親子で楽しめる「見立て」の世界|高知県立美術館「MINIATURE LIFE展」に行ってみた
身近な物を視点を変えて見てみると…?ミニチュア写真家・田中達也さんの作品展を一足お先に紹介します
朝ドラ「ひよっこ」のオープニング映像でおなじみ・田中達也さん
田中達也さんは 1981 年生まれ。2011 年から見立てアート「MINIATURE CALENDAR」をスタートし、インターネットで毎日発信を続けています。2017 年にはNHKの連続テレビ小説「ひよっこ」のオープニング映像を手掛け、話題になりました。
「見立て」とは、日常の物を視点を変え、違う物として見ること。田中さんはミニチュアを使い、見立てのアイデアを形にしています。
プライベートでは 7 歳と 4 歳の男の子のお父さん。お子さんとも「見立て遊び」を楽しんでいるそうです。
会場内は写真・動画の撮影OK!
会場は高知県立美術館の県民ギャラリーです。入り口では検温、消毒を忘れずに。
会場入り口に早速、ブロッコリーが立っていました。ブロッコリーを木に見立てる作品は、田中さんの代表作です。
会場は「Workers」「Sports」など九つのエリアに分かれ、実物のミニチュアアートが 140 点以上展示されています。田中さんが撮影した作品写真も展示されています。
会場内は写真、動画ともに撮影OK!「#MINIATURELIFE展」「#ミニチュアライフ展」のハッシュタグを付けてSNSに投稿すると、オリジナルの缶バッジがもらえます。
ココハレ編集部員も早速、チャレンジ!角度やピントを変えながら、何度も撮りました。田中さんは「誰か主役を決めてピントを合わせるといいですよ」とアドバイスしていました。
大人と子どもの目線の違いが楽しめます
ミニチュアを展示している台の高さは 90 センチメートル。大人だと上からのぞき込む高さですが、幼児から小学校低学年あたりの子どもはミニチュアと同じ目線で見る感じになります。
子どもの目の高さに合わせて見ると、新たな発見がありそうです。
物だけでなく、言葉も「見立て」です
田中さんの作品の魅力の一つがタイトル。食器を遊園地に見立てたミニチュアは「ディッシュニーランド」、ボタンをお花に見立てると「園芸がしゅげえ(手芸)」、布団のおすしは「ネタで寝たふり」。
「だじゃれ?」とよく言われるそうですが、「タイトルも言葉の見立てなんですよ」と田中さん。くすっと笑いながら、見立ての世界がより楽しめる仕掛けになっています。
子どもが大喜びの「新パン線」
会場内で最も目を引くのがパンを新幹線に見立てた「新パン線」。動きます。子どもが喜ぶこと、間違いなし!
駅にはたくさんのミニチュアが集まっています。一人一人の動きからストーリーが想像でき、親子で会話が弾みそうです。
会場内は田中さんの遊び心が満載!
会場には田中さんの遊び心が満載。フォトスポットではミニチュアの世界に入り込んだような写真が撮影できます。
また、切り絵やイラストも至る所にあります。親子で探してみてください。
オリジナルグッズを販売します
会場外ではオリジナルグッズを販売します。クリアファイルやフォトブック、エコバッグ、かるたなどたくさんありました。
田中さんより「今ある物で遊ぶヒントを見つけてください」
田中さんはこの作品展を通して、「見立ての発想を家に持ち帰り、楽しい日常を送ってほしい」と考えています。
子どもはもともと、身の回りの物を使った「見立て遊び」が上手ですが、大人は「そんな物で遊ばないで」と止めがちです。田中さんは「危なくなければ、止めなくていいんじゃないかな」と話します。
「子どもは毛布をテントにしたり、洗濯ばさみで恐竜を作ったりします。大人とは見えている景色が全然違うんです。コロナ禍で家にいる時間が長くなっています。ステイホームのために新しいおもちゃを買い与えるのではなく、今ある物で遊ぶヒントを得てほしいです。親子でぜひ、『見立て』に挑戦してください」