新型コロナウイルスの影響で高知県内の学校の夏休みが短くなります
新型コロナウイルスの影響で休校になった分の授業時数を補うため、高知県内のほとんどの公立小中高校で今年の夏休みが短くなります。2 ~ 3 週間短縮する学校が多く、宿毛市内の小中学校は最も短い 9 日間になるそうです。
授業時間は確保してほしい一方で、真夏の登下校は熱中症の心配もありますね。おでかけなど親子で過ごす時間も短くなりそうです。いつもと違う今年の夏の過ごし方や注意点をご家族でも話し合ってみてください。
高知県内の公立校の大半が夏休み短縮 宿毛市は最短9日間
(高知新聞2020年6月10日朝刊より)
高知県内の公立小中高校のうち3校を除くすべての学校が、新型コロナウイルス対策で休校になった分の授業時数を補うため夏休みを短縮する。7割ほどの市町村が7月中は通常授業日とし、例年に比べ2~3週間短縮するところが多い。最も夏休みが短いのは宿毛市内の小中学校で9日間=表参照。
県内では各校が4月上旬から休校となり、5月25日までに順次再開した。休校期間が最も長かったのは高知市の1カ月半で、土日祝日を除く26日間授業ができていない。
不足分を補塡(ほてん)するため、音楽会などの学校行事を中止・短縮したり、7時間授業日を設定するなど1日当たりの授業時数を増やしたりするところがある。そんな中、夏休みを短縮すれば一気に時数を稼げるため、多くの市町村が短縮に踏み切ることにしたようだ。
夏休みをどれだけ短縮するかは市町村ごとにまちまち。高知市の場合、夏休みは8月1~23日と、例年に比べ約3週間短くなる。最も夏休みが短いのは宿毛市で、8月8~16日で検討中。休校期間は高知市より10日ほど短かったものの、休校明けの2週間は半日授業としたため、不足が多く発生した。
宿毛市教育委員会の担当者は「基本的な市の方針なので、各校の判断で夏休みを少し長くする学校もある。感染の第2波や台風の休校もにらんで余裕を持って対応したい」と説明する。
県立学校も大半が短縮し、全日制の高校は夏休み期間が18~36日間。高知南中高校、高知国際中学校や丸の内高校、高知西高校、宿毛工業高校は3週間を下回る。
特別支援学校はほとんどが検討している段階。高知特別支援学校(高知市)は短縮を決定しており、夏休みは8月1~31日。
一方で、真夏に通常の授業日を設けることへの懸念も。高知県教育委員会によると県内すべての公立学校の普通教室にはエアコンが設置されているが、ある教育委員会の担当者は「登下校時の熱中症のリスクはある…」。高知市の小学校長は「休み時間の給水タイムの徹底や運動場へのテントの設置などを考えている。臨機応変に教員で知恵を出していきたい」としている。
夏休みを短縮しないのは安芸郡馬路村(休校は10日)の魚梁瀬小中学校と吾川郡いの町の追手前高校吾北分校(休校は19日)の3校。
魚梁瀬小中学校は小学校に7時間目授業を導入し、中学校は週1時間、授業を増やすなどして対応。田中茂樹校長は「県外からの山村留学生がいるなどの学校の事情もある。子どもや保護者に問い掛け、夏休みをしっかり取ることにした」。追手前高校吾北分校の藤中雄輔校長は「中間試験や県体の中止で授業時間の確保ができる」としている。(宮崎順一、石丸静香)