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転校、交通事故…自分たちでできることを考えました|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら」㊱

転校、交通事故…自分たちでできることを考えました|高知市子育て支援センターいるかひろば・土居寿美子さんコラム「こころのとびら」㊱

子育ての悩みに寄り添ってきた「いるかひろば」の土居寿美子さんが子どもへの関わり方を紹介します

子育てで困った時、悩んだ時、相談に乗ってくれるのが地域子育て支援センターです。

コラム「こころのとびら」は、高知市の地域子育て支援センター「いるかひろば」を運営するNPO法人の理事長・土居寿美子さんが執筆。たくさんの親子に寄り添ってきた経験から、わが子への関わり方を紹介します。

土居さんの長男がつぶやいた「学校かわりたい」をきっかけに、一家は話し合いました。親として大変な 1 年でしたが、「自分たちでできることを考える」と気持ちを切り替えていきました。

こころのとびらはココハレの「コラム」で紹介しています

しんどい気持ちを話してくれた長男。これからどうする?

長男が「学校かわりたい」と話してくれた後、家族でどうするかを話し合いました。

子どもたちに二つ提案しました。

提案 1

  • 家を建て、引っ越しをする
  • その場合、パパが転勤になったら、パパと離れて暮らすことになるかもしれない

提案 2

  • このまま、4 人で今の場所で暮らしていく
  • パパが転勤になった時に転校する

子どもたちは「おうちを建てる!」。即答でした。

子どもたちにも意見を聞きました
子どもたちにも意見を聞きました

私たち夫婦は、土地を探し、子どもたちが通う学校も探していきました。

今振り返ると、怒濤(どとう)の数カ月。でも、あっという間に決まったように思います。

子どもたちには、家が完成するまでは内緒にしていました。引っ越しが決まると、特に長男は喜んでいました。

次男が2度の交通事故。また家族で話し合いました

長男が自分の気持ちを言い、家を建てたこの年、次男がなんと 2 回も交通事故に遭いました。

1 回目は、自転車で交差点を左折している時に、トラックに巻き込まれてしまいました。

ありがたいことに、けがは擦り傷だけで大したことはなく、ほっとしました。その代わりに自転車が結構ダメージを受けました。

次から次へ、いろいろあった1年でした
次から次へ、いろいろあった1年でした

ほどなくして、2 回目の事故。今度は出会い頭で自転車とぶつかり、脳しんとうを起こしました。

近所の方が救急車を呼んでくださり、初めて救急車に乗りました。救急車の中で次男が意識を取り戻し、ほっとしました。

事故になるたびに、どうして事故になったのか、そして、今後事故に遭わないためにどうしたらいいのかを話し合いました。

うれしかった、子どもたちからのサプライズ

唐突ですが、この年のクリスマスに、子どもたちにサンタクロースの正体がばれてしまいました。

クリスマスの日は子どもたちに物心がついたときから、枕元にプレゼントを置き、子どもたちが喜ぶ姿を楽しんでいました。子どもたちはサンタさんがいると信じていました。

この年、いつものように枕元にプレゼントを置こうとすると、子どもたちからサプライズが…。

枕元にサプライズ
枕元にサプライズ

枕元にあったのは、折り紙、手紙、そして「サンタさんへ」「トナカイさんへ」と書かれたタオル。

タオルはマフラー代わりで「外が寒いから首に巻いてほしい」ということでした。普段使っているタオルにそのまま字を書いて置いているのがわが子らしいなと、私はうれし泣きしました。

マフラー代わりのタオルは、家でいつも使っているタオルでした
マフラー代わりのタオルは、家でいつも使っているタオルでした

ところが、ある日、大事に隠してあったサンタさんとトナカイさんへのプレゼントを子どもたちに見つかってしまいました。

子どもたち:「分かったで、サンタさんの正体。サンタさんは、お母さんとお父さんやろ」

私:「どうしてそう思うたが?」

子どもたち:見つけたプレゼントを出して「これが押し入れにあった」

私:「まあ、これをサンタさんにプレゼントしたが?サンタさんたち、うれしかったろうね。忙しくって落としていったがやろかね」

子どもたち:「もうばれちゅう」

ごまかしは通じず、サンタさんは現実のものとなってしまいました。

今でも大事に取ってあります
今でも大事に取ってあります

親としては、子どもの思いを見守ったり、心配したり、うれしかったりと、波乱万丈の 1 年でした。

困ったことが起きた時、誰かや何かのせいにしてしまうと、そこで止まってしまいます。「自分たちに何ができるだろう」という方向に気持ちを切り替えていったのがよかったのかなと、今振り返って思います。

3 月の修了式が終わると即引っ越しをし、新天地で新たな生活が始まりました。

 

土居さんに相談したい場合は、「いるかひろば」に問い合わせをしてください。

高知市地域子育て支援センター「いるかひろば」

  • 住所:高知県高知市六泉寺町22 港孕保育園内
  • 電話:088-834-1484
  • 利用時間:月~金曜 9:30~12:00、12:30~15:30  日 、土曜日(月 2~3 回)9:30 ~ 12:00
  • 駐車場:無料。4 台(身体障害者用が 1 台)。置けない場合は提携先を案内します

オンラインいるかひろばのスケジュール

  • お試しオンライン(相談も):月~金曜日 9:30~10:00
  • オンラインいるかひろば:月~金曜日。午前は 11:00~11:30 、午後は 15:00~15:30 。通所いるかひろばとつないで「集まりの時間」を行います

 

土居さんへのインタビューはこちら

【ココハレインタビュー】「いるかひろば」理事長・土居寿美子さん|しんどい気持ち、安心して話して

この記事の著者

門田朋三

土居寿美子

高岡郡梼原町出身。保育士として 2005 年から高知市の港孕保育園に勤務。07 年から港孕保育園内にある地域子育て支援センター「いるかひろば」の常勤スタッフとして、親子に寄り添った支援に取り組んできました。19 年 11 月に特定非営利活動法人いるかひろばを立ち上げ、理事長に。20 年から、いるかひろばをNPOとして運営しています。趣味はバレーボール。洋服やケーキなど何かを作ることも好きです。好きな言葉は「一所懸命」。

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