばすイベント「夜空彩るランタンフェスタ」が12日夜、高知県越知町越知丙の宮の前公園で開かれた。地元の中学生が企画した内容を大人の協力で実現。子どもたちの夢を乗せた風船が、夜空を舞った。

開催のきっかけは、越知中学校1年生が昨秋の総合的な学習の時間で出したアイデア。町を盛り上げるため、冬にイルミネーションイベントを開き、ランタンも上げるという企画で、授業をコーディネートする町地域プロジェクトマネジャーの広瀬真也さん(44)は「アイデアを出して終わりではなく、実現させる大事さを知ってほしい」と考えた。町民のやりたいことを形にする町事業の一環で実現されることになった。

1年生のうち10人ほどが放課後や休日に集まり、たこ糸につなげ回収できるよう風船を試作したり、チラシを作ったりと準備を進めた。迎えた当日は、中にLEDランプを入れた直径40センチの風船約50個を家族連れらに配り、カウントダウンの後に一斉に空へ。幻想的な景色が広がり歓声が上がった。仲村あいりさん(12)は「想像以上にきれいやった。みんな喜んでくれ、考えてよかった」と満足げだった。(楠瀬健太)

商店街に新聞バッグ配布 城西中支援学級生手作り 高知市

升形商店街の店舗に新聞バッグを配達する生徒たち(高知市丸ノ内1丁目)
升形商店街の店舗に新聞バッグを配達する生徒たち(高知市丸ノ内1丁目)

(高知新聞 2023 年 3 月 15 日掲載)

高知市大膳町の城西中学校の知的障害特別支援学級が、新聞バッグを製作して近くの升形商店街に無料で配る活動を続けている。店舗から「よくできちゅう」「お客さんにも喜ばれている」などと好評だ。

同校の「わかば1組」の1~3年生5人。担任の下元美樹教諭がクラスで一緒にできる作業学習の一環として2021年11月に導入。商店街にある薬局や干物屋、パン屋など11店舗でレジ袋の代わりに使ってもらっている。

生徒の特性や得意を生かし、新聞を折る、持ち手を成形するなどの工程を分担。2週間で50袋のペースで作り始めて、現在は同期間に220袋を作って配達。当初はめんどくさがっていたという生徒も、店主らに喜んでもらえる体験を重ね、「頑張って作らないかん」と進んで取り組むようになったという。

3月半ばの配達日には、3年の森岡建収さん(15)がバッグを手渡しながら、「僕は今日で最後です」と各店であいさつ。顔なじみになったおばちゃん、おじちゃんたちから「卒業おめでとう」「またおいで」と温かい声を掛けられていた。下元教諭は「地域交流にもつながっている。今後も続けていきたい」と話している。(松田さやか)

命を守る決意を新聞に 高知県内中学生「いのぐ」記者が卒業制作 家族へ手紙も

完成した防災学習新聞を学校に掲示する防災いのぐ記者(高知市鴨部2丁目の高知国際中高校)
完成した防災学習新聞を学校に掲示する防災いのぐ記者(高知市鴨部2丁目の高知国際中高校)

(高知新聞 2023 年 3 月 16 日掲載)

高知県内中学生による高知新聞社「防災いのぐ記者」の2022年度事業がこのほど終了した。最後の研修では卒業制作として防災学習新聞を編集し、命を守る決意を新たにした。

いのぐ記者事業は2017年から実施。22年度は32人が参加し、VR(仮想現実)映像付き起震車の体験▽気象台職員による風水害講座▽ポリ袋を使ったパッククッキング▽河北新報社の中学生防災記者とのオンライン交流―などを行ってきた。

9回目の最後の研修は12日に本社で行われ、22人が参加。1年の活動を振り返りながら、「特に印象に残った研修」「周囲に呼び掛けたい防災」を新聞に盛り込んでいった。

昨年10月の研修では、東日本大震災で小学生の弟を亡くした語り部に「家族で避難行動について話しておこう」と呼び掛けられた。各記者はこれを受け、保護者宛てに手紙を執筆。

高知国際中3年の三浦千鶴さん(15)と三谷叶佳(きょうか)さん(15)は「一家で自助できるよう努力しよう」「避難後より避難時のことを話そう」としたためた。(藤枝武志)

ユーチューバーと児童がバレーで交流 南国市でイベント

ユーチューバーと小学生がバレーボールを楽しんだ交流イベント(南国市立スポーツセンター)
ユーチューバーと小学生がバレーボールを楽しんだ交流イベント(南国市立スポーツセンター)

(高知新聞 2023 年 3 月 17 日掲載)

バレーボールの魅力を発信しているユーチューバーを招いた交流イベントがこのほど、南国市前浜の市立スポーツセンターで開かれ、子どもたち約80人がともにプレーを楽しんだ。

県内の競技人口を増やそうと、香南市野市町土居の会社員、坂本拓真さん(34)が企画。12日、バレーの試合動画などを公開しているユーチューバー「ヘルニア国物語」と「バレーボールハッカー」のメンバーら16人を招いた。

メンバーが小学生チームに交じって試合を実施。「ナイスサーブ!」「ここはもっと連係しよう」などと声をかけ合い汗を流した。試合後は質問タイムもあり、「どうしたら高く跳べるようになる?」という子どもの問いに、メンバーが「階段ダッシュとスクワット。とにかく練習を続けることが大事」とアドバイスしていた。

香長小6年の門田倖大君(12)は「毎日動画で見ている人たちに会えてうれしい。試合ではたくさん声を掛けてくれて、楽しくプレーできた」と話していた。(福井里実)

子どもが発案、まちづくり 「こうちこどもファンド」11年間で78件助成 子ども主体の事業は全国初

助成を受けた活動成果を発表する子どもたち(高知市丸ノ内1丁目の総合あんしんセンター)
助成を受けた活動成果を発表する子どもたち(高知市丸ノ内1丁目の総合あんしんセンター)

(高知新聞 2023 年 3 月 19 日掲載)

子どもの力を地域の力に―。子どもが発案したまちづくり活動に助成する高知市の「こうちこどもファンド」が制度開始から丸11年となった。活動の提案から審査、企画運営までを子ども主体で行う事業は全国初で、これまで延べ1868人が参加。78件1166万円を助成しており、地域の担い手を育む取り組みが続けられている。

「野良猫問題は、子どもだからこそ耳を傾けてくれたと思う」「清掃活動への参加者を増やそうと、ゲームを取り入れたらたくさん人が来てくれた」

18日、高知市の総合あんしんセンターで2022年度の助成団体の活動報告会が行われた。地域猫活動、生理の貧困問題解決、里山の魅力を再発見する自然体験…。マイクを握るのは小学生から高校生までの子どもたちだ。

この日は活動実績のコンテストも兼ねており、審査員席に座っているのも「こども審査員」。運営や司会も子ども主体で行った。

防災イベントを企画し、14万円の助成を受けた高知国際高校1年の上田こまちさん(16)は「減災活動をしている地域の団体や他校の生徒との交流ができたことが何よりもうれしい。今後も学校を超えたつながりを大切にチームで何かやりたい」と話した。

12年創設の同ファンドは、市民の主体的なまちづくり活動を目指す公益信託事業「高知市まちづくりファンド」から派生した。助成事業の3割近くが子ども関連だったことから「子ども版」として始まった。

高知市に在住、通学・通勤する18歳以下で3人以上などの条件を満たせば、ジャンルを問わず1団体上限20万円を助成。助成金は基金からまかなわれ、21年度までに198件1337万円の寄付が寄せられた。市が当初、積み立てた2千万円を減らすことなく続けられている。

助成の審査も子ども主体で行う。学校教員ら大人がサポートするが、子ども審査員からは「地域の人が喜んでくれるポイントは何か」「子どもたちが主体的に考えたか」など質問が飛び交い、その日のうちに〝即決〟する。

設立当初からファンドを先導してきた早稲田大学の卯月盛夫教授は、導入前に市職員と子ども主体のまちづくりに取り組むドイツ・ミュンヘンを視察した。「あちらは子どもの提案を市が実行する制度。子どもが企画運営する高知はミュンヘンを超えている」と評価。「助成金を充てるということは、責任を持たせ、子どもの力を信じること」と意義を話す。

市地域コミュニティ推進課は4月施行の「こども基本法」に、子どもの意見表明や社会活動の機会を確保するとの理念が盛り込まれたことを踏まえ、「ファンドの参加者や〝卒業生〟が地域のコミュニティー計画に継続して携われるような仕組みをつくりたい」とさらなる発展を目指す考えだ。(高井美咲)

 

高知の子どもたちや教育に関するニュースは高知新聞Plusでご覧いただけます。

この記事の著者

小笠原雄次

小笠原雄次

息子と娘はすでに成人。孫ができるのはいつになるか。趣味はテニス。体調管理も兼ねてプレイしてます。1963年生まれ。

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