高知県立足摺海洋館「SATOUMI」|2020年7月18日にオープン。高知県西部・土佐清水市の自然を体感できる水族館

「豊かな森が豊かな海をつくる」。土佐清水市・竜串エリアの自然の恵みを体感できる新しい足摺海洋館「SATOUMI」
高知県立足摺海洋館「SATOUMI(さとうみ)」は 2020 年 7 月 18 日(土)、土佐清水市三崎にオープンします。足摺の豊かな海を再現した「竜串湾大水槽」を中心に、約 350 種 1 万 5000 点の生き物たちを展示。竜串エリアの森から川、海へと自然の営みをたどることで自然の恵みを体感できる、新しい観光スポットです。
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お子さま連れの方へ
- 水族館は 2 階建てで、エレベーターがあります。
- ベビーカーは利用できます。
- おむつ台、授乳室は入り口横のベビールームと、「竜串湾大水槽」手前のトイレ横にあります。
施設概要
施設名 | 高知県立足摺海洋館SATOUMI |
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運営 | 高知県観光開発公社 |
所在地 | 高知県土佐清水市三崎字今芝 4032 |
電話番号 | 0880-85-0635 |
利用時間 | 9:00~17:00。最終入館は 16:30。休館日はありません |
ご利用方法 | 入館料:大人 1200 円、小学生・中学生・高校生 600 円、未就学児は無料です |
駐車場 | あり。レスト竜串側の駐車場か、国道の北側の駐車場を利用してください。 旧館のある場所が新しい駐車場になります。2021年春に完成予定です。 |
URL | https://www.kaiyoukan.jp/ |
マップ
詳細情報
旧海洋館の西隣にあります
高知県立足摺海洋館は1975年、土佐清水市の竜串エリアに開館しました。家族連れなど300万人を超える人々が訪れた人気施設の建て替えが決まったのが2014年度。新しい海洋館は旧館の西隣に完成しました。
愛称の「SATOUMI」は「里山」から連想された「里海」のローマ字表記。コンセプトは「竜串地域全体が大きな自然の水族館」です。



足摺の原生林
足摺の豊かな海は、豊かな森から生まれます。SATOUMIでは森から川、海へと続く展示ストーリー。「足摺の原生林」ではスダジイなどの木々や植物がリアルに再現されていて、“海の原点”を体感できます。
注目はプロジェクションマッピングの活用。朝日が昇り、雨が降り、夕日が沈むまでの一日を演出しています。川面が床に映し出される仕掛けに、子どもが喜びそう。
このエリアには、トサシミズサンショウウオ、アオダイショウ、カタツムリ、沢ガニなどが隠れています。模型の鳥たちもいるので、親子で探してみてください。






渓流から河口へ
原生林から2階に進むと、川のエリアがあります。渓流(上流)の水槽にはアマゴ、里山(中流)にはオイカワやカワムツ、河口(下流)にはヒラタエイや珍しいアカメの幼魚などが飼育されています。上流のアマゴは時々、ジャンプして水槽を飛び移るそうです。
下流の水槽の横にあるのがユーラシアカワウソの水槽。雄のリク、カイの兄弟がいて、水の中をすいすい泳いでじゃれ合っていました。丸まって寝ていることが多いそうなので、動いている姿を見られたらラッキー!





プロローグ ウミガメがお出迎え
さあ、足摺の海の始まりです。「プロローグ」と題されたエリアで出迎えてくれるのがウミガメたち。コバンザメもいて、ウミガメのおなかにくっついて泳いでいます。ウミガメの甲羅にはカメフジツボというウミガメにしか付かないレアなフジツボが付いています。マニアックですが、必見です!
水槽の後ろは竜串湾で、足摺海底館も見えます。ウッドデッキがあり、外に出られます。




サンゴ
ウミガメの次はサンゴのエリア。竜串の海に生息するサンゴが展示されています。サンゴを照らすライトは光合成を促すもの。サンゴの飼育は光の流れや水質などに影響を受け、とても難しいそうです。
注目は天然記念物のシコロサンゴ。海の多様性を感じながら、じっくりご覧ください。



竜串湾大水槽 まずは上から
サンゴの次は、注目の「竜串湾大水槽」です。まずは上から見学します。水槽の周りは忠実に再現された奇岩に囲まれていて、竜串湾に降り立ったよう。波を再現することもできるそうです。窓の外には竜串湾が広がっています。
タッチコーナーもあり、ナマコやヒトデ、ウニなどが触れますが、新型コロナウイルス対策で 8 月 16 日(日)までは休止とのこと。見て楽しんでください。







竜串湾大水槽 今度は下から
1 階に降りると、「竜串湾大水槽」の迫力がさらに体感できるエリアへ。その前に目に飛び込んでくるのがイワシ 1 万匹が泳ぐ円柱状の水槽です。イワシの群れは銀河にも例えられる美しさ。日によって回る方向が変わるそうです。
大水槽は幅 13.5 メートル、水深 5.6 メートル、奥行き 6.5 メートル、水量は 430 トン。熱帯性と温帯性の生き物約 80 種類が同時に展示されています。最も大きい生き物が体長 1.7 メートル、重さ 45 キロのシノノメサカタザメで、旧館の大水槽から引っ越してきました。大水槽の前には腰を掛けられるスペースがあります。
もう一つの注目は「黒潮の恵み」というコーナー。ウツボやマガキガイなどを食べる高知の食文化を、館長さんが撮影した料理とともに紹介しています。海の恵みを頂いてきた高知ならではの展示です。






足摺の海
「足摺の海」というコーナーでは、小さな水槽が並んでいます。セミホウボウ、ハナオコゼ、タツノオトシゴ、ギンポ類などが飼育されています。擬態して隠れていたり、ロープに巻き付いていたり、貝の穴に入っていたり。どこにいるのか探すのも楽しそう。
ココハレ編集部員おすすめはホウセキキントキ。じーっとしていて、見れば見るほどかわいく、味のある魚たちでした。



外洋へ
「外洋」のエリアでは窪津漁港から搬入された清水サバが 80 匹ほど飼育されています。群れになって泳ぐ姿は光に照らされて、とてもきれい。天井にも水槽があり、下から眺めることもできます。このエリアにもベンチがあるので、一休みしてください。

ウミウシ・クラゲのエリア
続いて、ウミウシとクラゲのエリアへ。ウミウシはSATOUMIの目玉展示の一つです。
国内で確認されているウミウシ 1400 種類のうち、384 種類が竜串湾に生息しているとのこと。SATOUMIではこのうち 20 種類ほどを展示しています。何を食べているのかなど、生態についてはよく分かっていないことが多いため、飼育と同時に研究にも取り組んでいくそうです。



深海
大陸棚より沖合の水深 200 メートル以上の海は「深海」と呼ばれています。このエリアの生き物は主に室戸市の漁師さんの協力で搬入されました。タカアシガニやコシオリエビなどに代表されるエビやカニが中心で、オオグソクムシやキンメダイもいました。太陽光が届かない、「人類にとって未知の場所」を体感してください。

ショップ、カフェは無料スペースです
展示スペースは「深海」で終わりです。出口の外にはショップとカフェが入る予定で、取材でおじゃました 7 月 7 日はまだ準備中でした。ショップではカワウソや清水サバなどのオリジナルグッズが販売されるそうです。
カフェは土佐清水市内で開業していたお店が入ります。パスタやピザ、ソフトクリーム、サンドイッチなどがメニューに並ぶ予定です。


トイレ、おむつ台、授乳室
トイレと、おむつ台と授乳スペースを備えたベビールームは 1 階の入り口右側と、展示スペース内の竜串湾大水槽の手前にあります。授乳室にはおむつ台が設置されていました。多目的トイレにはベビーチェアがあります。
1 階の入り口奥にはキッズスペースもあり、展示スペースに入る準備や、帰る準備の際に子どもを少し遊ばせておくことができそう。館長さんが執筆した海の生き物に関する本もあるので、ぜひご覧ください。








新型コロナウイルス対策
新型コロナウイルス対策として、入場の際には体温測定を行います。マスクを着け、手をアルコール消毒してから入ってください。「3 密」を避けるため、整理券を配って入場制限を行うことも想定しているとのことです。館内にも消毒用のアルコールが設置されていますので、活用してください。

MOTOKO のおでかけ絵日記でもご紹介しています。

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