小学校の「脱マスク」は?上級生ほど着用しています|週刊高知の子どもニュース(2023年4月17~23日)
国が「脱マスク」を進めています。高知市内の小学校では、マスクの着用はどう変化しているのでしょうか。
高知新聞の「変わる学校」シリーズによると、1 年生を中心にマスクなしの子どもの姿が見られるようになったそうです。学年が上がるにつれて、マスクを着用している割合が増えています。
2023 年 4 月 17 ~ 23 日に高知新聞に掲載された子どもたちのニュースをお届けします。
目次
絵付けやろくろ回しにチャレンジ!登り窯フェスタに1800人 安芸市の内原野陶芸館
(高知新聞 2023 年 4 月 17 日掲載)
高知県安芸市川北乙の内原野陶芸館で16日、恒例の手づくり登り窯フェスタが開かれ、家族連れらが内原野焼の絵付けやガラス細工のバーナーワーク体験などを楽しんだ。
市や観光協会などでつくる実行委員会の主催。昨年は新型コロナウイルス対策として3日に分散し開催したが、今年は1日のみとした。屋台も多数並び、約1800人が来場した。
来場者は、皿やわんに筆で絵を描いたり、粘土をこねてシーサーの置物を作ったり。ガラスを溶かして作るトンボ玉、ドライフラワーを使ったキャンドル作りなどにも熱中していた。
子どもたちは、電動ろくろ上の粘土をどれだけ高くできるかを競う選手権で大盛り上がり。陶芸家から「脇を締めて、水をたっぷり」とアドバイスを受け、真剣な表情で粘土に触れていた。
21センチを記録し、優勝した土居小学校3年の本田幸樹君(8)は「とにかく楽しかった! 意外と力がいるきびっくりした」と満面の笑みだった。(宮内萌子)
「脱マスク」学年で差…外す1年、上級生ほど着用 高知市内の小学校 【変わる学校】
(高知新聞 2023 年 4 月 18 日掲載)
新学期が始まって10日が過ぎた。国が教育現場に求めた「脱マスク」の方針もあり、高知市内の小学校では1年生を中心に、マスクなしの児童の姿も見られるようになった。給食の時間の会話も解禁され、徐々ににぎやかさが戻ってきた学校も。少しずつ少しずつ、ウィズコロナが進んでいる。
高知市北端町の旭東小。教室で授業を受ける1年生約30人のうち20人ほどが、マスクなしだった。担任の内藤祐理子教諭(23)はマスクをあごにずらした姿。「1年生は(日本語の)発音を学ぶ。口の形を見せる必要もあるので、積極的に外してます」。ただし「外部の人が来たときのために、マスクをできるようにしてます」と言う。
一方、2年生のクラス。徐々にマスクを外す児童は増えてきたそうだが、今でも大半が着用。担当教諭(45)は「気にしている保護者が多いのでは。なので、私も着用してます」。さらに学年が上がるにつれて、マスクを外している児童は少数に。6年の男児は「まだ怖いき」。女児は「みんなが外したら外すけど、みんな着けちゅうき」と話した。
同市重倉の久重小も同様で、高学年ほど着けている子の割合が高いようだ。児童は「感染者がちょっと増えたみたいやし、まだ心配」「去年、コロナにかかったき」。一方、外した子からは「親に『マスクがないと落ち着かなくなる。そろそろ外す練習しよう』と言われた」という声も聞かれた。女性教諭(43)はマスク着用を継続。「かかったら自分の代わりがいないし、うつしてもいけない。まだ外せません」と話した。
同市升形の第六小では、1年生約20人のうち、着用は5人ほど。6年生のクラスでは全員がマスクを着用していた。ただ、新学期から「黙食」を取りやめて以降、食事中の会話が徐々に戻ってきたという。
10日の給食初日は、6年の担任の男性教諭(45)が「話してえいよ」と伝えても、口を開く子はゼロ。「何を話していいか分からん」「もう黙食に慣れてたから」と児童たち。その後も話す様子は見られず、「あまりに話さないので、いろんなコンビニのチキンの話題を振ってみた」と教諭。児童は「それが面白くて」と、日に日に話すことが増えたという。今では「好きなケーキは何?」と全員に話を聞く子がいたり、クラスで大喜利大会が始まったり。「少しずつ自然な会話が戻ってきている」と教諭。児童も「給食の時間に話せるのはうれしい」と喜んだ。
同市内の校長や教員は「今年は子どもたちの顔がよく見えるのでうれしい」としながらも、「(政府の声がけはあっても)これが現実という感じ。5月にコロナが5類になれば変わっていくのでは」「まだ感染の不安はある。コロナ前の日常が戻るのはまだ先」と話していた。(加藤風花)
高知県内小中高に電子図書普及 配布タブレットを活用 県教委「読書時の選択肢に」
(高知新聞 2023 年 4 月 22 日掲載)
デジタル化が進む高知県内の学校現場で、県立図書館が運営する「高知県電子図書館」の利用が徐々に広がっている。1人1台配られたタブレット端末で電子書籍を借り、読書の時間などに活用。県教育委員会は「読書スタイルの選択肢の一つとして活用してもらいたい」と話している。
20日朝の高知市の昭和小学校。10分間のタブレットタイムに5年2組の児童たちは各自の端末を開き、電子図書館で借りた電子書籍を黙々と読み進めていた。名探偵コナンの学習漫画シリーズをよく借りるという野嶋咲名さん(10)は「紙の本はかさばるし重いけど、電子の本だと大丈夫。もう少し種類が増えればいいな」。同小では、4月から全校で朝の読書の時間にも活用。小川晶子校長は「子どもたち自身が紙、電子それぞれの良さを見つけて使ってほしい」と話す。
電子図書館は、利用するには個人での申し込みが必要。だが、児童生徒については、2021年度に学校や市町村教委単位で一斉に申し込めるようにした。
電子図書館のサイトに、1人ずつ与えられたIDとパスワードを入力すれば、約6800タイトルの蔵書(児童書は約千タイトル)を借りられる。貸出期間は2週間で1人3点まで。自宅のパソコン、スマートフォンなどでも利用できる。
3月末時点で、県立学校と高知市立学校約80校の児童生徒約2万8千人と教職員約4500人が利用登録。同市立学校が登録した2月には、1カ月の貸し出し回数が前月の10倍の約3千回に増えた。
県内ではかねて小中高校生の読書離れが課題になっている。学校以外で普段全く読書をしない割合は近年微増し、21年度には小学生約2割、中学生約3割、高校生が約5割となっている。読書習慣の定着を図る22年度から5年間の「第4次県子ども読書活動推進計画」にも電子図書館の利用推進が盛り込まれた。県教委生涯学習課は「学校図書館の整備と併せて、子どもたちが本に接する機会を増やしていきたい」と話している。(上野芙由子)
高知の子どもたちや教育に関するニュースは高知新聞Plusでご覧いただけます。