【2025年】香南市で12/13(土)、14(日)に少年サッカー「八咫烏カップ」|高知の子どもたちが国内トップレベルチームに挑戦します

少年サッカーの「八咫烏(やたがらす)カップ」が 2025 年も 12 月 13 日(土)、14 日(日)に香南市で開催されます。
「八咫烏カップ」は高知の子どもたちが国内トップレベルのチームに挑戦する大会で、今年で 11 回目。香我美サッカークラブの指導者・西内慶明さんが運営を担っています。
高知ユナイテッドSCがJリーグ入りし、盛り上がる高知県のサッカー界。西内さんは「子どもたちに本物に触れる機会をつくりたい」と活動していますが、11 回目の大会は物価高騰の影響で運営が厳しくなっています。
「高知の子どもたちの、夢と成長を応援してほしい」とクラウドファンディングで支援を呼びかけています。
高知から〝世界〟に羽ばたく選手を 香南市で12月に「第11回八咫烏カップ」 ―EINEE高知
(高知新聞PLUS 2025 年 9 月 20 日掲載)
全国から少年サッカーの強豪チームが集う「八咫烏(やたがらす)カップ」が12月13(土)、14(日)の2日間、香南市で開催されます。高知の子どもたちが国内トップレベルのチームに挑戦する貴重な大会は今年で11回目。主催する香我美サッカークラブ(SC)は、大会の運営費や県外招待チームの遠征費などへの支援をクラウドファンディングで呼びかけています。
Jクラブ誕生が刺激に
昨年は12月7、8日に開催。くしくも7日は、高知ユナイテッドSC(高知U)のJリーグ入りが決定し、県サッカー界の歴史に刻まれる日となりました。
全国の強豪に挑む高知の少年フットボーラーを見守っていた関係者も、地元でのJクラブ誕生に歓喜。高知Uと長年交流してきた香我美SCの指導者で、大会運営も担う西内慶明さんは「子どもたちにとって良い刺激」といい、プロに指導してもらえるチャンスや、将来目指す場所ができたことを喜びます。

埼玉県出身の西内さんは、幼少期にサッカーを始め、高校進学を機に高知に移住。大学卒業後も常に高知のサッカーと関わってきました。その最前線で感じていたのが「都会とのレベル差」。地方のクラブは全国の強豪と対戦する機会がほとんどなく、刺激に乏しい環境でした。
「ジュニア時代から高いレベルを体感する機会が必要」。西内さんはそう考え、八咫烏カップを創設しました。国内トップクラスのクラブチームを招き、高知のサッカー少年に挑戦の機会を与えてきました。
その大会も、今年で11回目。県内からは香我美SCや県大会優勝チームなど16チームが参加します。香我美SCの主将、野村櫂生さん(香我美小6年)は、「今年のチームは仲良く楽しい。ここぞという場面の根性もある」と胸を張り、「相手が強いからこそ食らいつきたいし、勝ちたい!」と意欲をみなぎらせています。
県サッカーのレベル向上願う
この大会以外にも、子どもたちのレベルアップにつながる活動を積極的に展開する西内さん。フットサルのワールドカップ出場経験を持つ元日本代表の村上哲哉さんや、サッカーの元日本代表の佐藤寿人さんを招いたクリニックを開催するなど、子どもたちの「本物に触れる機会」を大切にしています。こういった取り組みから「いろいろなつながりが生まれている」といい、8月には佐藤さんとの縁でJ1サンフレッチェ広島の試合観戦も実現しました。こうした精力的な活動はすべて、「県サッカーレベルの向上」という目標が原動力になっています。

八咫烏カップもまた、西内さんの願いに共鳴した企業や、クラウドファンディングを通じて寄せられた多くの支援で成り立ってきました。ところが、ここにきて物価高騰という逆風が直撃。西内さんは、特に遠征の交通費や宿泊費の値上げが「正直厳しい」と頭を痛めています。
高知のサッカー少年にとって刺激となり、励みにもなる八咫烏カップ。「Jクラブという具体的に目指す場所ができた高知の子どもたちの、夢と成長を応援してほしい」。かけがえのないこの大会を続けるために、西内さんは今年も支援を呼びかけています。(森本裕文)
クラウドファンディングの目標額は100万円で、大会運営費用や旅費、遠征費用などに活用されます。募集は11月5日まで。
「EINEE高知」は高知県内の地域振興の取り組みを支援するクラウドファンディングです。四国銀行、READYFOR、高知新聞社の 3 社が運営しています。
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