「オンラインいるかひろば」を続けています|子育ての悩みに寄り添う土居寿美子さんコラム「こころのとびら」⑰
高知市の子育て支援センター「いるかひろば」の土居寿美子さんが子どもへの関わり方を紹介します
子育てで困った時、悩んだ時、相談に乗ってくれるのが地域子育て支援センターです。
コラム「こころのとびら」は、高知市の地域子育て支援センター「いるかひろば」を運営する特定非営利活動法人の理事長・土居寿美子さんが執筆。たくさんの親子に寄り添ってきた経験から、わが子への関わり方を紹介します。
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子育て支援センターは、親子がいつでも遊びに来られる場
新型コロナウイルスが落ち着いてきましたね。高知県の「まん延防止等重点措置」が解除され、大都市の「緊急事態宣言」も解除されました。徐々に日常の日々が戻ってきているようですが、皆さんいかがお過ごしですか。
いるかひろばも交流スペースが再開されました。10 月は 6 組限定での利用になっています。これからも気を緩めることなく、3 密を防いで感染対策をしながら、楽しく過ごしていきたいなと思っています。
前回のコラムで、交流スペースの休止中に「オンラインいるかひろば」を始めたことをご紹介しました。Zoom(ズーム)を使って、午前と午後の 2 回、歌を歌ったり、絵本を読んだりと、いつもの集まりの時間を過ごしてきました。今は県外で暮らす利用者も遊びに来てくれました。
お母さん方からはこんな声が寄せられました。
・県外にいてもいるかひろばを利用できるなんて夢にも思わなかった
・こんな形で再開できるなんて思っていなかった。泣けてくる
・同窓会みたいでうれしい
・ちょっと体調が悪くても、オンラインなら、気軽に利用できるのでありがたい
・子どもが画面からいなくなっても、いるかひろばなら、そんなに気を使わなくていいので参加しやすい
・今までZoomを試したことはあったけど、うまくできずに諦めた。一緒にやり方を教えてもらえてよかった
感想を頂き、オンラインいるかひろばを起ち上げた甲斐があったなと思ったことでした。
子育て支援センターとは、親子がいつでも遊びに来られる場であると、私は考えています。交流スペースが休止となり、真っ先に考えたのが「直接会えなくても、何とかして利用者とつながりたい」ということ。「つながる」はいるかひろばのキーワードでもあります。
オンラインひろばを始めて少したったころ、Zoomから退出しようとしたお母さんに「ちょっといいですか?」と声を掛けられました。他の利用者がいなくなった後、コロナへの不安をぽろっと口にされました。耳を傾けながら、「そうか、オンラインは集まりだけじゃなくて、個別に話を聞く時間もつくれるんだ」ということに気付き、1 対 1 の相談を早速始めました。
これまでは電話でしかお話したことがなかったお母さんとも、オンラインで初めてお目にかかりました。お互いに「はじめまして」と笑い合ったことでした。
交流スペースが再開された今も、オンラインは続けています。午前と午後の集まりの時間に合わせてZoomを開き、パソコンやスマホの向こうから同時に参加できるようにしています。画面はホワイトボードに映して、みんなで共有しています。遊びに来た子どもたちは楽しそうに画面をのぞき込んでいます。
コロナで人と気軽に会えない状況が続いています。子どもとずっと家にいて孤独を感じている方や、人見知りでそもそも誰かと直接会うのは苦手という方もいます。
ひとりぼっちの気持ちにならずに、ちょっとした工夫でつながれることを、オンラインいるかひろばを通して実感していただけたらと思っています。いるかひろばは皆さんのそばで、子育てを応援していきます。
オンラインいるかひろばは月~金曜日、毎日開いています。個別の相談は予約制です。気兼ねなく、お問い合わせください。
【オンラインいるかひろば】
・9:30~10:00:相談(予約をお願いします)
・11:15~11:45:集まりの時間。歌、手遊び、リズム遊び、読み聞かせなど
・15::00~15:30:集まりの時間。歌、手遊び、リズム遊び、読み聞かせなど。相談もできます(予約をお願いします)
【初めての方へ】
①いるかひろばにメールか電話で一度ご連絡をください。連絡先はウェブサイトで紹介しています(スマホでは「おたより」をタップすると、連絡先を掲載しています)
②Zoomが初めての方は、スマホでアプリ(無料)を取得してください。
③「オンラインいるかひろば」に入室するために必要なIDとパスコードをお送りします。IDとパスコードは毎回変わります。
④ご利用いただいた方には毎日、IDとパスコードをお送りします。好きな時にご参加ください。途中から入室されても、途中で退室されてもかまいません。